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ポルシェ919ハイブリッドのディテール [モータースポーツ]

中身の話(実はちょっとだけ排気量増えています……)は紙媒体で展開する都合もあるので、外から確認できる範囲だけ触れていきましょう。

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トヨタやアウディもそうですが、ポルシェ919ハイブリッドもフロントタイヤ後方に空力デバイスを装着している点で共通しています。小さなアイテムではありますが、感度高そうですね。

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内側はもっと派手なことになっています。サイドポンツーンに相当する部分の底面は、建築構造的に表現すると筒型ヴォールト(かまぼこ形断面)のような処理になっていますね(中央の矢印)。

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真正面から見てみましょう。フロントタイヤとモノコックの間に、F1でいうバージボードのような空力デバイスが付いています。2014年型の919ハイブリッドは凝ったシステムを採用していたようでしたが、2015年版のフロントサスペンションはコンベンショナルな形式に変更した模様(上の矢印はロッカーアーム)。

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ホイールを固定する部分のスプラインを見てみましょう。条件が異なるので単純比較はできませんが、昨今のF1マシンの攻め具合を見ると、もう少し攻める余地が残っていそうな気がします。

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スプリットしたフロントセクションを見ます。今回、公式テストに持ち込んだのは、開幕戦シルバーストンに持ち込む仕様。ル・マン仕様は後から出てきます。

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リヤもサスペンションの形式を変更しています。その影響か、カウルのふくらみが小さくなっているような(矢印の先は2014年仕様のふくらみ)。テールパイプが1本出しから2本出しに変更になっていますが、これは排気エネルギーを空力的に利用する狙いが1つ。それだけでなく、エンジンのパフォーマンスを向上させる意味でも1本より2本の方が都合が良かったと、テクニカルディレクターのA・ヒッツィンガー氏は説明してくれました。

ポルシェ919ハイブリッド・2014年仕様
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ポルシェ919ハイブリッド・2015年仕様
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リヤフェンダー開口部の位置も変わっていますね。

変わったと言えば、エアジャッキの差し込み口の位置も変わっています。2014年仕様はバックエンドにありました。

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2015年仕様はサイドに配置。「ピットストップの効率を考えた結果」だそう。

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フォード・フィエスタ1.6・直4ディーゼルで走るホテルからサーキットまで [クルマ]

WEC公式テスト取材のために泊まっているホテル(ジェムノ/Gemenos)からサーキット(ポールリカール/Le Castellet)までのドライブがあまりに心地いいので、iPhoneで動画撮影しました。昨年もジェムノに泊まって「通勤」に便利だったし、やはり行き帰りの道が気持ちよかったので、今年も同じエリアで宿探しをした次第。



ホテルを出て(しかし、空が青い)……

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サーキットまで。走りながら撮影できないので、途中の風景ははしょってます。約22分、約17kmのドライブ。制限速度は基本的に90km/h。道がつながっていたり、建物が並んでいたりするエリアは50km/hなり70km/hなりに制限されます。制限速度の範囲で十分に楽しめます。

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ドライブの相棒はフォード・フィエスタ。

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DURATORQ TDCiのペットネームを持つ1.6L・直4ディーゼルエンジンと5速MTの組み合わせ。

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ずいぶん小径のタイヤを履いているな(195/50-15のハンコック製)、という印象。

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ディーゼルらしい音を響かせていますが、PSAと共同開発したユニットのようですね。スペックは70kW(94ps)、212Nm。SOHCです。

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高低差のある山道を気持ちよく走って、燃費は5.2L/100km(約19.2km/L)でした(帰路も含んだ数値)。

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WEC LMP1 3車の同アングル観測 [モータースポーツ]

ミストラルでしょうか、風の強い一日でした(まだ強いですが)。

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LMP1参戦車両が3車そろったので、見比べてみましょう(とりあえず論評抜きで)。

トヨタTS040ハイブリッド
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アウディR18 e-tronクワトロ
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ポルシェ919ハイブリッド
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トヨタは2014年と同様、ル・マン専用のロードラッグ仕様とそれ以外のコースに持ち込むハイダウンフォース仕様(と便宜的に呼びます)を持ち込むと説明しています。プロローグ(WEC公式テスト)初日の走行は1号車がル・マン仕様、2号車がその他のコース仕様だった模様。フロントフェンダー前端の形状(とリヤウイングの角度)が識別点(他にもありそうですが)。

トヨタTS040ハイブリッド 1号車
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トヨタTS040ハイブリッド 2号車
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アウディR18 e-tronクワトロ
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ポルシェ919ハイブリッド
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ディテールの観察はいずれまた。

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WECの「見せる」公式テスト始まる [モータースポーツ]

