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トポロジー最適化設計&3Dプリンター製のXトラック製ギヤボックス [クルマ]

アメリカ・カリフォルニアに本拠を置く少量生産のハイパーカーメーカー、ジンガー・ビークル(Czinger Vehicle)は、イギリスのギヤボックスメーカーXトラック(Xtrac)とコラボレートし、業界初となるトポロジー最適化設計かつ3Dプリンター製造のギヤボックスを開発したと発表しました。

搭載する車両はジンガー21C。

販売は2022年に始まっています。

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2.88L・V型8気筒ツインターボエンジンを搭載。

フロントに独立した2基のモーターを搭載し、システム最高出力は932kW(1250hp)を発生。

主要スペックはこちら↓

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(クリックで拡大)

さらに詳細はこちらをご参照ください↓
https://motor-fan.jp/genroq/article/28180/

Xトラック製のアルミ合金製ギヤボックスケース(矢印)だけでなく、車体骨格もトポロジー最適化設計かつ3Dプリンター(積層造形)製だそう。

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トポロジー最適化設計に見られがちな、有機的な形状をしていますね。

7速セミ・シーケンシャル・オートマチック。

48Vの電動アクチュエーターで作動するツインバレルを備えるとの説明がありますが、どのようなメカニズムで変速を行っているのか、気になります。

クラッチはシングル。

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COTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカ)をマクラーレンP1より6秒以上速い2分11秒33で走ったときの動画↓



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日産リーフe-POWER開発試作車 [クルマ]

電気自動車(BEV)の日産リーフが2台並んでいるように見えますが、右側はBEVではありません。

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リーフのボディにe-POWERユニット(発電用エンジン+発電用モーターなど)を搭載した開発試作車両です。

「より多くのお客さまに電動駆動の良さを届けるために、レンジエクステンダーEVとして」開発が進められていました。

バッテリーに蓄えた電気エネルギーがなくなったら、ガソリンを燃料にエンジンで発電し、その電力で走行用モーターを駆動して走る仕組みです。

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こちらはリーフのフロントコンパートメント。

電動駆動ユニット(モーター、インバーター、減速機)が収まっています。

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こちらはe-POWER開発試作車。

写真の左側にエンジン、右側に電動駆動ユニットが収まり、第1世代e-POWER(2016年)の原形となる構成が確立されています。

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こちらが第1世代e-POWERユニット。

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吸気の取り入れ口が2つ(矢印)あるのは、できるだけ熱くない空気を吸うための、試行錯誤の跡です。

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エンジンを載せたので、排気系が追加されています。

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給油口も追加。

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24kWh分積んでいたリチウムイオンバッテリーは半分の12kWhにし、30Lの燃料タンク(500km走行可能)を追加しています。

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ラジエターも追加。

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e-POWERの開発過程を示す、貴重な財産ですね。

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【WEC】ハイパーカー/GTP向け新ミシュランタイヤ [モータースポーツ]

2023年WEC/IMSAシーズンでは、タイヤウォーマー(タイヤテントの中で暖める方式)の使用が禁止されています。

WECのハイパーカー(LMH)、IMSAのGTP(LMDh)カテゴリーは全車ミシュランタイヤを装着。スリックタイヤは新コンパウンドを適用しています(写真はすべてMICHELIN)

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スリックは従来どおり、ソフト・コールド、ソフト・ホット、ミデュアム・ホット3種類を設定。

WEC開幕戦セブリング1000マイルに持ち込まれるのは、ソフト・ホットとミディアム・ホットです。

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ウエットタイヤは一新されました。

従来はドライング・ウエット(Drying Wet)とフル・ウエット(Full Wet)の2種類が設定されていましたが、ウエット(Wet)1種類に統一されました。

ウエットタイヤのカバーレンジが広くなったことにより、雨量の少ない状況から多くなった状況での履き替えがなくなります。

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同時にトレッドパターンを一新。

従来は左右に斜めのグルーブが入っており、V字のパターンでした(LM GTE AMは今季も引き続き、このパターンを使用)。

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新ウエットは、4本の太いストレートグルーブが目を引きます。

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下の写真の左が新ウエット、右が旧ウエット(現LM GTE AMのウエット)。

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セブリング戦ではウエットタイヤの出番、なさそうですかね。

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ダイハツ・アトレーの縦置き&横倒しエンジンとCVT [クルマ]

FRレイアウト軽商用車のダイハツ・アトレーを少し観察する機会があったので、報告いたします。

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エンジンはボンネットフードの下ではなく、前席の下にあります。

