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【LeMan24h】MissionH24の第3世代燃料電池プロトタイプ車 [モータースポーツ]

ル・マン24時間レースの主催者であるACOと、スイスのグリーンGTが共同で進めているプロジェクト、「MissionH24」は、第3世代にあたる燃料電池プロトタイプ車を発表しました。

2026年にル・マン24時間レースに創設される予定の「水素クラス」に投入する車両です。

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こちら(↓)は初代のLMP2HG。

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2代目のH24はこちら↓

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第3世代は一気にあか抜けたスタイルになりました。

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既存プロトタイプ車のように着座位置をオフセットさせずセンター着座としたのは、モノコックをスリムにし、重量低減と冷却、空力を助け、パワーユニット系コンポーネントの配置を効率化するため。

目標車重は1300kg(第2世代は1450kg)。

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TOYOTA GAZOO Racingが2023年のル・マン24時間で初公開した水素エンジン+ハイブリッドのGR H2 Racing Conceptもセンター着座です。

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Symbio製燃料電池システムはコクピットの背後に搭載。

最高出力は300kW。

パワー密度は旧世代の5割増しだそう(で、第3世代では小型軽量化を果たしています)。

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70MPa(700bar)の高圧水素タンクを車体後部に搭載。

Plastic Omnium製。1本あたり3.9kgの水素を貯蔵(2本で計7.8kg)。

水素タンクの重量は約100kg。25〜30分の連続走行がターゲット。

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第2世代は前後にモーターを積んでいましたが、第3世代はリヤに1基搭載。

モーター本体はシングルギヤの減速機構の前に配置。ターゲット重量は30kg(第2世代は48kg)。

最高出力は650kW(872hp)を見込んでいます。

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燃料電池システムでは足りない出力を出したり、回生ブレーキで回収したエネルギーを蓄えたりするリチウムイオン電池は、運転席背後に搭載。

最高出力は400kW。ターゲット重量は80kg(第2世代は92kg)。

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2024年3月までに設計作業を終え、2025年1月から実走テストを始める予定。

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【LMH】2025年から参戦するアストンマーティン・ヴァルキリー [モータースポーツ]

アストンマーティンは2025年からWEC(FIA世界耐久選手権)のハイパーカークラスに参戦すると発表しました。

車両規格はLMH(ル・マン・ハイパーカー)。ベース車両はヴァルキリーです。

アメリカのIMSAにも参戦し、両シリーズに少なくとも1台ずつ投入するそう。

ASTON MARTIN RETURNS TO LE MANS TO FIGHT FOR OVERALL VICTORY WITH VALKYRIE HYPERCAR_01.jpg

思い返せば、2019年のル・マン24時間で参戦発表をし、その後、取り下げていました。

2019年参戦発表時に公開したグラフィック↓

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2017年当時のヴァルキリー↓

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現在は関連がなくなっていますが、レッドブルF1とのコラボも(そもそもヴァルキリー、エイドリアン・ニューウェイが設計に強く関与)。

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生産が始まった2021年の状況↓

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エンジンはベース車が搭載するコスワース製6.5L・V12自然吸気をモディファイして搭載。

ハイブリッドシステムは非搭載とするそう。

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ヴァルキリーのル・マン・ハイパーカー仕様、どんな姿になるのか、楽しみです。



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トヨタTS050ハイブリッド搭載エンジンのプレチャンバーなど [モータースポーツ]

Xにポストした内容の再録です。

『オートスポーツ』最新号(No.1589)では、2016年から2020年までWECのLMP1クラスを走ったトヨタTS050ハイブリッドのエンジン(2.4L・V6直噴ツインターボ)について技術詳細を掲載しています。プレチャンバー(副室)を適用した燃焼室も公開。きれいな写真は誌面でご確認ください。

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プレチャンバー部のカットモデルです。よくあんな細い穴(矢印)から混合気が副室に入っていきますよね。実験前は開発技術者も疑心暗鬼だったそうですが、燃焼圧波形に衝撃を受けたと証言しています。

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チタン合金製のコンロッドはIHI断面(I〜H〜Iに断面形状が変化)が特徴的。ピストンはアルミ合金総削り出し。冠面に燃料噴射の痕跡が確認できます。

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カムシャフトの回転運動をバルブに伝えるフィンガーフォロワーに関する写真と記事も、オートスポーツNo.1589に掲載。スパのオー・ルージュで激しくボトミングした影響でコレが折れた理由についても解説しています。

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カムシャフトとクランクシャフト(シリンダーヘッドやブロックも)のきれいな写真と解説をオートスポーツNo.1589に掲載しています。丸棒くりぬき&カム側面肉抜きのカムシャフトに軽量化への強い執念が確認できます。

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【SF】サステナブル素材を使用した「ADVANレーシングタイヤ」 [モータースポーツ]

取材したのは1ヵ月前なのですが、記事が公開されたので思い出しました。

(個人的に)いい写真が撮れたので。

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横浜ゴムが全日本スーパーフォーミュラ選手権にコントロールタイヤとして供給している「ADVANレーシングタイヤ」です。

パドックで見かけるこういう風景も好きです。

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こちらはウエットタイヤ。

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どちらも原材料にサステナブル素材を使用しています。

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記事はこちら↓
https://www.as-web.jp/super-formula/983332

タイヤ起因の「音」に着目した記事もあります↓
https://motor-fan.jp/tech/article/36333/

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【WEC富士6時間2023】GR H2 Racing Conceptなど [モータースポーツ]

