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フェラーリのホイールナットやメルセデスのサスペンションアームなど [F1]

スターティンググリッドに向かうべく、ピットレーンを離れようとするK・マグヌッセンのマクラーレンMP4-30です。このときはまさか、グリッドに着くことなくレースを終えようとは思ってもいませんでした。残念。

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ケビン車は予選後に右バンクの点火プラグとイグニッションコイルを交換していますが、それらにまつわる影響ではなさそうだと、レース後、ホンダのF1プロジェクト総責任者、新井康久氏は説明してくれました。「まだエンジンを確認していないので、はっきりしたことはわからない」というのが実状でした。

ピットレーン出口で撮影した写真を眺めると、MP4-30のリヤサスペンションが変わったレイアウト/形状をしているのがわかります。

マクラーレンMP4-30
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凝り具合ならメルセデスAMGのW06も負けていません。こちらはフロント。

メルセデスAMG W06
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こちらはリヤ。完全に、空力を意識した形状ですね。

メルセデスAMG W06
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フェラーリのキミ・ライコネンはホイールナットのトラブルでリタイヤしました。1回目のピットストップの際にハブ側に刻んである溝を壊してしまい、そのせいで2回目の交換の際、正常な状態で取り付けることができなくなってしまったのがリタイヤの理由。

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タイヤ交換の効率を高めるため(交換時間短縮のため)、ナットがホイールから落ちない構造にするのは、近年の一般的傾向。ホイールガンを差し込んだ際に機能するロック解除および脱落防止機構が付いています。

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F1オーストラリアGPのHondaブース [F1]

メルセデスやらフェラーリやらレッドブルやらの公式グッズショップが並んだ物販エリアに、「マクラーレン・ホンダ」のグッズを扱うショップがありました。こんなところからも「復帰した」感が伝わってきます。

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もうちょっと近づいてみると、こんな感じ。

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モノを売るだけでなく見せるブースもあります。ホンダの場合、展示ブースは現地法人の裁量で設けるそう(なので、ブースがないグランプリもありそう)。オーストラリアGPの場合は、ホンダ・オーストラリアの担当です。

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センターステージにはNSXコンセプトが展示してありました。

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ホール全体はホンダF1のヘリテージを伝える内容。

1960年代があって……

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1980年代があり……

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現代につながります(あれ? 何か飛ばしているようですね)。

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マクラーレンMP4/4が積んでいたRA168E(1.5L・V6ターボエンジン)のピストン+コンロッドが展示してありました。生々しいですねぇ。

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同じくRA168Eのターボチャージャー(IHI製)が展示してありました。過給圧は最大2.5barに規制されていたとはいえ、大きなコンプレッサー(左側)が目を引きます。

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ホンダF1のヘリテージと現代のF1技術を網羅した小冊子を配っていました。

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ポスターも配っています。

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見どころもりだくさん、かつ収穫の多いブースでした。

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「カモン、ダ〜ン!」なF1オーストラリアGPのフリー走行3回目 [F1]

フリー走行3回目は1コーナーの手前、100m看板のあたりで見物していました。なかなかの人だかり。半数ほどが缶ビール片手です(つまり、酔っ払い。声でかい)。

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セッションが始まって20分ほど経った頃、オーストラリア出身のドライバー、ダニエル・リカルドが乗ったレッドブルRB11がピットレーンから出てきました。でも、様子がおかしい。首を左右に振っているのがわかります。

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止まりました。エンジンも止めました。相変わらず首を振っています。

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シャッターチャンスですね。人がたくさん集まってきて騒然としてきました。「カモン、ダ〜ン!」と叫ぶ人複数。

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本当にそう言うんだ、と思いました。というのも、こういうパネルを持ち歩いた人が場内をたくさん歩いているからです。

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みんな、楽しそう。

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F1はどれくらい速い?(V8スーパーカー&ポルシェカップと比較) [F1]

開幕戦オーストラリアGPのフリープラクティス2回目(FP2)でトップタイムを記録したのは、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグで、1分27秒697でした。昨年のFP2はルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がトップタイムを記録しており、1分29秒625でした。約2秒速い。これが、F1の進化のスピードです。

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サポートレースの車両と比較してみましょう。まずはV8スーパーカー。ホールデン・コモドアVFやフォード・ファルコンFG/Xに加え、2013年からは日産アルティマとメルセデス・ベンツE63 AMG、2014年にはボルボS60ポールスターが仲間入りしています。

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いずれも635馬力以上を発生する5L・V8自然吸気エンジンを搭載(ものすごく"いい音”を響かせています)。車重は1400kg(ドライバー込み)と重量級。