留め具を外してシートを持ち上げると、エンジンが見えます。

直列3気筒ターボエンジン(KF型)を横倒しにして搭載。ウインドシールド側から見下ろした場合、右側(車両左側)にシリンダーヘッド、左側にクランクシャフトが位置します。

上面(車室側)が吸気、下面(路面側)が排気です。

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空冷式インタークーラーはこの位置にあります。

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左側センターピラーの下から床下を覗き込むと、コンプレッサーとタービン、触媒がよく見えます。

風通しが良さそうです。

触媒がタービンのすぐ後ろにあるのもわかります。

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右側センターピラーの下から床下を覗き込むと、スターターが見えます。

CVTの軸の配置を工夫することで、スターターの配置スペースを生み出しています。

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後ろから覗き込んだ様子です。

左下がりの楕円形状とすることで、CVTの全高を抑えています。

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縦置きCVTの詳しい解説は、『Motor Fan illustrated Vol.186』でご確認ください。



Motor Fan illustrated最新号(Vol.198)では、『博士のエンジン手帖』で縦置きCVTについて考察しています。



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【WEC】2023年シーズン開幕戦セブリングのBoP(性能調整) [モータースポーツ]

WECの2023年シーズンがいよいよ「セブリング1000マイル」(現地3月17日決勝)で開幕します。

昨年までのトヨタ、プジョー、グリッケンハウスに加え、フェラーリ、ヴァンウォールがWECハイパーカー車両で加わり、キャデラック、ポルシェのIMSA LMDh(GTP)陣営が参戦します。

7マニュファクチャラー13台がエントリーしています。

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(クリックで拡大)

開幕戦のBoP(性能調整)は下の表のとおりです。

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(クリックで拡大)

プライベーターのLMHノンハイブリッド勢は車両重量と給油時間で優遇されています。

LMDhがリヤにモーター(最高出力30-50kW)を搭載するのに対し、LMHハイブリッドはフロントに搭載(最高出力200kW)。

表にある最高出力はエンジン+モーターのシステム最高出力です。LMHのみ、フロントに搭載するモーターのデプロイ開始速度が規定されます。表示の数字より下の速度域ではモーターアシストを行うことができません。

最大スティントエナジー(≒スティントあたりに使用可能な燃料の量)は、最高出力やエンジンの熱効率などとと合わせて勘案し、スティントあたりの周回数が同等になるよう設定しているのでしょうか。

給油時間のハンディはLMHハイブリッド勢に対して重く設定されています。

↓は今季WECのイントロ映像。



どんな展開が繰り広げられるのか、楽しみです。

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GMA T.50のコスワース製V12エンジン [クルマ]

ゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)のハイパーカー、T.50は車両ミッドにコスワース製の3.9L・V型12気筒自然吸気エンジンを搭載しています。

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2020年8月発表時点のプレスリリースには、最高出力が663ps、最高回転数は12,100rpmと記されています。

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Hパターンのシフトゲートを持つ6速トランスミッションはXトラック製。

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(ダリオ・フランキッティと)コスワースを訪れたマレーが、専用のV12エンジンを前に語る動画が公開されています。

詳細は動画をご覧いただくとして、動画内で語られた、あるいは確認できた、エンジンに関するエピソードをいくつか記しておきます。

・クランクシャフトの重量は13kg(エンジン単体の重量は178kg)。
・エンジンはひとりが140時間を費やして組み立て、ネームプレートがエンジンに張り付けられる。
・フィンガーフォロワーにGMAのロゴが入っている。
・カムシャフト端にねじり振動を抑えるハイドリーリックダンパーを搭載。
・カムシャフト駆動は(ベルトやチェーンではなく)ギヤ。12,000rpm以上回すため。
・油圧可変バルブタイミング機構を吸気/排気側に搭載。
・650馬力がターゲットだったが、実際には約670馬力を発生。
・マクラーレンF1に搭載したBMW製V12は12連スロットルだったが、管理が難しいので(3気筒ごとの)4スロットルにした。



豪華なエンジンです。

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日産グローバル本社ギャラリーのヘリテージカー [クルマ]

色でそろえた? と勘ぐりたくなるようなセレクションです。

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向かって左から、

ダットサン17型フェートン(1938年)。

かつて、成城大学自動車部が所有していた個体だそう(1974年にレストア)。

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中央はニッサン・パトロール(60型/1972年)。

展示車両はホイールベース2200mmのショートボディ、ソフトトップ車。

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最後はラシーンタイプⅡ(1995年)。

展示車両は1.5L・直4自然吸気エンジン(GA15DE型)搭載車ですが、1998年には2.0L・直4自然吸気エンジン(SR20DE型)が追加設定されました。

このクルマ、好きだったなぁ。

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やっぱり色つながり?

