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ラピッドプロトタイピング(3Dプリンティング)とレゾネーターとPIV [F1]

出張中に届いていた郵便物をようやく開封しているような体たらくですが、そのなかに『F1速報PLUS Vol.33』がありました。「F1テクノロジー総括」が全体のテーマですが、そのうち「ラピッドプロトタイピング(3Dプリンティング)」「レゾネーター」「PIV」などを担当しました。

ラピッドプロトタイピングと3Dプリンティングは何を意味し、どこが共通していて何が違うのかは誌面を参照いただくとして、F1でラピッドプロトタイピングが使われている様子はこんな感じです(TMGの例)。

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3Dシステムズ社のハイエンド機ですね。矢印の先にあるのが硬化層。紫外線硬化樹脂が紫外線レーザー光を受けることによって、構造物が積層されていきます。

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こんなふうにできあがります。

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ジュネーブモーターショーではフォードが3Dプリンティングの技術をアピールしていました。

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F1で使っているのは光造形ですが、フォードが会場に置いていた装置は溶かした樹脂を積層していくプラスチック・ジェット・プリンティング(PJP)による積層造形。

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レゾネーターとは直訳すれば共鳴器ですが、量産車では吸気の「音消し」に利用するデバイスとして一般的。下の写真はVWゴルフ7が積む1.2L・直4直噴ターボエンジンに適用された吸気レゾネーター。消したい周波数が1ヵ所ではないので、管が3本あるのでしょう。

DSC00026.jpg

F1の排気管に適用された例(2012年のレッドブルRB8)。

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(TMG発祥の)PIVは風洞内で行う、空気の流れを可視化する技術です。複雑な形状をしたフロントウィングはPIVの実用化と無縁ではない、という論点でページを構成しています。

piv_particle.jpg

風洞内をミストで満たして風を起こし、狙ったエリアをごく短い間隔で撮影。粒子の移動を追いかけて流れを可視化するわけです。下は、フロントタイヤ後方の流れを上から見た例。

piv_image.jpg

PIV導入以前は数値を頼りに形を決めるしかなかったのですが、PIVを活用すると、実際の流れを確認しながら形を決めていくことができるので、開発の精度が上がるというわけです(だいぶはしょった説明ですが)。

詳しくはこちら↓


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