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『ホンダF1のテクノロジー』の(何度目かの)中身紹介 [F1]

前回は新旧シリンダーブロックの比較写真やMGU-Hアッシー、可変吸気システムの詳細写真が『ホンダF1のテクノロジー』に掲載されていることをお知らせしました。

『ホンダF1のテクノロジー』発売中↓
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2022-03-26

ほかにも世界初公開の写真が盛りだくさんですので、一部紹介していきましょう。

全ページ確認したい方は、ASB電子雑誌書店がおすすめです。
https://www.as-books.jp

まずはフロントカバーから(P032-033)。

新骨格(2021年のRA621H)はシリンダーブロックと同様にアルミ合金の削り出し。旧骨格(写真は2019年のRA619H)はマグネシウム合金製。

カバーの裏にあるタイミングギヤの構成の違いにも注目です。

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シリンダーヘッド+ヘッドカバーも新旧を比較しています(P036-037)。

新骨格の激変ぶりは、ぜひ誌面(電子版を含む)でご確認ください。

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こちらは吸排気バルブとフィンガーフォロワー(ロッカーアーム)、点火プラグのページです(P038-039)。

ホンダは2017年のRA617Hから副室燃焼を適用していますが、誌面では副室を備えた点火プラグのカットモデルをご確認いただけます。

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VIS(ビス)と呼ぶ可変吸気システムの内部構造がどうなっているかについては、前回のエントリーでも触れました。誌面では加えて、HRD Sakuraからご提供いただいたCAD図も掲載しています(P052-053)。

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P060では歴代インジェクター、P061では2021年シーズンに新たに投入した強力な回生デバイス(熱エネルギー回生の迂回技術)を紹介しています。

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実は、2015年に投入したRA615Hのエキゾーストマニフォールドは3Dプリンター(積層造形装置)による製造でした。

ホンダのパワーユニットは、ほかにもたくさん、3Dプリンターで製造した部品を採用しています(P062-063)。

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最高出力が120kWに規定されているMGU-KもMGU-Hアッシーと同様、歴代を並べてみました(P076-077)。

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リチウムイオンバッテリーを中心にインバーターやDC-DCコンバーターなどをひとつのパックに収めたESSについては、中身を見せていただきました。

写真は2015年のESS(P078-083)。

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主要ジャンルの解説と関連したデータや図版類をまとめたページについては、別の機会で触れることにします。



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『ホンダF1のテクノロジー』発売中 [F1]

『ホンダF1のテクノロジー』が発売されました。

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先日のエントリーでは校正紙を通じてチラッと誌面の様子をお伝えしました↓
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2022-03-20

今回はもう少しきちんとお見せしようと思います。

まずは歴代パワーユニットの集合写真から。

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新旧シリンダーブロックの比較です。

左が2021年シーズンに投入した新骨格(RA621H)。

高強度アルミ合金総削り出し。

右は2019年(RA619H)のブロックで、アルミ鋳造です。

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こちらはMGU-Hアッシー。

6気筒エンジンのVバンクの間に搭載され、最前端のコンプレッサーと最後端のタービンはVバンクからはみ出しています。

中央やや左寄り(コンプレッサー寄り)にあるのがMGU-H(熱エネルギー回生用モーター/ジェネレーターユニット)。

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プレナムチャンバーの内部で作動している可変吸気システム(VIS)についても、じっくり紹介しています。

矢印の先がプレナムチャンバーで、その中にVISが収まっています。

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内部の仕組みがわかるよう、透明樹脂でプレナムチャンバーを作っていただきました。

左は吸気ファンネルが最も短い「ショート」の状態。

右は、スタート時などに用いる、吸気ファンネルが最も長い「スーパーロング」の状態。

色を塗り分けたパイプにも意味があります。その意味については誌面でご確認ください。

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HRD Sakuraの試験、計測、製造設備についても紹介しています。

Honda_F1_P098-099_s.jpg

100ページ超ですから、盛りだくさんです。



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『積んで・運んで 日本を支えた スズキ・キャリイ』発売 [クルマ]

1961年に発売された初代キャリイを手始めに、歴代キャリイにまつわるストーリーで構成した『積んで・運んで 日本を支えた スズキ・キャリイ』が発売されます。

表紙を見てお察しのとおり、キャリイは軽トラックです(念のため)。

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第1章は、初代キャリイとかかわりの深い鈴木修相談役(スズキ株式会社)のインタビューで構成しています。