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Hondaウエルカムプラザ青山のF1グッズなど [クルマ]

Hondaウエルカムプラザ青山、現在(3月7日に訪問)のところ企画展示は行われていないようで、クルマはフィットRS e:HEVなど5台が展示されていました。

じっくり観察できます。

ほかにシビック・タイプR、ZR-V e:HEV Z(FF)などが展示されていました。

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カフェに併設されたショップの商品を見ます。

F1での2年連続ドライバーズチャンピオン獲得記念のグッズですね。

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背中側のデザイン、いいですね。

しかし、1万1000円……。

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「チャンピオン枡」(3000円)、いいじゃないですか。

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だけど、あんまり日本酒飲まないしなぁ……。

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あ、見つけてしまった。

ASIMO(アシモ)。

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1/8スケール。

3190円。

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呼ばれているような気がする……。

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近日再訪予定なので、じっくり考えることにします。

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「にしき堂×MAZDA 特製饅頭&もみじ詰合わせ」(3月7日発売) [クルマ]

株式会社にしき堂とマツダ株式会社は、コラボレーション商品「にしき堂×マツダ 特製饅頭&もみじ詰合わせ」を3月7日から発売します。

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商品の詳しい内容はこちらのリンクからご確認ください(横着)。



マツダ車焼印入り特製饅頭(こし餡4個)、生もみじ(生菓子風もみじ饅頭、粒餡1個、抹茶餡1個)、もみじ饅頭(チーズクリームモミジ1個、チョコレートモミジ1個)の詰め合わせです。

1400円(税込)。

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マツダ車焼印入り特製饅頭はこちら↓

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焼印はこんなふう。

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5種類ある特製シールのうち1枚が同梱されます。

左から、
R360クーペ×原爆ドーム、
5代目ファミリア(BD)×広島城、
初代ロードスター(NA)×厳島神社、
初代CX-5×MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島、
現行ロードスター(ND)×鞆の浦、
でしょうか。

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(クリックで拡大)

先週、広島に行ったのになぁ、とタイミングの悪さをのろいたくなる気持ちもありますが、オンラインショップでも買えるのですね。

にしき堂オンラインショップ
https://www.nisikido.net/

でもどうせなら、広島で買いたい。

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【続報】インディカーのエンジンを積んだホンダCR-V [モータースポーツ]

インディカーのパワートレーンとリヤサスペンションまわりに、NSX GT3 Evoのフロントサスペンションまわり、それに量産CR-Vのアッパーボディを組み合わせたのが、CR-Vハイブリッド・レーサーです。

コードネームはビースト(Beast:けだもの)。

車両ミッドに搭載する2.2L・V6ターボエンジンは800馬力を発生。

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公開された関連動画から、”ビースト”の詳細が明らかになったのでお伝えしておきます。

まず、ベースとなったCR-Vを見ておきましょう。

2023 Honda CR-V
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こちらがビースト。

シルエットはベース車そのまんまですね。

Honda CR-V Hybrid Racer - “Beast”
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そしてこちらが、NSX GT3 Evoです。

Acura NSX GT3 Evo22
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下は製作過程の状態ですが、量産品を転用したボンネットフードはスチール、フェンダーフレアはカーボン(CFRP)なのが、色味の違いから伝わってきます。

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ボディには、転戦するインディカー・シリーズのコース図があしらわれています。

インディアナポリス・モータースピードウェイの例。

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エンジン〜ベルハウジング〜トランスミッションの上部に置かれてるボックスにスーパーキャパシタが収まっています。

ボックスにつながっている蛇腹状ホースは冷却ダクト。

ロゴにあるようにスケルトン(skeleton)製。生産拠点はドイツ。

http://www.skeletontech.com

SkelModの製品名を持つモジュール(円筒形セルを複数個パック)を複数個搭載しています。

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ディフューザーも本格的です。

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奥に、ギヤボックスの後端に取り付けられたエンペル・システムズ(Empel)製のモーター/ジェネレーター・ユニット(MGU)が覗いています。

出力は45kWだそう。

エンペルの本拠はイギリス・ミルトンキーンズ。

https://empelsystems.com

創設者たちの経歴には、ロータス・エンジニアリングやマーレ、コスワース、リカルドなどの名前が並んでいます。

01 Honda CR-V Hybrid Racer Project_2.jpg

動画、情報量豊富です。





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