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インフィニティFXセバスチャン・ベッテル・バージョン [クルマ]

「フランクフルトショーで見かけたF1 その2」に移る前に、インフィニティ・グローバル・ブランド・アンバサダーを務める関係で誕生した、セバスチャン・ベッテル・バージョン(ワンオフ・モデル)を確認しておきましょう。

インフィニティのブースは、ルノー日産アライアンスに属する各ブランド(日産はなし)やマツダ、キアなどと同じホールにあったのですが、他のホールに比べて人は少なめな印象。でも、FXセバスチャン・ベッテル・バージョンを発表する直前直後の人出は大変なものでした。

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F1の記者会見でも饒舌なベッテルですが、SVバージョン発表イベントのときも同様で、インフィニティのチーフ・クリエイティブ・オフィサーを務める中村史郎氏に、「ちょ、ちょっと待って。まずはビデオ見ようか」と口を挟まれる場面も。

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「オリジナルのFX50も気に入っているけど、もっとパーソナルに、中にも外にもF1との関連性を持たせたかった。例えばカーボンファイバーを使って」とベッテルは説明していました。エクステリアでは前後バンパーの下部に、F1との関連性が見られますね(デザイナーをインスパイアするために、RB7を日本に運んだそう)。

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(写真:Infiniti)

フロントはウィングを連想させる形状。リヤはディフューザー風の処理。中央のランプはF1と同様、点滅します。車重はオリジナルのFX50、21インチホイール仕様に対し49kg軽い2049kg。車高はオリジナル−20mm。300km/hでの安定した走行を可能にするため、リフトを30%、ドラッグを5%向上させています。

VVEL(可変バルブタイミング&リフト機構)を装備した5L・V8エンジンのオリジナルの出力は390psですが、ECUの制御変更とエキゾーストシステムの変更で420psを実現。300km/h走行を可能にするためにファイナルギヤのギヤ比を変更したものの、0-100km/h加速は5.9秒から5.6秒に短縮しています。

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(写真:Infiniti)

ミラーもダウンフォース発生を意識した設計だそう。

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(写真:Infiniti)

インテリアもビスポーク。カーボンファイバーをふんだんに使っています。

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(写真:Infiniti)

イタリアGPでホテルとサーキットの往復に使っていたのもインフィニティFX50。2台のうちどちらがベッテル用か確認がとれていませんが、このうち1台はセバスチャン・ベッテル・バージョンに置き換わることでしょう。といってももうヨーロッパ・ラウンドは終了してしまいましたね。

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フランクフルトショーで見かけたF1 その1 [F1]

たくさんあったので、複数回にわけて報告します。見た順で。

まずはメルセデス。3層吹き抜けの巨大なホールの1階、なかなかの一等地に展示してありました。奥に見えるのは2012年型DTMマシン、DTM AMGメルセデスCクーペです。DTMマシンについては後日報告することにしますが、F1マシンのW02もDTMと同様、本物志向でした。

よく見ると、トップウィッシュボーンとタイロッドの関係が現行マシンと異なっていたりしますが、2008年以前のマシンを無理矢理最新ルックに仕立てたのとは違って、本物感が漂っています。

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お次は、レッドブル・レーシングのオフィシャル・チーム・パートナーを務めるインフィニティ。話題はセバスチャン・ベッテルが開発に携わった「FX セバスチャン・ベッテル・バージョン」ですが、これも後日改めて報告することにして、F1から見ていきましょう。

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2009年頃のルックスに無理矢理仕立ててあります。

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モノコックの断面形状はスクエアなので、2008年以前のモノコックがベースでしょうか。

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マシンの裏にはオーバーオールとヘルメット、シューズが展示してありました。オーバーオールの展示手法、どうにも棺を連想してしまいます。

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オーディオブック『知られざるF1』発売 [F1]

隠していたわけではないのですが、実は『ahead』(レゾナンス)でコラムを連載しております。始めて3年半ほどになりますが、リニューアルした2010年4月号から2011年1月号までの掲載分がオーディオブック(製作:オトバンク/配信サービス「FeBe(フィービー)」を通じて販売)としてまとまりましたので、お知らせいたします。

http://febe.jp/ahead

全10本。『知られざるF1』(大仰なタイトルです……)は、F1ビギナー向け(つまるところ担当編集者)を想定。「見てみたけど、わからないことがあった」「もっと詳しく知りたい」という方々の助けになればいいな、と思いつつ書いています。あるいは、「しばらく見ていなかったけど、最近のF1ってこうなんだ」と感心してもらえるとうれしく思います。

10本(39分)は、次のような内容です。

Vol.1 「ダイエットするガソリン」(Vol.89/2010年4月)
→レース中無給油化の規則変更がレースに与える影響について。

Vol.2 「雨は男の勝負時」(Vol.90/2010年5月)
→F1ドライバーはスケートリンクを全力で走るようにして、雨に濡れた路面を走る。ジェンソン・バトンが題材。

