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WECのLMP1車両が搭載する燃料流量計 [モータースポーツ]

突然思い出したように書きますが、突然思い出したからです。2014年のWEC(世界耐久選手権)・LMP1クラスに参戦する車両は、F1と同様、フューエル・フロー・メーター(燃料流量計)の搭載が義務付けられています。F1各車が搭載するのと同じジル・センサーズ製で、超音波を利用して流量を計測します。

WECの場合は燃料流量計が不具合を起こした際にすぐ交換できるよう、モノコックの決まった場所に設けたフューエル・フロー・メーター・ボックス(幅150×高さ200×奥行き130mm)に収納する決まり。給油口と左右対称の位置にあります(右回りのコースでは左側)。

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(クリックで拡大)

信頼性を考慮し、メインに加えて予備の搭載が義務づけられています。高圧燃料ポンプの後流にリターンがある場合は3個、リターンがない場合は2個直列でつなぐ決まり。上の写真はポルシェ919ハイブリッドです(アウディは3個?)。メーター上部にあるのは電機系のコネクター。燃料のイン/アウトは背面にあります。燃料流量計で計測したデータはCANを通じてダイレクトに、車載するFIAデータロガーに送られます(そのデータをFIA側に無線送信。FIAはそのデータを参照し、各車両が規定の範囲内で燃料を使用しているか管理します)。

メーターボックス内を外気温に近い状態に保つため、カバーにベンチレーションを設けることがレギュレーションで定められています。トヨタTS040ハイブリッドの場合はこんなふう。

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アウディR18 e-tronクワトロ2014の場合はこんなふうです。

DSC04589.jpg

LMP1にも転用できるよう設計したLMP2マシン(例えばストラッカ童夢S103)の場合、該当箇所にダミーのカバーが取り付けられています。

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