SSブログ

【GT500】2014-2023年のエンジン技術ハイライト [モータースポーツ]

前回につづき、『オートスポーツ No.1587』ネタです。

前回エントリーの最後に「ほかにも注目記事あり」と記ししましたが、注目記事とは、SUPER GT GT500向けエンジンに関する企画です。

2.0L直列4気筒ターボエンジンのNRE(ニッポン・レース・エンジン)が導入されて今年で10年目を迎えていますが、この10年の技術的なハイライトをTCD/TRD、NISMO、HRCの3社にうかがい、まとめたものです。

TCD/TRDは2014年にRI4AGを投入した時点で「素性が良かった」と説明しています。

AS1587_P036-037_s.jpg
AS1587_P038-039_s.jpg

何をもって「素性がいい」と表現しているのかについては誌面でご確認いただくとして、2018年から実戦に投入しているプレチャンバーイグニッション(PCI)の詳細について図版をまじえて公開しているところが、誌面上のハイライトでしょうか。

AS1587_P040-041_s.jpg

NISMOは2014年に投入したNRE規格最初のエンジン(NR20A)を中心とした内容。

初公開の写真が盛りだくさんです。

AS1587_P042-043_s.jpg

写真・図版類をじっくり観察するには、電子書籍のほうが適しているでしょうか。

ASB電子雑誌書店
https://www.as-books.jp

AS1587_P044-045_s.jpg

多くが2014年仕様ですが、ピストン、シリンダーヘッド、カムシャフトなど、多くのコンポーネントを公開しています。

最新仕様は全然違うということなのでしょうが……。

AS1587_P046-047_s.jpg

HRCはMRからFRにパワートレーンのレイアウトを変更した2020年以降の話がメインです。

タイトルに「驚愕の事実」とありますが、「へぇ、そんなことあるんだ」と感想を漏らしたくなる内容でした。エンジンをミッドからフロントに移したことと関連しています。

AS1587_P048-049_s.jpg

エアフィルターの変更に、ピストンの強化、マルチ(4連)からシングルへのスロットルの変更に吸気系、排気系の改良など、大小数多くのアップデートについて、細かく解説してくれています。

AS1587_P050-051_s.jpg

個人的なハイライトは、2017年にいったん引っ込めた早閉じミラーサイクルを2022年後半に復活させたことでしょうか。

その理由などについては誌面でご確認ください。

AS1587_P052-053_s.jpg



https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【GT500】Honda CIVIC TYPE R-GTテスト車の変化点と開発の方向性(告知) [クルマ]

7月28日に発売された『オートスポーツ No.1587』では、7月24日に発表され、25日、26日と岡山国際サーキットで走行テストを行ったHonda CIVIC TYPE R-GTテスト車のスタジオ撮影写真を巻頭で掲載しています(8ページ)。

4230724_016H.jpg

見開きごとにキャプションがついており、CIVIC TYPE R-GTテスト車の開発のポイントを、GTプロジェクトリーダーとエンジン開発の責任者を務める佐伯昌浩氏、および、車両開発を率いる徃西友宏氏のコメントを引用しながら解説しています。

4230724_017H.jpg

詳しくは誌面でご確認いただくとして、開発のポイントとNSX-GTからの変化点は、

・空力はNSX-GTで目指してきた方向の正常進化
・テスト車が搭載するエンジンは現行エンジンとほぼ同じ
・フロントドアサイズはNSX-GTに比べ、前後方向に短くなった
・NSXからシビック・タイプへのベース車変更により、前面投影面積は減る方向
・フリックボックスの開発自由度が向上
・オリジナルの顔つきを極力崩さないようダクト類を配置
・エンジンルーム内クーリングレイアウトを一新
・軽量化を追求
・ルーフ〜リヤデッキにかけての造形はNSXとは大きく異なる

といったところです。

ほかにも注目記事あり↓



https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

カプセルトイのオートザムAZ-1(2回目) [クルマ]

新宿を経由したので(わざわざ遠回りした説あり)、ガチャガチャの森に寄ってきました。

ガチャガチャの森
https://www.gachagachanomori.com
https://www.subnade.co.jp/shop/gachagachanomori

IMG_2005.jpg

AZ-1、台の位置も、周辺の台のラインアップも微妙に変わっておりました。

IMG_1999.jpg

今回はマツダスピード・バージョンの青でした。

IMG_2002.jpg

こうなると、ノーマル・バーションが1台欲しい気が……。

IMG_9055.jpg

いや、他にも気になる台が……。

IMG_2004.jpg
(クリックで拡大)

次は浮気するかも……。

https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【GT500】CIVIC TYPE R-GTと「コンセプト」の相違点(ざっくり) [モータースポーツ]

ホンダ・レーシング(HRC)は7月24日、2024年のSUPER GT GT500クラスに投入予定の「CIVIC TYPE R-GT」を発表しました。

CIVIC TYPE R-GT
4230724_001H.jpg

空力開発が可能なエリアについてはテストを通じてアップデートされていくことと思います。

1月の「東京オートサロン2023」では「コンセプト」が展示されました。

そのコンセプトからの変化点をざっと見ていきましょう。

こちらはCIVIC TYPE R-GT CONCEPT。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
IMG_8123.jpg

