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【F1】空力可視化技術のPIV [F1]

アストンマーティン・フォーミュラワン・チームは公式YouTubeチャンネルで空力について解説しています。

Aston Martin Cognizant Formula One Team_AMR21_04.jpg

「PIV」が重要だと。



PIVはParticle Image Velocimetryの略で、粒子画像流速測定法などと訳します。空力可視化技術のひとつですね。

もうずいぶん前になりますが、2011年に出した『F1のテクノロジー 3 モーターファン・イラストレーテッド特別編集 (モーターファン別冊)』でPIVを取り上げています。

トヨタがF1の空力開発で活用していた事例としての紹介です(メインの特集は、幻となったトヨタTF110の技術解説。サブ特集はホンダ第3期F1参戦活動のエンジン開発総括でした)。

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風洞内を空気とほぼ同じ密度の物質で満たし、計測エリアにレーザーを照射。浮かび上がった平面を100分の1〜2秒間隔で撮影し、2枚の画像を比較して粒子の位置変化を追いかけ、流れの向きと速さを割り出します。

こうして実際の空気の流れを確認し、CFD(数値流体解析、コンピューターによるシミュレーション)の計算結果とすり合わせることでCFDの精度向上に役立てます。

F1-3_P044-045_s.jpg

この10年でどの領域がどれくらい進化しているのでしょうか。気になりますね。



無理もありませんが、Amazonには新品の在庫はありません。

電子版はこちら↓
https://www.as-books.jp/books/info.php?no=MFS20110414

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アウディ・ダカールラリー参戦マシンのカッタウェイ [モータースポーツ]

アウディは2022年のダカールラリーに参戦する専用マシン、RS Q e-tronのカッタウェイドローイングを公開しました。

Audi RS Q e-tron
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(クリックで拡大)

車両の概要についてはこちら↓

アウディのダカールラリー参戦マシン
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2021-07-26

右斜め後方から見下ろした図で、リヤアクスルとキャビンの間に、かつてDTM向けに開発した2.0L・直4直噴ターボエンジンが載っています。

透視図を見ると、ターボチャージャーは右端にオフセットして搭載されているのがわかります。

これ、発電専用(つまり、RS Q e-tronはシリーズハイブリッド)。

エンジンの左側に発電ユニットがあり、フォーミュラE向けに開発したモーター/ジェネレーターユニット(アウディMGU 05)を発電機として使用します。

前後の車輪を駆動するのもMGU 05。

フォーミュラEのカッタウェイはこんなふう。

Audi e-tron FE07
Audi_FE_Cutaway.jpg
(クリックで拡大)

DTMのカッタウェイはこちら。

Audi RS 5 DTM 2019
Audi_DTM_Cutaway.jpg
(クリックで拡大)

どちらもすでにお役ご免なのが寂しい気もしますが……。

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爽快シビックの6速MTはガチ [クルマ]

新型ホンダ・シビックのグランドコンセプトは『爽快シビック』なんだそう。

「人中心」の考え方を深く掘り下げるこおで、乗る人全員が「爽快」になることのできるクルマを目指した──。

というような内容が、「爽快サイダー」に書いてありました。

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メディア向け試乗会のお供で、ラベル(貼り作業も含めて)は広報部員の手作り。

おかげで気分は爽快!

中身はキ○ンレ○ン?

えっと原材料は……

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しかし、爽快シビック、

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6速MTの操作フィールはガチです。

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詳しくはこちら↓

新型ホンダ・シビック「ジェネレーションZだけを楽しませるのはもったいぞ」
https://motor-fan.jp/mf/article/13012/

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歴代Zとノート・オーラな日産グローバル本社ギャラリー [クルマ]

横浜駅の西口方面に用事がありました。真っ直ぐ帰ろうかと思ったのですが、ふと思い立って東口に向かい、日産グローバル本社ギャラリーに立ち寄りました。

いつものとおり、お目当ては「ヘリテージ」コーナー。

歴代フェアレディZ(といっても、3台ですが)が展示してありました。

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新型フェアレディZの日本仕様は「今冬発表予定」と書いてあります。

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現行Zは、少し離れたところに置いてありました。

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ヘリテージコーナーにある3台のZは、S31(1977年)、Z31(1983年)、Z32(1989年)です。

個人的にはZ32への思い入れが強いですね。

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Z32の話も出てくる、最新の日産デザインに関する記事はこちら↓