Vol.3 「踊る開発合戦」(Vol.91/2010年6月)
→メルセデスGPが投入した2分割インダクションポッドについて。

Vol.4 「おしゃべりなF1たち」(Vol.92/2010年7月)
→レース中にドライバーとレースエンジニアが交わしている会話の内容について。

Vol.5 「タイヤが走り、手も走る」(Vol.93/2010年8月)
→ドライバーが運転中に行う操作について。

Vol.6 「無二のポジション」(Vol.94/2010年9月)
→コスワースの歴史について。

Vol.7 「浮かんでは消える道」(Vol.95/2010年10月)
→F1からWRCに転向したキミ・ライコネンの事情。

Vol.8 「日本には可夢偉がいる」(Vol.96/2010年11月)
→日本GPで数々の追い越しを披露した小林可夢偉について。

Vol.9 「ブリヂストンの14年」(Vol.97/2010年12月)
→2010年限りで撤退したブリヂストンについて。

Vol.10 「背中を追って」(Vol.98/2011年1月)
→ヒル、ビルヌーブ、ロズベルグ、中嶋の2世F1ドライバーについて。

さっそくダウンロード(つまり購入)してみましたが、自分で書いた原稿を他人が読み、それを聞くのは、なんだか妙な気分です。気をつけなければいけないのは、ファイルをiTunesにコピーすると「ミュージック」にファイルが入ってしまい、そのままiPhoneと同期すると、違和感たっぷりな状態になってしまうこと。

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iTunes上で「ブック」(オーディオブック)に移動したうえでiPhone(やiPodなど)と同期すると、オーディオブックの枠にきちんと収まります。2倍速や1/2倍速で再生可能。「再生位置を記憶する」設定も可能です。

タイトルに「Part 1」が付いているってことは……。

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ランチア・デルタ1.6マルチジェット16V [クルマ]

話がイタリアとドイツを行ったり来たりしますが、今回はイタリアです。F1イタリアGP取材の足としてミラノ・リナーテ空港で借りだしたレンタカーはランチア・デルタでした。予約していたクラスの在庫がなく、2クラス上を貸してくれました。当初、「(ルノー・カングーのような形態の)フィアット・ドブロでもいいか?」とたずねられたのですが、大きすぎるような気がして、「他のにしてくれ」と言ったところ、出てきたのがデルタでした。でも、ドブロの全長が4390mmなのに対し、デルタは4520mm。長い。ドブロでもよかったか……。

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ユニークなカタチです。

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光り物満載ですが、プラスチックであることを隠すでもなく、堂々とちりばめています。6速MT。

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エンジンは1.6L・直4ディーゼルターボ(120/4000rpm、31.0kgm/1500rpm)でした。FPT(フィアット・パワートレーン・テクノロジーズ)製。とくに静かでもないし、低回転からトルクもりもりという感じでもなかったです。高速クルーズは楽でした。100km/h走行時のエンジン回転数は1750rpmくらい。

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アウトストラーダ上で給油。ホテルとサーキット、片道約10kmの往復を続けているときの燃費は7.2L/100km(13.9km/L)でしたが、最終日にアウトストラーダを150kmほど走ったりして総走行距離が約300kmになった際の燃費は6.0L/100km(16.7km/L)でした。

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サーキット内給油所の価格表示です。

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2年前の同じ給油所。価格表示がアナログだったんですね。それより、価格の上昇が激しいのに驚きます。

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フランクフルトショーのメモリーその2 [クルマ]

思い出ではありません(以前にも書いたような……)。

取材2日目にもいくつかUSBメモリー(広報発表のドキュメントや画像が入っている)を受け取ったので、変わり種を紹介します。MT/DCTや電動パワートレーンを手がけるゲトラグのUSBメモリーは、サイコロが3つつながったような形。各面には企業スローガンなどが書いてあります。

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3つのサイコロのうち、どれかひとつをひねると端子が出てくる仕組み。

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お次はコレ。疑いようもなく、出所はタイヤメーカーであることがわかります。

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DTMにタイヤを供給するHankookのUSBメモリー。

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USBメモリーではないのですが、うなってしまったのがコレ。ZFのピンバッジ。かみ合ったヘリカルギヤは実際に動きます。

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たかが資料を提供するための媒体、たかがノベルティですが、企業のセンスが現れているような気がします。


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フランクフルトショーのメモリー2011 [クルマ]

前回(2009年)のエントリーです。

http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2009-09-17

広報資料集めは人任せにするつもりでいたのですが、気になる展示物があったブランドでは「もらっておこう」という気持ちが芽生え、いくつか受け取りました。2年前はUSBメモリーの比率が高まった旨を報告しましたが、あまり変化はないようです。相変わらず、CD/DVD+分厚い紙資料を用意するブランドもあります。

フォードは前回もUSBメモリー(この中に、展示物の画像やテキストデータなどが入っています)でしたが、今回はケース付き。ふたはマグネットで留まる仕組みで、なかなかおしゃれです。