こちらがCIVIC TYPE R-GTのテスト車。

CIVIC TYPE R-GT
4230724_004H.jpg

「コンセプト」は量産シビック・タイプRのメッシュのグリルが確認できますが、テスト車は中央部がむき出しのダクト(インレット)となっています。

この変更にともない、赤いHマークはグリルからフード側に移っています。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
IMG_8123_2.jpg

CIVIC TYPE R-GT
4230724_004H_2.jpg

「コンセプト」は2016年以前のシャシーをベースとしていたため、現行規定よりも大きなディフューザーが備わっていました。

テスト車2024年規定に合致しておりますので、ディフューザーはこぶり。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
IMG_8115.jpg

CIVIC TYPE R-GT
4230724_005H.jpg

サイドビューでは、空力開発可能エリアであるラテラルダクトの処理が変化しています。

また、ミラーのステー形状が異なり、リヤドアにあったドアハンドル(形だけ)がなくなっています。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
IMG_8108.jpg

CIVIC TYPE R-GT
4230724_002H.jpg

「コンセプト」とテスト車の比較ではありませんが、2ドアのNSX-GTを比べてみると、ドアの前後長がだいぶ短くなっているのがわかります。

ルーフからリヤデッキにかけてのシルエットや、リヤフェンダーのボリューム感が異なるように見えます。

CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
IMG_8129.jpg

NSX-GT
c190911_005H.jpg

https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

VW ID.4の床下 [クルマ]

モーターでリヤを駆動するフォルクスワーゲン(VW)ID.4の床下を見せていただく機会がありました。

IMG_8361.jpg

下の写真は左前輪まわり。

ドラッグ低減狙いのストレーキ(矢印)が確認できます。

IMG_7957.jpg

フロントバンパー下から後方を覗き込みます。

空力効果を狙った(?)リブ状の処理が確認できますが、ほぼフラットです。

IMG_7966.jpg

リヤに搭載するモーターまわりを見ます。

本来は樹脂パネルでカバーされていますが、そのカバーを外しています。

IMG_7974.jpg

リヤバンパー側から覗きこみます。

ドライブシャフトとの位置関係から、モーターは後車軸よりも前方にあることがわかります。

ということは、パワートレーンレイアウト的にはミッドシップ?

IMG_8020.jpg

俯瞰するとこんな感じ。

重量物はほぼ、前後車軸間に収まっています。

DB2020AU01426_large.jpg

https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

カプセルトイのオートザムAZ-1 [クルマ]

新宿サブナードを歩いていていたら目につきまして……。

ガチャガチャの森
https://www.gachagachanomori.com
https://www.subnade.co.jp/shop/gachagachanomori

どんなのあるんだろうと、覗いてみたわけです。

クルマ関係いくつかあったのですが、引きが強いのが1台あり……。

IMG_1898.jpg

100円玉を4枚要求しています。

IMG_1899.jpg

どれでもいいやと思っていたのに、黒だとわかった途端に赤が欲しくなるのはどういう心境なのでしょうか。

しかも一部組立式なのですね(極度の面倒臭がり)。

IMG_1900.jpg

TOYS CABIN 1/64 AZ-1
https://toyscabin.com/product/20230202_564.php

ガルウイングドアを開けた状態。

室内が見えていいですね。

IMG_8490.jpg
IMG_8495.jpg

裏側も再現されています。

IMG_8510.jpg

ドアを閉めた状態。

IMG_8516.jpg
IMG_8524.jpg

ん〜、来週も新宿を経由する用事があるような気がする……。

https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

新型BMW5シリーズ(i5 M60 xDrive)をチラ見 [クルマ]

東京・南青山(最寄り駅は表参道)で開催中のイベントで展示中でしたので、チラッと見てきました。

ポップアップエキシビション「FREUDE by BMW - THE GARDEN」の概要はこちら↓
https://bmw.co.jp/0616_dp_bec

8月16日までの展示車両はBMW i5 M60 xDriveです。

IMG_7894.jpg

電気自動車(BEV)版はキドニーグリルがふさがっていますね。

新型5シリーズの概要はこちら(↓)の動画でわかりやすくまとまっています。



5シリーズは欧州では法人リース需要が多いためか、意図的にクラシックな雰囲気を残したスタイリングになっています。

IMG_1853.jpg
IMG_7896.jpg

定番ですが、フロントバンパーコーナー部にエアカーテンのダクトが設けられています。

こちらはインレット側。

IMG_7909.jpg

アウトレット側はこんなふう。

IMG_7925.jpg

タイヤはコンチネンタルEcoContact 6Q(前後285/30R21)を装着していました。

XL(Extra Load)規格よりも10%高い負荷能力を持つHL(Higher Load)規格であることを示す、「HL」のロゴが確認できます。

国内仕様の車両重量は現時点で発表されていませんが、i5 M60 xDriveの本国仕様は2300kg超え。

IMG_7904.jpg

リヤサスペンション(5リンク式)を覗いてみます。

リヤ側のロワーリンクが肉抜きされていますが、キドニーグリルを意識?と思ってみたり(なわけないか)。

IMG_7914.jpg

インテリアはカーブドディスプレイ(12.3インチ+14.9インチ)が目を引きます。

IMG_7920.jpg

ステアリングホイールは新設計だそう。

グリップ太そうですね。

IMG_7931.jpg

リヤのエアコン/シートヒーター操作パネルはタッチパネル式です。

IMG_7923.jpg

https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【LMDh】あえて「クールV」を採用したランボルギーニSC63 [モータースポーツ]