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ポールポジションはフォード・ファルコンで、1分56秒517でした。

ちなみにパドックに置いてあったトランポです。車両規定もNASCARを彷彿とさせますが、トランポもアメリカンな印象。

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いろいろ物珍しくて眺めてしまいます。

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で、ポルシェ・カレラカップ・オーストラリアですが、ポールポジションのタイムは1分57秒9486でした。

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V8スーパーカーもポルシェ・カレラカップカーも、4周ごとにF1に周回遅れ(1周5.303km)にされる計算。F1が段違いに速いのがわかりますね。

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マクラーレンMP4-30の熱交換器レイアウト [F1]

F1オーストラリアGPのフリープラクティス、始まりましたね。メディアセンターからピットレーンを見下ろしていたら、「ほら、ホンダが来たぞ」とセキュリティのおじさんが教えてくれました。

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もっと鮮明かつバリエーション豊富な写真はプロのカメラマンが押さえているでしょうが、ちらっと見えましたので、載せておきます。マクラーレンMP4-30が搭載する熱交換器のレイアウトです。

パワーユニットはホンダのRA615Hですが、熱交換器を車体にどうレイアウトするか決めるのはチームの領分なのが基本。パワーユニットコンストラクターのホンダは、熱交換器専業メーカーと協力しつつ、チームと連携して開発にあたっていることと思います。

熱交換器がエアボックスの背後に乗っていますね。小さいのが上部にあり、縦長の大きめのが下部にあります(下部は水冷インタークーラー?)。サイドポンツーンの強い絞り込みは、このレイアウトのおかげでしょうか。

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右サイドの熱交換器が一部見えていますが、前方にある2基はほぼ水平に配置。

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いろいろ気になりますねぇ。

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メルボルンでの開催20回目を祝うF1オーストラリアGPの木曜日 [F1]

夏の終わりというか秋の始まりの陽気なのは承知していましたが、思ったより涼しくて(日中でも20℃以下)、上着が手放せません(朝は雨降っていたし)。朝、ダウンタウンの中心部にあるフリンダースストリート駅の前を通ったら、「F1やっているぞ」「地元のドライバー応援しなきゃ」という雰囲気でした。

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表面がダウンタウンからのアクセスマップとアクセス手段の紹介、裏面が場内マップになった配布物の表紙も、オーストラリア出身ドライバー、ダニエル・リカルド(レッドブル)。いつもながら、いい笑顔です。

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9時45分からメルセデスAMGペトロナスのメディアウォームアップが始まりました。会場は、サーキットほど近くにある海沿いのレストラン。

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こちらのウォームアップが完了していなかったのでほどんど聞き流していましたが、ロズベルグは「今年も予選は良くてレースではダメになるの?」というような旨の質問を受け、「予選の調子を保ったままレースを改善したい」と答えていました。

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サーキットに到着。駐車場からパドックに向かう通りは「メルボルン・ウォーク」と名付けられています。路面に何か細工が施してありますね(矢印)。

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メルボルンでオーストラリアGPを始めて今年で20回目になるので、それを記念して、歴代優勝ドライバーの名前がペイントしてあります(シールが貼ってある?)。

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奥に進みましょう。コアラがいるの、わかりますか?

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ほら。

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物販&飲食エリアも20回記念なムード。

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木曜日からサポートレースのプラクティスや予選が盛んに行われている影響もあって(?)、なかなかの人出です。

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アクロバット飛行もありました。ふと場内のスクリーンを見ると、「君も空軍のパイロットにならないか?」のメッセージ。

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メディア向けの資料が入ったUSBメモリーです。

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つづきはまた。

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メルボルンに到着 [F1]

シンガポール航空を利用し、成田〜シンガポール、シンガポール〜メルボルンとつないで移動しました。移動時間はそれなりに費やしますが、時差(+2時間)が小さいので楽ですね。

乗り継ぎのチャンギ空港に到着したのは午前3時過ぎなので、ターミナルはなかなか静かです。

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外に出たい欲求を抑えてターミナルで過ごします。しかし、あちこちの空港で日産のこの看板、見かけますね。

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チャンギ空港で、羽田〜シンガポール便を利用した日本人取材陣数名と偶然合流し、メルボルン着。空港で見かけたNEC(フォース・インディア)の看板。

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何はともあれ、ビールを飲みます。

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で、寝ます。

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アウディR18 e-tronクワトロ2015年型(テスト仕様) [モータースポーツ]