「Prologue(プロローグ)」と名付けられた、WEC(世界耐久選手権)の公式テストが南仏マルセイユ近郊にある通称ポールリカール・サーキットで始まりました。テストの日程は3月27日〜28日の2日間。27日はクローズドな環境(報道陣には公開)で行われますが、28日は一般公開されます。

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テストの前日にその年の新車を発表するのが慣例となってきました。最上位カテゴリーのLMP1に関して言うと、昨年はトヨタがプロローグ前日に新型マシンのお披露目を行いました。今年はポルシェも新車を披露。アウディや日産(クルマすら来ていません)が加わってくれると、取材する側は楽ができてありがたいのですが……。

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ポルシェが919ハイブリッドに3色用意したのはサプライズでしたね。

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まったくの新型は中央の19号車(白)で、向かって右の17号車(赤)は2014年型をベースに最新に近いフロントセクションを組み合わせた仕様。左の18号車(黒)は2014年型です。新旧の違いを確認することができたのも収穫でした。

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ストラッカ童夢S103がようやく公開されました。昨年4月にワークショップで見せていただいた状態とはだいぶ異なっているし、相変わらず「異端」です。

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テスト前日の締めは集合写真の撮影。いろんなクルマを近くで見るチャンスなので、チーム関係者や報道陣がわんさか集まります。

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ところで、トヨタのトランスポーターには、2014年にマニュファクチャラーズチャンピオンとドライバーズチャンピオンを獲得した証が加えられていました。

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一方、アウディはというと……

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ル・マンには勝ったぞ、と。

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ポルシェの今年の目標は「できるだけ多くのレースで勝つこと」だそうで、混戦必至でしょう。シーズンがどう展開するのか、楽しみですね。

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「SEIKO」を探せ [東京風景]

「東京マラソン2015」を追いかけたことは先月お伝えしました。

当時の様子はこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2015-02-23-1
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2015-02-24

実はもっとピンポイントで追いかけていたものがあって、SEIKOのタイマー表示です。

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こんなトラックで搬入しています。

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側面にランナーの姿が描かれています。

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近づいてみると……

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タイマー表示を模した数字の羅列になっているのがわかります。

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1ヵ所だけ数字の羅列ではなく「SEIKO」になっています。機会があったら探してみてください。

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ピレリの2015年スペックF1タイヤとメルボルンでのイベント [F1]

「(風神タイヤを手がける)中国化工集団公司がピレリを買収することで合意」というニュースに触れて、先々週の出来事を思い出しました。

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メルボルン市内の高級ホテルでプレゼンテーションがあったのでした。

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2015スペックのピレリタイヤはリヤの構造が見直されています。パワーユニットの進化にともなって2秒速くなることが予想されますが(実際に速くなっています)、そのパフォーマンス向上を受け止めるのが目的。構造の見直しで接地面形状を最適化し、(発熱の原因になる)ホイールスピンを最小限に食い止めるよう設計したそう。

また、スーパーソフトはコンパウンドを見直し、ワーキングレンジ(作動温度領域)を拡大。ブリスターやグレイニング(ささくれ状の摩耗)を起こりにくくした、と説明しています。

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当初、2015年型マシンの最低重量は701kgで予定されていたのですが、リヤタイヤの構造見直しで重量増になるため、1kg上積みされて702kg(ドライバーの全装備重量込み。燃料は除く)となっています。

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2015年スペックの解説動画はこちら(英語版)↓



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このあとどうなる? ロズベルグとベッテルの掛け合い [F1]

F1開幕戦オーストラリアGPでは、映画スターかつ元州知事が登場した表彰式後のインタビューも見物でしたが、トップ3ドライバーが出席した記者会見も見物でした。テレビ向けの会見後、質疑応答のセッションに入ってから見せ場は訪れました。

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「今シーズン残りのレースもルイス(・ハミルトン)とニコ(・ロズベルグのメルセデスAMG)のふたりがレースを支配するの? それともライバルの出現を予測する?」

という質問に、優勝したハミルトンにつづいて、2位に入ったロズベルグが答えていわく。

「この先何戦かは同じようにリードしたいね。でも、もう少し白熱した方がおもしろいかな。あまり迫ってこられても困るけど」

そう答えたものだから、3位に入ったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が待ってましたとばかりにかみつきました。

ベッテル「本当にそう思っているの? マジで? 接戦になった方がいいって? スピード落とすつもり? それ本気?」

つくづく、ロズベルグはまじめな男だなぁ、と思います。

ロズベルグ「その方がスポーツにとってもファンにとってもいいだろ。(F1という)ショーにとってもいいと思う。僕はいつもどこかでショーのことを考えている。テレビを見ている人や観客席にいる人のことをね。あなたがもっと接近してきたら、みんな喜ぶと思うよ」