ランボルギーニ・スクアドラ・コルサ(Lamborghini Squadra Corsa)は、2024年のIMSAとWECに1台ずつ投入するLMDh車両、SC63を発表しました。

646088.jpg

シャシーは既報のとおりリジェ製。

646120.jpg

リジェにとって最初の顧客なので、ランボルギーニの要求がシャシーの設計に多く反映されているそう。

646089.jpg

例えば、フロントのプッシュロッド式サスペンション、重量配分、キモとなるパーツのサービス性、ねじり剛性に対する寄与度が高いベルハウジングなど。

646123.jpg

また、ブレーキシステムの性能と信頼性の確保を開発のポイントに挙げています。

646122.jpg

ボディワークのデザインはランボルギーニの社内デザイン部門が担当。

646121.jpg

フロントとリヤのY字型のライティングが目を引きます。

646119.jpg

インタークーラー2基、ギヤボックスオイルクーラー、エアコン用コンデンサー、ERS(エネルギー回生システム)用ラジエター、ESS(バッテリー)用ラジエター、ウォーターラジエター2基の計8基の熱交換器を搭載しなければならず、冷却システムのレイアウトと冷却性能の確保には気を使ったと説明しています。

646130.jpg

エンジンは3.8L・V8ツインターボを新規に開発。

流行りのホットV(Vバンクの内側が排気)ではなく、コンベンショナルな「クールV」(Vバンクの内側が吸気)を選択したのは、ターボチャージャーの冷却とサービス性を考えてのこと。

重心の最適化の面でも、ホットVに対してターボチャージャーを低い位置に配置できると、クールVの利点を説明しています。

公式動画に映るエンジンを見ると、バンクは90度、吸気側サイドインジェクターの直噴っぽく見えますが、どうでしょう。

SC63_engine_s.jpg

SC63解説動画↓



https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【WEC】7速を使っていないフェラーリ499P [モータースポーツ]

WEC(FIA世界耐久選手権)第5戦モンツァ6時間が終了しました。

2300445-ferrari-lmh-wec-6h-monza-race-1.jpg

FIA WECはYouTubeにオンボード映像を公開しています。

フェラーリ499P(3.0L・V6ターボ+フロントモーター)版を見ると、どうも7速ギヤを使っていないようで、300km/hを超えるモンツァでの最高速まで6速で済ませています。



ギヤレシオのセットは2種類まで持てる規則になっているのですが、フェラーリ499Pはル・マンとモンツァ用でギヤセットを共用しているのでしょうか。

動画では高周波音が目立っていますが、減速側では常に、加速側では190km/hを超えるあたりから出てくるので、フロントに搭載するモーター由来でしょうか。

2300431-ferrari-lmh-wec-6h-monza-fp3-e-quali.jpg

トヨタGR010ハイブリッド(3.5L・V6ターボ+フロントモーター)のオンボード映像はこちら。



キャデラックVシリーズR(5.5L・V8クロスプレーン自然吸気+リヤモーター)はこちら。



プジョー9X8(2.6L・V6ターボ+フロントモーター)はこちら。

7速に入る車速がトヨタやキャデラックより高いですね。



グリッケンハウス007(3.5L・V8ターボ、ノンハイブリッド)はこちら。



https://www.facebook.com/serakota/

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【WEC】第5戦モンツァと第6戦富士のBoP(性能調整) [モータースポーツ]

F1の予選見ながらまとめているワケですが……。

あとでパッと確認するときのために整理しておきました。

2023年のWEC第5戦モンツァ6時間(7月9日決勝)と、第6戦富士6時間(9月10日決勝)のBoP(性能調整)です。

2300407-ferrari-lmh-wec-6h-monza-free-practice-min.jpg

カッコ内の数字は第4戦ル・マン24時間の数字との差です。

ル・マンで総合優勝を果たしたフェラーリへの対応(性能調整)が目を引きますね。

第5戦モンツァ6時間のBoP
WEC_2023_Rd5_BOP_s.jpg
(クリックで拡大)

こちら(↓)は第6戦富士6時間で適用されるBoP。

プジョーがんばって、という内容にも見えます。

フロントに搭載するモーターのデプロイ(アシスト)開始速度が15km/h引き下げられて135km/hとされているのがポイント。

第6戦富士6時間のBoP
WEC_2023_Rd6_BOP_s.jpg
(クリックで拡大)

モンツァでのカットですが(↓)、プジョー9X8のカラーリング、ル・マンに出たときのままなのですね。

2223465-n1jpmyv7wa.jpg

どのような展開になるでしょうか……。

https://www.facebook.com/serakota/

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車