写真はインタビュー後、『スズキ歴史館』に展示してある初代キャリイの前。

失礼を承知で申し上げますが、相談役、とってもチャーミングな方でした。

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特別に、シートの下にあるエンジン(空冷2サイクル(ストローク)2気筒360cc)を見せていただきました。

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2代目キャリイもかわいいですね。

本書では、初代から11代目までについて、秘蔵エピソードを含め、たっぷり触れています。オールアバウト・キャリイな内容と言っていいでしょう。

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軽トラックが生活に浸透していることを示す例のひとつが、「軽トラ市」。

スズキ歴史館にはその軽トラ市を再現した展示があります。

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スズキ歴史館に関する過去エントリーはこちら↓
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2021-10-09

取材&執筆期間は被っていないのですが、『ホンダF1のテクノロジー』ができあがってきたタイミングと同じとはこれいかに。

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『ホンダF1のテクノロジー』は3月26日発売(告知その2) [F1]

ホンダの歴代パワーユニットと技術の変遷をまとめたMotor Fan illustrated特別編集『ホンダF1のテクノロジー』は、3月26日発売です。

こちらは、「後輪駆動」を特集しているMotor Fan illustrated Vol.186の社告。

ご予約・お求め方法をご参照ください。

MFi186_Honda_F1_m.jpg
(クリックで拡大)

内容のほんの一部は前回エントリーで紹介しています。

https://serakota.blog.ss-blog.jp/2022-03-20

社告の写真は手前から2021年のRA621H、その奥がRA620H……という順に7基のパワーユニットが並んでいます。

2015年のRA615H側から眺めた様子はこちら。

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どちらにしても、豪華な眺めです。

下の写真はRA621Hのプレナムチャンバーに貼られたHONDAロゴ。

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フェラーリ296 GT3のスケッチ [モータースポーツ]

3月16日のことですが、フェラーリは次世代GT3車両のスケッチを公開しました。

ベースは、発表になったばかりの296GTBです。488GT3 evoの後継になります。

Ferrari 296 GT3_sketch
ferrari-296-gt3-sketch_2.jpg

ベースはこちら。

Ferrari 296 GTB
Ferrari_296GTB_2.jpg

スケッチなので強調したいところは強調しているのでしょうが、それにしても、迫力たっぷりですね。

車両組立は既報のとおり、オレカが担当。

フェラーリは次期GT3車両に関しオレカと技術提携
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2021-11-29

296 GTBはバンク角120度かつホットVの2.9L・V6ツインターボエンジンにモーター等を組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載していますが、GT3車両は電動系コンポーネント非搭載となります。

Ferrari 296 GT3_sketch
ferrari-296-gt3-sketch_1.jpg

Ferrari 296 GTB
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数ヵ月のうちに実走テストを行うそう。実物、楽しみですね。

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『ホンダF1のテクノロジー』は3月26日発売 [F1]

『ホンダF1のテクノロジー』は3月26日発売です。

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ようやく校了となり(ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました)、あとは印刷〜製本〜配本を待つばかり。

というわけで、内容を少しずつ紹介していきます。

決して手を抜いているワケではなく、約100ページのうち、7割がた写真が主役です。

ホンダおよびHRD Sakuraのみなさまに、貴重な部品の数々を見せていただきましたので(データも豊富です)。

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ホンダはF1参戦最終年となる2021年に「新骨格」のパワーユニットを投入したことをご存じの方も多いと思いますが、それって旧骨格とどこがどう違うの? と。

気になりますよね。

旧骨格と比較しています。

写真はシリンダーブロックのページ(の一部。さっき校了したばかり)。

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歴代エンジン、新旧ブロックに新旧シリンダーヘッド、動弁系、点火プラグ(副室もお見せします)、歴代可変吸気システム、ハイドロ系、ハーネス、燃料噴射系(歴代インジェクター含む)、新回生デバイスなどを、それぞれ大きめの写真で掲載しています。

個人的に言葉を失うほど感動したのは、MGU-Hアッシーでした(やはり、歴代をカバー)。

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何時間でも眺めていられますね。

じっくり確認されたい方はぜひお手元に。

自分で作っておいてナンですが、手元に届くのが楽しみです。



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【WEC】開幕戦セブリングのBOPとGR010のヘッドライト [モータースポーツ]

WECの2022年シーズン開幕戦(セブリング1000マイル、3月18日決勝)を前に、BoPが発表されました。

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TOYOTA GAZOO Racing GR010ハイブリッド、グリッケンハウス007LMH、アルピーヌA480(リベリオンR13)が参戦するハイパーカー・カテゴリーについて見てみましょう。

