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【GT500】2014-2023年のエンジン技術ハイライト [モータースポーツ]

前回につづき、『オートスポーツ No.1587』ネタです。

前回エントリーの最後に「ほかにも注目記事あり」と記ししましたが、注目記事とは、SUPER GT GT500向けエンジンに関する企画です。

2.0L直列4気筒ターボエンジンのNRE(ニッポン・レース・エンジン)が導入されて今年で10年目を迎えていますが、この10年の技術的なハイライトをTCD/TRD、NISMO、HRCの3社にうかがい、まとめたものです。

TCD/TRDは2014年にRI4AGを投入した時点で「素性が良かった」と説明しています。

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何をもって「素性がいい」と表現しているのかについては誌面でご確認いただくとして、2018年から実戦に投入しているプレチャンバーイグニッション(PCI)の詳細について図版をまじえて公開しているところが、誌面上のハイライトでしょうか。

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NISMOは2014年に投入したNRE規格最初のエンジン(NR20A)を中心とした内容。

初公開の写真が盛りだくさんです。

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写真・図版類をじっくり観察するには、電子書籍のほうが適しているでしょうか。

ASB電子雑誌書店
https://www.as-books.jp

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多くが2014年仕様ですが、ピストン、シリンダーヘッド、カムシャフトなど、多くのコンポーネントを公開しています。

最新仕様は全然違うということなのでしょうが……。

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HRCはMRからFRにパワートレーンのレイアウトを変更した2020年以降の話がメインです。

タイトルに「驚愕の事実」とありますが、「へぇ、そんなことあるんだ」と感想を漏らしたくなる内容でした。エンジンをミッドからフロントに移したことと関連しています。

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エアフィルターの変更に、ピストンの強化、マルチ(4連)からシングルへのスロットルの変更に吸気系、排気系の改良など、大小数多くのアップデートについて、細かく解説してくれています。

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個人的なハイライトは、2017年にいったん引っ込めた早閉じミラーサイクルを2022年後半に復活させたことでしょうか。

その理由などについては誌面でご確認ください。

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【GT500】Honda CIVIC TYPE R-GTテスト車の変化点と開発の方向性(告知) [クルマ]

7月28日に発売された『オートスポーツ No.1587』では、7月24日に発表され、25日、26日と岡山国際サーキットで走行テストを行ったHonda CIVIC TYPE R-GTテスト車のスタジオ撮影写真を巻頭で掲載しています(8ページ)。

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見開きごとにキャプションがついており、CIVIC TYPE R-GTテスト車の開発のポイントを、GTプロジェクトリーダーとエンジン開発の責任者を務める佐伯昌浩氏、および、車両開発を率いる徃西友宏氏のコメントを引用しながら解説しています。

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詳しくは誌面でご確認いただくとして、開発のポイントとNSX-GTからの変化点は、

・空力はNSX-GTで目指してきた方向の正常進化
・テスト車が搭載するエンジンは現行エンジンとほぼ同じ
・フロントドアサイズはNSX-GTに比べ、前後方向に短くなった
・NSXからシビック・タイプへのベース車変更により、前面投影面積は減る方向
・フリックボックスの開発自由度が向上
・オリジナルの顔つきを極力崩さないようダクト類を配置
・エンジンルーム内クーリングレイアウトを一新
・軽量化を追求
・ルーフ〜リヤデッキにかけての造形はNSXとは大きく異なる

といったところです。

ほかにも注目記事あり↓



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カプセルトイのオートザムAZ-1(2回目) [クルマ]

新宿を経由したので(わざわざ遠回りした説あり)、ガチャガチャの森に寄ってきました。

ガチャガチャの森
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https://www.subnade.co.jp/shop/gachagachanomori

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AZ-1、台の位置も、周辺の台のラインアップも微妙に変わっておりました。

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今回はマツダスピード・バージョンの青でした。

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こうなると、ノーマル・バーションが1台欲しい気が……。

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いや、他にも気になる台が……。

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(クリックで拡大)

次は浮気するかも……。

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【GT500】CIVIC TYPE R-GTと「コンセプト」の相違点(ざっくり) [モータースポーツ]

ホンダ・レーシング(HRC)は7月24日、2024年のSUPER GT GT500クラスに投入予定の「CIVIC TYPE R-GT」を発表しました。

CIVIC TYPE R-GT
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空力開発が可能なエリアについてはテストを通じてアップデートされていくことと思います。