ステージに展示してあったのは、発売されたばかりのノート・オーラでした。

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オーラNISMOは異彩を放っています。

そして、ショールームでしばらく人の動きを観察したところ、注目度高し。

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【MFi180掲載】ル・マン24時間レースの現在と未来 [モータースポーツ]

『Motor Fan illusrtated』誌は散発的にモータースポーツの記事を設けています。

今回のテーマは、トヨタが4連覇を果たしたル・マン24時間レースです。

MOTOR FAN illustrated - モーターファンイラストレーテッド - Vol.180 (モーターファン別冊)

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ル・マン・ハイパーカー(LMH)規定が導入された2021年の第89回ル・マン24時間レースはどんな内容だったのか。

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TOYOTA GAZOO Racingの戦いぶり(「そんなこと起きてたの?」というトラブルに遭遇し、それを乗り越えてのワン・ツー・フィニッシュ)を中心に、ル・マンの現在をまとめています。

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また、100%再生可能エネルギーの導入や燃料電池プロトタイプカテゴリーの創設など、2022年以降の技術動向について触れています。

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しかし、Vol.180ですか(ということは創刊から丸15年……)。

特集は「電気のチカラ」(メカから電気に置き換えると、あるいは電気の力を借りるとどんなことができる?)です。



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『Honda RA616H&617H HONDA Racing Addict Vol.2』と『GP Car Story Special Edition 2021 MUGEN HONDA 1992-2000』 [F1]

Honda RA616H & 617H HONDA Racing Addict Vol.2 2016-2017 (F1速報 別冊)』が発売されました。

ホンダの第4期F1参戦活動を振り返る内容で、全4巻のうちの2巻目です。

2017年のRA617Hで初めてプレチャンバー・イグニッション(PCI)を採用。いまから振り返ってみれば、ターニングポイントにあたるパワーユニットです。

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Honda RA616H & 617H HONDA Racing Addict Vol.2 2016-2017 (F1速報 別冊)』は少しお手伝いしていますが、『GP Car Story Special Edition 2021 MUGEN HONDA 1992-2000 GP CAR STORY特別編集』は完全にいち読者として、Amazonでポチりましたw

見どころ、読みどころ満載です。





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【スバル】水平対向エンジンのペーパークラフト [クルマ]

SUBARU(スバル)の公式ホームページには、「SUBARUオンラインミュージアム」のコーナーがあって、そのなかに「ぬり絵」と「ペーパークラフト」のコーナーがあります。

ペーパークラフトのコーナーには最近、「段ボールクラフト BOXERエンジン」が追加されました(実際には、工作用紙を使用)。



いやぁ、気になりますね。どんなふうに動くのでしょう。

ちなみに、ホンモノの一例はこちら↓

レヴォーグが搭載するCB18型(1.8L水平対向4気筒ターボ)です。

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内部はこんなふう。

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ピストン+コンロッド+クランクシャフトだけを取り出すとこんなふう。

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とりあえず、PDFはダウンロードしました。

https://www.subaru.jp/onlinemuseum/play/

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【F1】ザントフールト・サーキットのコーナー紹介 [F1]

F1オランダGPの舞台となっているザントフールト・サーキット(全長4.259km)。バンクが新鮮ですね。

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サーキットの改修を手がけたドローモ(Dromo)側が用意したコーナー解説がありますので、それをもとに紹介していきましょう。

ターン1(ターザン):複数のラインで追い越しが可能になるよう、形状の見直しを行ったそう。

ターン2(ゲルラッハ)は1957年に事故死したWim Gerlachに敬意を表して命名。

ターン3(フーゲンホルツ):壁に突っ込むようなイメージ。「フーゲンホルツ」は、鈴鹿サーキットの設計者にして、当時、ザントフールト・サーキットの支配人を務めていたジョン・フーゲンホルツ(Hugenholtz)に由来。

コース外側のバンク角は19度近くあるので、イン側とアウト側の高低差は4mに達するそう。

ターン4〜ターン5〜ターン6(ロブ・スロートマーカー):ターン3からターン4にかけては高低差8mの上り勾配。一転、ターン5にかけては下り勾配で、高低差は7.5mあります。

バンピーなターン6に向けては再び上り勾配で、高低差は8m。この間、「ローラーコースターのよう」と表現。

ターン6は、1979年に事故死したRob Slotemakerにちなんでの命名。

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(クリックで拡大)