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4〜5ブランドしか受け取っていないので断言できませんが、アイデア賞はフォルクスワーゲン(VW)でしょう。クルマのキー型USBメモリー。

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常に目の見える範囲、手の届く範囲に置いておきたい逸品です。

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なんだか格好いいピレリのブース [F1]

イタリアGPのつづきです。物販店が集積したF1ビレッジにおいて、存在感を誇示していたのはピレリとルノーでした。ルノーのブースは確か昨年お伝えしているので、今回はピレリに特化してみます。

ファサードです。半円形の構造を上手にタイヤ側面のイメージと重ね合わせています。

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天井が透明なので、内部は明るく開放的。でも、ちょっと薄暗く、ヨーロッパのターミナル駅を彷彿とさせます。

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お約束のピットストップチャレンジです。

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そこかしこにF1タイヤが展示してあります。さわって何がわかるでもないのですが、さわれることが重要。

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カウンターではノベルティ(F1マシンのマークをあしらったPirelliのロゴ入りボールペン、同じくロゴ入りのバッグ、ウィンタータイヤのポスター)を配布していました。

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近くにウィンタータイヤを展示するドームがありました。本来なら、内部で雪が舞っているのでしょう。

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ノベルティに含まれていたポスターの絵柄がこれです。氷上でタイヤ交換をする先住民族?

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ピレリのモーターホームは独自な世界観 [F1]

ピレリのモーターホームです。外観をマットブラックで統一しているのは、タイヤをイメージしているのでしょう。黄色と赤のピレリのロゴがよく映えます。

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ドアが引き戸なのはスペース効率を考えて、でしょうか。内部で目を引くのは芸術的な写真(矢印)ではなく、ランプシェード。梵鐘にも見えますが、タイヤを強く意識したもの。

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ただの黒い筒ではなく、サイズや材料が表記してあるサイドウォールをイメージ。外側の素材は黒いゴム/内側は金属」、(サイズは)「750×1110mm φ700mm」など、ランプシェードの実体を正確に表現しています。全体のイメージといいディテールの凝りようといい、徹底していますね。

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タイヤを運搬するトランスポーターもマットブラックで統一。バンは黄色と赤。しゃれてますねぇ。

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レース前の突発的国家斉唱 [F1]

パドック入口付近の十字路は、近くの物販コーナーでショッピングを楽しんだり、観客席に向かったりする人々でごった返していますが、そこに突如、フェラーリのチームシャツに赤いウィッグを被った一団が乗り込んできて、おもむろに跳ね馬のロゴが入った三色旗を広げました。

大音量で陽気な旋律が流れ出します。一団を囲むように輪ができて、イタリア国歌の大合唱。直立不動で成り行きを見守るお巡りさん(矢印)。

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国歌を奏でていたのは、お手製フェラーリF1カー。力のこもった合唱を終えると、国旗を頭上に掲げて1コーナー方向に消えていきました。国歌とは別の、陽気な音楽を奏でながら。

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十字路の奥に見えるのはマニエッティマレリのホスピタリティ(1930年代風な建物隅部の曲線がいい!)。中庭には、フェラーリ640が展示してありました。

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モンツァ仕様のリヤウィング(全チーム) [F1]

気になったので、予選セッション中に撮影しました。コンストラクターズチャンピオンシップの成績順に見ていきましょう。

[レッドブル]
キャンバーは極端に弱め(角度が浅い)ですが、翼弦は切り詰めず、長めです。

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[マクラーレン]
キャンバー強いですね。12チーム中随一でしょう。DRS非作動時のダウンフォース量をそれなりに確保していることが想像できます。

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[フェラーリ]
レッドブルよりやや深めでしょうか。

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[メルセデスGP]
キャンバーは強めですが、前縁が跳ね上がっているので迎角は小さく、見た目ほどパワフルではないのでしょう。

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[ロータス・ルノー]
ここまで割り切るとしびれますね。キャンバーはそれなりについていますが、翼弦は通常のほぼ半分。ドラッグ(抵抗)を減らす狙いでしょう。

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[ザウバー]
ローダウンフォース仕様の古典的な回答のように見えます。下で紹介しますが、フォース・インディアが使用したような、後退角がついたウィングも持ち込んでいました。

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[フォース・インディア]
メインプレーンの後退角が目につきます。ドラッグ削減が狙いでしょう。

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[トロロッソ]
ルノーほどではありませんが、角度も浅く、翼弦も短い。頑張っています。

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[ウィリアムズ]
ザウバーに比べると、やや深め。フェラーリと同等?

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[チーム・ロータス]
どんなに頑張っても中堅を食うことはできないので、無理する必要はありません。

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[HRT]
キャンバーも小さく、翼弦も短め。そこそこ頑張った仕様に見えます。

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[ヴァージン]
ザウバーと似て、古典的なソリューション。

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