1月の「東京オートサロン2023」では「コンセプト」が展示されました。

そのコンセプトからの変化点をざっと見ていきましょう。

こちらはCIVIC TYPE R-GT CONCEPT。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
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こちらがCIVIC TYPE R-GTのテスト車。

CIVIC TYPE R-GT
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「コンセプト」は量産シビック・タイプRのメッシュのグリルが確認できますが、テスト車は中央部がむき出しのダクト(インレット)となっています。

この変更にともない、赤いHマークはグリルからフード側に移っています。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
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CIVIC TYPE R-GT
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「コンセプト」は2016年以前のシャシーをベースとしていたため、現行規定よりも大きなディフューザーが備わっていました。

テスト車2024年規定に合致しておりますので、ディフューザーはこぶり。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
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CIVIC TYPE R-GT
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サイドビューでは、空力開発可能エリアであるラテラルダクトの処理が変化しています。

また、ミラーのステー形状が異なり、リヤドアにあったドアハンドル(形だけ)がなくなっています。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
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CIVIC TYPE R-GT
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「コンセプト」とテスト車の比較ではありませんが、2ドアのNSX-GTを比べてみると、ドアの前後長がだいぶ短くなっているのがわかります。

ルーフからリヤデッキにかけてのシルエットや、リヤフェンダーのボリューム感が異なるように見えます。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
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NSX-GT
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VW ID.4の床下 [クルマ]

モーターでリヤを駆動するフォルクスワーゲン(VW)ID.4の床下を見せていただく機会がありました。

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下の写真は左前輪まわり。

ドラッグ低減狙いのストレーキ(矢印)が確認できます。

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フロントバンパー下から後方を覗き込みます。

空力効果を狙った(?)リブ状の処理が確認できますが、ほぼフラットです。

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リヤに搭載するモーターまわりを見ます。

本来は樹脂パネルでカバーされていますが、そのカバーを外しています。

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リヤバンパー側から覗きこみます。

ドライブシャフトとの位置関係から、モーターは後車軸よりも前方にあることがわかります。

ということは、パワートレーンレイアウト的にはミッドシップ?

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俯瞰するとこんな感じ。

重量物はほぼ、前後車軸間に収まっています。

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カプセルトイのオートザムAZ-1 [クルマ]

新宿サブナードを歩いていていたら目につきまして……。

ガチャガチャの森
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どんなのあるんだろうと、覗いてみたわけです。

クルマ関係いくつかあったのですが、引きが強いのが1台あり……。

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100円玉を4枚要求しています。

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どれでもいいやと思っていたのに、黒だとわかった途端に赤が欲しくなるのはどういう心境なのでしょうか。

しかも一部組立式なのですね(極度の面倒臭がり)。

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TOYS CABIN 1/64 AZ-1
https://toyscabin.com/product/20230202_564.php

ガルウイングドアを開けた状態。

室内が見えていいですね。

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裏側も再現されています。

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ドアを閉めた状態。

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ん〜、来週も新宿を経由する用事があるような気がする……。

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新型BMW5シリーズ(i5 M60 xDrive)をチラ見 [クルマ]

東京・南青山(最寄り駅は表参道)で開催中のイベントで展示中でしたので、チラッと見てきました。

ポップアップエキシビション「FREUDE by BMW - THE GARDEN」の概要はこちら↓
https://bmw.co.jp/0616_dp_bec

8月16日までの展示車両はBMW i5 M60 xDriveです。

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電気自動車(BEV)版はキドニーグリルがふさがっていますね。

新型5シリーズの概要はこちら(↓)の動画でわかりやすくまとまっています。



5シリーズは欧州では法人リース需要が多いためか、意図的にクラシックな雰囲気を残したスタイリングになっています。

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定番ですが、フロントバンパーコーナー部にエアカーテンのダクトが設けられています。

こちらはインレット側。

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アウトレット側はこんなふう。

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タイヤはコンチネンタルEcoContact 6Q(前後285/30R21)を装着していました。

XL(Extra Load)規格よりも10%高い負荷能力を持つHL(Higher Load)規格であることを示す、「HL」のロゴが確認できます。

国内仕様の車両重量は現時点で発表されていませんが、i5 M60 xDriveの本国仕様は2300kg超え。

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リヤサスペンション(5リンク式)を覗いてみます。

リヤ側のロワーリンクが肉抜きされていますが、キドニーグリルを意識?と思ってみたり(なわけないか)。

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インテリアはカーブドディスプレイ(12.3インチ+14.9インチ)が目を引きます。