ターン7(シェイブラック):全開で通過することを想定した、5.6度のバンクがついたコーナー。外側に10m幅のランオフが設けてあります。

Scheivlakは境界線(ボーダー)を意味するオランダの古語。

ターン8〜ターン10:この間、ほぼ高低差はなし。バンク角は3度以下。バンクを前提にしたメカニカルセットアップを選択すると、バンクの弱いこのセクションは攻略が難しいのでは、と予測。

ターン12(ハンス・エルンスト):ターン11からアプローチすると、(シングルシーターでは)ターン12のアペックスは見えない、すなわちブラインドコーナー。

コーナーは、かつての支配人(Hans Ernst)にちなんで命名。

ターン13(クムホ):ターン14からホームストレートにかけて全開で駆け抜けるための重要な位置づけ。アグレッシブに行き過ぎるとアンダーステアを出しやすい。

Kumhoはタイヤのブランド名。

ターン14(アリー・ルイエンダイク):18度のバンク角を持つ最終コーナー。このバンクのおかげで、ターン14の340mと678mのホームストレートがひとつの全開区間になり、1コーナーでの追い越し機会を創出。

Arie Luyendijk(1953年〜)は、インディ500で2勝を挙げたオランダ人ドライバー。

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ちなみに、モンツァに残る旧オーバルコースの最大バンク角は21度。

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【F1】ザントフールト・サーキットのバンクで遊ぶ(?)各チーム [F1]

木曜日はコースの下見をするのが通例ですが、ザントフールト・サーキットの特徴である“バンク”で遊んだ写真が複数見受けられました。

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Getty Images / Red Bull Content Pool

最終コーナーのバンク角は18度。



フォーミュラEの2020/2021シーズンでワールドチャンピオンになったニック・デ・フリース(メルセデスF1のリザーブドライバー)のコメント↓



こちらはハース↓



そしてアルピーヌ↓



アストンマーティンはこんな感じ。急傾斜の具合を表現しています↓



アルファロメオは「急」と、ひと言↓



鈴鹿サーキット好きが改修設計したザントフールト・サーキット
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【F1】鈴鹿サーキット好きが改修設計したザントフールト・サーキット [F1]

オランダのザントフールト・サーキットで1985年以来、36年ぶりにF1が開催されます。

開催にあたって改修工事が行われましたが、改修にあたって設計を任されたのは、イタリアのドローモ(Dromo)社で、指揮を執ったのはCEOにして創業者のヤルノ・ザフェッリ(Jarno Zafelli)氏です。

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左がザフェッリ氏、右はFIAでF1のレースディレクターを務めるマイケル・マシ(Michael Masi)氏。

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鈴鹿サーキットが好きだというザフェッリ氏は、ザントフールト・サーキットと鈴鹿の結びつきを意識したそう。

なぜなら、鈴鹿サーキットを設計したジョン・フーゲンホルツは当時、ザントフールト・サーキットの責任者を務めていたからです。

ザントフールトの改修にあたっては、最新のF1トラックのようにモダンにせず、「オールドスクール(昔ながらのスタイル)」であることにこだわったといいます。

ドキュメンタリー動画↓


改修にあたり、FIAからはストレートを延長するよう求められたそうですが(ストレートエンドでの追い越し機会を設けるため)、周辺の環境がそれを許しませんでした。

導き出した解決策は、最終コーナー(ターン14)にバンクをつけること。これにより、678mのストレートと340mのコーナーが合わさり、約1kmの全開区間になるというわけです。

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もともとは、コーナー通過時にもDRSを作動させるのが、バンクを設けた狙いでした。DRSを作動させるには、横Gを2.5G以下に抑える必要があったからです。

バンクを設けることで、横Gは規定値以下に抑えることができます(引き換えに縦Gが発生)。

最終コーナーには、18度のバンク角が付けられました。

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オランダGPのDRSアクティベーションポイントは最終コーナー(ターン14)を立ち上がってストレートに入った地点に設けられたので、それを見込んで設計したにもかかわらず、高速バンク通過中のDRS作動は実現しないことになります。

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(クリックで拡大)

バンクがついているのは最終コーナーだけではありません。

なんと、14のコーナーのうち、フラットといえるのは2つだけ。つまり、12のコーナーがバンク付き。

最大のバンク角を持つのはターン3で、コーナーの内側は4.5度、外側には19度の角度が付いています。

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こうして見ると、鈴鹿よりも海に近い立地ですね(行ったことあるのに、気づいていなかった……)。

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さて、どんな展開になることやら。楽しみです。

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