ベッテル「そこまで言うんだったらマレーシアでガレージを開放して、みんなに見せてよ」

ロズベルグ「来る気があるなら来なよ。招待するから」

ベッテル「オーケー。行くよ」

ロズベルグ「金曜日にマレーシアで。いいね」

ベッテル「エンジニアの部屋で打ち合わせってことでいいね。行くから」

まんまと乗せられてしまいましたねぇ、ロズベルグ。ベッテルのジョークに付き合っている気なのか、半ばまじめに受け答えしているのか判然としないところはありますが、その後、ロズベルグは律儀(?)にベッテルに対してツイートしました。

いわく、「(第2戦マレーシアGPの開催地である)セパンで金曜日の16時に行われる打ち合わせに招待します。そこで会いましょう。ノート忘れんなよ!」と。

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はてさて、どうなることやら……。

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ポルシェの『キッズ・ドライビング・スクール』 [F1]

F1オーストラリアGPでは「ポルシェ・カレラカップ・オーストラリア」が併催される関連もあるのでしょう。ポルシェの車両展示ブースや催し会場がありました。

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車両展示で目を引いたのはコレ。シドニーなどを含むニューサウスウェールズ州で採用された911カレラのポリスカーです。

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WEC参戦車両の919ハイブリッドが918スパイダーと並んで展示してありました。919はひと目でモックアップとわかる状態でしたが、プロトタイプカーが思っていた以上にコンパクトであることを知らしめる効果はあったように思います。

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車両展示とは別の場所に「キッズ・ドライビング・スクール」がありました。11時から1時間おきに開催しているようですが、予約でいっぱい。

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足こぎ車両に乗り込む前に、(かなりお年を召した方に見える)熱血講師から交通ルールのレクチャーを受けます。

「この標識はなんだ!」とハンドスピーカーを通じて叫びます。子供たちは結構冷めた様子で「ラウンドアバウトぉ」と回答。「そうだ! ラウンドアバウトではどっちを通るんだ!」「ひだりぃ」といった具合。

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横断歩道を渡っている人がいたら、一旦停止するよう熱血講師(矢印)からレクチャーを受けます。歩行者が横断歩道を渡り終わり、両足が歩道にのるまで動き出してはいけないと厳しく指導。両足が歩道にのった途端、「そらのった! 行けぇぇぇぇ!」と熱く指導します。

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ひととおり交通ルールを学び、いよいよ車両に乗り込みます。でも、いきなり走り出したりしません。「まずはクルマの機能を理解するんだ! ステアリングがどこまで切れるかやってみろ! 最初は左! 次に右! 最後に真ん中だ!」と叫びます。ジェスチャーもオーバーです。

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「ブレーキを掛けるときは右側のレバーを引くんだ! いいか!」

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スピーカーは常に後ろを向いていますが、地声が大きいのでたいした問題ではありません。

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いざ走り出してみると、クルマ同士で衝突はする、逆走する、縁石に乗り上げる、歩行者にぶつかるでひっちゃかめっちゃかです。熱血講師の熱血指導ぶりに一段と熱が入りますが、子供たちの自由な動きに指導が追いつきません。

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見世物(?)として、相当楽しませていただきました。

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F1オーストラリアGPのHonda「2輪」ブース [F1]

F1オーストラリアGPの会場となったアルバートパークには、4輪のHondaブースだけでなく、「2輪」のHondaブースもありました。

4輪のホンダブースについてはこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2015-03-15

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2014年のMoto GPマシン(RC213V)が展示してあります。

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外にはオフロードバイク(CRF50F)が並んでいます。ブース正面には小、中、大、特大みたいな感じでオフロードバイクが展示してありました。

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特設コースで走れるようになっています。気持ち良さそう。CRF50Fは40kg以下の体重制限があるので自分には無理ですが(というより、そもそも子供対象のサービス)、こういう環境で走ったら楽しそうですね。

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アイルトン・セナばかりなメルボルン空港とその周辺 [F1]

到着と出発では動線が異なるので気づかなかったのか、グランプリ明けの月曜日からこの仕様になったのか定かではありませんが、メルボルン空港内外、アイルトン・セナづくしでした。というか、タグ・ホイヤーの広告ですが。

高速道路を降りて空港敷地内に入ると、いきなり目に飛び込んできます。

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空港直結の高速道路に流入したところにも看板(レンタカーを返却する前に空港内のガソリンスタンドで給油をしたら、一方通行のため後戻りできず、ダウンタウン方面に向かう高速道路にのせられてしまったというワケ……)。

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チェックインカウンター付近です。

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免税店前。この看板の問題は、腕時計ではなく、セナの顔ばかり注視してしまうところですね。

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マクラーレンとパートナーシップを結んで30周年ということで……

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(F1ではなく)650が展示してありました。

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