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ステアリングホイールは新設計だそう。

グリップ太そうですね。

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リヤのエアコン/シートヒーター操作パネルはタッチパネル式です。

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【LMDh】あえて「クールV」を採用したランボルギーニSC63 [モータースポーツ]

ランボルギーニ・スクアドラ・コルサ(Lamborghini Squadra Corsa)は、2024年のIMSAとWECに1台ずつ投入するLMDh車両、SC63を発表しました。

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シャシーは既報のとおりリジェ製。

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リジェにとって最初の顧客なので、ランボルギーニの要求がシャシーの設計に多く反映されているそう。

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例えば、フロントのプッシュロッド式サスペンション、重量配分、キモとなるパーツのサービス性、ねじり剛性に対する寄与度が高いベルハウジングなど。

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また、ブレーキシステムの性能と信頼性の確保を開発のポイントに挙げています。

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ボディワークのデザインはランボルギーニの社内デザイン部門が担当。

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フロントとリヤのY字型のライティングが目を引きます。

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インタークーラー2基、ギヤボックスオイルクーラー、エアコン用コンデンサー、ERS(エネルギー回生システム)用ラジエター、ESS(バッテリー)用ラジエター、ウォーターラジエター2基の計8基の熱交換器を搭載しなければならず、冷却システムのレイアウトと冷却性能の確保には気を使ったと説明しています。

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エンジンは3.8L・V8ツインターボを新規に開発。

流行りのホットV(Vバンクの内側が排気)ではなく、コンベンショナルな「クールV」(Vバンクの内側が吸気)を選択したのは、ターボチャージャーの冷却とサービス性を考えてのこと。

重心の最適化の面でも、ホットVに対してターボチャージャーを低い位置に配置できると、クールVの利点を説明しています。

公式動画に映るエンジンを見ると、バンクは90度、吸気側サイドインジェクターの直噴っぽく見えますが、どうでしょう。

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SC63解説動画↓



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【WEC】7速を使っていないフェラーリ499P [モータースポーツ]

WEC(FIA世界耐久選手権)第5戦モンツァ6時間が終了しました。

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FIA WECはYouTubeにオンボード映像を公開しています。

フェラーリ499P(3.0L・V6ターボ+フロントモーター)版を見ると、どうも7速ギヤを使っていないようで、300km/hを超えるモンツァでの最高速まで6速で済ませています。



ギヤレシオのセットは2種類まで持てる規則になっているのですが、フェラーリ499Pはル・マンとモンツァ用でギヤセットを共用しているのでしょうか。

動画では高周波音が目立っていますが、減速側では常に、加速側では190km/hを超えるあたりから出てくるので、フロントに搭載するモーター由来でしょうか。

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トヨタGR010ハイブリッド(3.5L・V6ターボ+フロントモーター)のオンボード映像はこちら。



キャデラックVシリーズR(5.5L・V8クロスプレーン自然吸気+リヤモーター)はこちら。



プジョー9X8(2.6L・V6ターボ+フロントモーター)はこちら。

7速に入る車速がトヨタやキャデラックより高いですね。



グリッケンハウス007(3.5L・V8ターボ、ノンハイブリッド)はこちら。



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【WEC】第5戦モンツァと第6戦富士のBoP(性能調整) [モータースポーツ]

F1の予選見ながらまとめているワケですが……。

あとでパッと確認するときのために整理しておきました。

2023年のWEC第5戦モンツァ6時間(7月9日決勝)と、第6戦富士6時間(9月10日決勝)のBoP(性能調整)です。

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カッコ内の数字は第4戦ル・マン24時間の数字との差です。

ル・マンで総合優勝を果たしたフェラーリへの対応(性能調整)が目を引きますね。

第5戦モンツァ6時間のBoP
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(クリックで拡大)

こちら(↓)は第6戦富士6時間で適用されるBoP。

プジョーがんばって、という内容にも見えます。

フロントに搭載するモーターのデプロイ(アシスト)開始速度が15km/h引き下げられて135km/hとされているのがポイント。

第6戦富士6時間のBoP
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(クリックで拡大)

モンツァでのカットですが(↓)、プジョー9X8のカラーリング、ル・マンに出たときのままなのですね。

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どのような展開になるでしょうか……。

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