BOP of Hypercar for Rd.1 Sebring
WEC_Rd1_LMH_BoP.jpg

2021年ル・マン24時間前のBOPはこちら↓
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2021-08-13

昨年と同様で、グリッケンハウスを軸にトヨタとリベリオンを調整した格好。

それより、唯一のハイブリッド車であるトヨタGR010ハイブリッドにとって影響が大きいのは、フロントに搭載するモーターの使用制限が厳しくなったこと。

従来はドライタイヤ装着時は120km/h以上、ウエットタイヤ装着時は140km/h以上に力行(アシスト)が制限されていましたが、今回のBOPにより、ドライ/ウエットとも190km/h以上に制限が引き上げられました。

車速が上がるほどモーターアシストがラップタイムに与える感度は低くため、威力は大きく削がれることになります。

ところで、GR010ハイブリッド、ヘッドライトのグラフィックが変わりましたね(8号車のみ)。

従来はこちら。

TGR GR010 HYBRID #7
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新しいグラフィックはこちら。

TGR GR010 HYBRID #8
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もうちょっと寄ってみましょうか。

TGR GR010 HYBRID #7
WEC_2022_Prologue_044b.jpg

TGR GR010 HYBRID #8
WEC_2022_Prologue_068b.jpg

識別がしやすくなりました。

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【WEC】トヨタGR010ハイブリッド2022年仕様 [モータースポーツ]

TOYOTA GAZOO RacingはWECの2022年シーズンを迎えるにあたり、GR010ハイブリッドの2022年仕様を公開しました。

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前後のタイヤサイズを変更しています。

2021年仕様は前後ともに31/71-18サイズを装着していました。31は幅(cm)、71は外径(cm)、18はタイヤ内径(インチ)を示しています。

タイヤに関する昨年の記事はこちら↓
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2021-08-21

2022年仕様はフロントに29/71-18、リヤに34/71-18サイズを装着します。

TGR GR010 HYBRID 2022
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TGR GR010 HYBRID 2021
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タイヤのポテンシャルは接地面積に比例します。前後とも31幅(31+31)を選択するより、前後異サイズ(29+34)を選択したほうがポテンシャルは高いと判断したのでしょう。

パフォーマンスが同じでいいなら、そのぶんタイヤに余力が残ることになります。

タイヤの前後バランスが変わったのに合わせて、空力のバランスも調整したことでしょう。

TGR GR010 HYBRID 2022
GR010_2022_2.jpg

TGR GR010 HYBRID 2021
GR010_2021_2.jpg

リヤウイング翼端板とシャークフィンの形状が変わっています。

レイズ製ホイールのデザインも変更されていますね。

TGR GR010 HYBRID 2022
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TGR GR010 HYBRID 2021
GR010_2021_3.jpg

富士通(FUJITSU)とJFEスチールがパートナーに加わったのも変化点です。

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トヨタbZ4Xの新型バッテリーセル [クルマ]

トヨタbZ4X(新型電気自動車)は新開発した角型バッテリーセルを搭載しています。

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セル単体を見せていただきました。

セルとセルをつなぐ部品を削減し、限られた空間にたくさん搭載するため、セル単体を大きくしたのが特徴。

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レクサスUX300e(BEV)やノア/ヴォクシー(HEV)のセル(いずれも角型)と並べてみると、大きさは一目瞭然です。

エネルギー密度型とはいえ、これ1個で0.74kWhの電力量があると考えると、なかなかインパクトがありますね。

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スペックはこちら↓

bZ4X_battery.jpg
(クリックで拡大)

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ホンダAWD×御岳スノーランド [クルマ]

やっぱり、冬はもう終わりでしょうか。

今回はホンダAWD×御岳スノーランド(長野県・木曽町)編です。

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いいコースでした。

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ビスカスカップリング式AWDを搭載したフィット(ハイブリッドシステムのe:HEV搭載車)と、リアルタイムAWDを搭載したヴェゼル、CR-V(いずれもe:HEV仕様)に乗りました。

ビスカスカップリング式AWDのユニットはこんなふう↓

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油圧クラッチの押し付け力により前後の配分を制御する、リアルタイムAWDのカップリングユニットはこちら↓

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レポートはこちらをご参照ください↓



ヴェゼルe:HEVモデューロXコンセプトにも乗りました。



ヴェゼルにもAWDバッジ、欲しいですねぇ(写真はCR-V)。

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