3月上旬にセブリングで行われたテストの様子が公開されました(前エントリーで報告した日産と同じタイミングでテスト)。例によって、この時期走っているのはル・マン前のレース(シルバーストンとスパ)を走るハイダウンフォース仕様でしょう。2014年型はリヤのオーバーハングを規定いっぱいまで使い切っていませんでしたが、2015年型は使い切っています。

アウディR18 e-tronクワトロ2015
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表情が一変していてギョッとしますが、「進化版」だと公式的には説明していますし、伝わるところによるとスパイン(モノコックからギヤボックスまでの骨格)はキャリーオーバーだそうですので、やはり進化版と表現するのが妥当でしょう。これまでは化粧直しで乗り切っていたものの、今年は思い切って美容成形したってところでしょうか。中身(パワーユニット系)も相当鍛えていそうではありますが。

それにしてもフロントタイヤハウスまで浸食したエアスクープ、目立ちますね。

アウディR18 e-tronクワトロ2015
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2014年版と見比べてみましょう。

アウディR18 e-tronクワトロ2014
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新しい顔を見たいまとなっては、ずいぶんおとなしく感じられますね。

アウディR18 e-tronクワトロ2014
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NISSAN GT-R LM NISMOのフライホイール(エネルギー貯蔵装置) [モータースポーツ]

3月上旬にセブリングで行ったテストの様子が公開されました。

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公開された写真のなかに、しれっとフライホイールの写真が混ざっていました。NISSAN GT-R LM NISMOが搭載するハイブリッドシステムの詳細は公開されておりませんが、フライホイールを使っていることは間違いなさそう。スペースの都合からでしょうか、2基のフライホイールを組み合わせているようです。

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このぶ厚い物体(主にフルトライダル式CVTを用いた変速機構×2)が脚の下にあるので、ドライバーは脚/足を高く持ち上げた姿勢を強いられているのですね。

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フライホイールを前方から見た様子です。フライブリッドのロゴが確認できますので、トロトラック(Torotrak)傘下のフライブリッド(Flybrid)製で間違いなさそう。入出力軸が見えています。

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フライホイール式エネルギー回生システムについてのまとめはこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2015-02-09

こちらはエンジン(バンク角60度、3L・V型6気筒ツインターボ)を後方から見た様子。Vバンクの底にある穴を通して、ギヤボックス側とフライホイール側でエネルギーのやりとりをしている模様。

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次の展開(情報公開)が楽しみです。

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2015年のF1セーフティカーとメディカルカー [F1]

前モデルのSLS AMG(C197)が登場したのは2010年なので、セーフティカーは5シーズンぶりの切り換えです(2012年第 12戦ベルギーGPからSLS AMG GTにスイッチ)。2014年シーズンまではどんなふうだったかというと、こんなふう。ガルウイングドアを備えていました。

SLS AMG GT(C197)/2012 Rd.12 Belgian GP〜2014
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メディカルカーは2008年以来、C63 AMGエステート(S204)でした。それが7シーズンぶりに切り替わります。

C63 AMGエステート(S204)/2008〜2014
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2015年のF1開幕戦オーストラリアGPにお目見えする新型セーフティカーは、メルセデスAMG GT S(C190)です。4L・V8ツインターボ(510hp/650Nm)を搭載。7速DCTをリヤにトランスアクスルで搭載するせいもあって、前後重量配分は47対53だそう。0→100km/h加速は3.8秒、最高速度は310km/hですので、F1マシンを先導するのに十分な性能を備えているといっていいでしょう。

ルーフに載ったLEDライトバーの台座(CFRP製)は、ドラッグの発生とリヤへの悪影響を最小限に抑えるよう、風洞で形状を吟味したそう。

メルセデスAMG GT S(C190)
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セーフティカーのドライバーを務めて16シーズン目(つまり2000年から)のベルンド・メイランダーが運転します。観客席やテレビの前のファンに「ミュージック」を届けたいと、エキゾーストシステムはモディファイしているそう。実際のところどうなのか、楽しみですね。

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メディカルカーはメルセデスAMG C63 Sエステート(S205)に変わります。

メルセデスAMG C63 Sエステート(S205)
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こちらも4L・V8ツインターボ(510hp/700Nm)を搭載。6点式シートベルトを備えたスポーツバケットシートを4座席備えます。

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レースの雰囲気がずいぶん変わりそうですねぇ。

2010年に登場したセーフティカーについて触れたエントリーはこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2010-02-28

それ以前のセーフティカー(1997年〜2009年)についてまとめたのはこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2010-03-01

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