「FIA WEC富士6時間耐久レース」の会場だった富士スピードウェイのイベント広場(グランドスタンド裏)には、水素関連車両のブースがありました。

LMPH2G(手前)はル・マン24時間レースの主催者であるACOが、燃料電池システムの製造メーカーであるスイスのグリーンGTと進めるプロジェクトで、燃料電池プロトタイプ車です。

日本初公開。

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中央はTOYOTA GAZOO RacingのGR H2 Racing Conceptで、やはり日本初公開。

6月のル・マン24時間レースで公開されました。

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水素エンジン+ハイブリッドシステム
全長5100mm
全幅2050mmとだけ発表されています。

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ル・マン24時間では2026年に水素カテゴリーが創設される予定ですが、「燃料電池車に加えて水素エンジン車も認める」ことになり、この決定に合わせてのコンセプト車両公開です。

フロントマスクが特徴的。

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ブーメラン型のカウルの下、思わず覗き込んでみたくなります(覗きました)。

フロントタイヤの周囲がフェアリング状になっています。

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タイヤは前後とも31/71-18サイズ(旧LMP1と同じ)でした。

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水素エンジンといえば、スーパー耐久シリーズに参戦中の水素カローラ(ORC ROOKIE GR Corolla H2 Concept)を忘れるわけにはいきませんね。

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水素カローラはガレージ56枠で走ってもいいのでは……(走ってほしい)。

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【WEC富士6時間2023】トヨタ歴代耐久レース車両のエンジン(その3) [モータースポーツ]

さらに、つづきです。

1992年のTS010。車両脇のスペック表に「車両重量750kg」とあって、「いまのF1(最低重量796kg)より軽いじゃん」と思ってしまいました。

TOYOTA TS010(1992)
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エンジンは当時のF1と同じ規格で、3.5Lの自然吸気。

RV10のエンジン名称で、バンク角72度のV10です。

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他のエンジンについても同様ですが、ボア×ストロークが記してあるのがいいですね。

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最後は1990年のトヨタ90C-Vです。

TOYOTA 90C-V(1990)
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3.2L・V8ツインターボ。

Vバンク間にオルタネーターが見えます。

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残念ながらターボチャージャーは取り付けられておりませんでした。

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説明パネルには「R32V」とありますが、ヘッドカバーには「R36V」(R32Vの発展型として開発された)とあります。

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TOYOTA GAZOO RacingのブースにはTOM'S 85C(4T-GTE型、2090cc・直列4気筒ターボ)も展示されていました。

エンジンの展示はなし。

TOYOTA TOM'S 85C(1985)
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壮観です。

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【WEC富士6時間2023】トヨタ歴代耐久レース車両のエンジン(その2) [モータースポーツ]

前回のつづきです。

トヨタTS030ハイブリッド(2012-2013)は、3.4L・V8自然吸気エンジンを積んでいました。

TS030 Hybrid(2012-2013)
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この時期は吸気リストリクターで出力を規制していました。

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エンジン名称はあくまで開発組織内部での呼称であり、公式名称ではありません(むしろ貴重な情報かと)。

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ブランクを挟んで1998年のTS020です。

TS020(1998)
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3.6L・V8ターボエンジン(ポート噴射)を搭載。

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同じターボエンジンでもTS050のエンジンとはずいぶん様子が異なります。

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エンジン名称はTTE036(R36V-V)。

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つづく。

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【WEC富士6時間2023】トヨタ歴代耐久レース車両のエンジン(その1) [モータースポーツ]

「FIA WEC富士6時間耐久レース」の会場だった富士スピードウェイのイベント広場(グランドスタンド裏)には、TOYOTA GAZOO Racingのブースがあり、歴代のル・マン24時間参戦車両が展示されていました。

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そして、車両の横にエンジンが展示(さすがに現役であるGR010ハイブリッドが搭載する3.5L・V6ターボエンジンは展示されておらず)。

6時間でも眺めていられそうでしたが、そういうワケにはいかず、泣く泣くメディアセンターに戻りました。

TS050 Hybrid(2016-2020)
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2.4L・V6直噴ツインターボエンジンです。

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ターボチャージャーを含めた排気系まで付いているのがうれしいですね。

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後方からの眺めです。

カーボンプレートの多板クラッチも装着された状態。

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2017年からはプレチャンバーイグニッション(PCI)を適用していました。

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TS040 Hybrid(2014-2015)
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カウル前端が閉じているので2014年仕様っぽいですが……。

エンジンは3.7L・V8自然吸気。

あちこちカットされていて、中身がまる見えです。

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中身は確認できない状態でしたが、可変吸気システムを適用していました。

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2014年から燃料流量規制が導入されました。

ボア×ストロークも公開しちゃうのですね(うれしい)。

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つづく。

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【WEC富士6時間2023】マツダ787BのR26Bエンジン [モータースポーツ]

「FIA WEC富士6時間耐久レース」の会場である富士スピードウェイのイベント広場に、トヨタとマツダの共同ブースがありました。

展示車の1台は1991年のル・マン24時間レースを制したマツダ787Bでした。

9月17日に行われる「マツダファンフェスタ2023 at FUJI SPEEDWAY」でデモンストレーション走行を行う個体です。

奥に見えるのは、新開発の発電用シングルローター・ロータリーエンジン(8C型)を搭載したマツダMX-30 R-EV。

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「カウル開けましょうか」の声に、恐縮しながらも「お願いします」と即答(図々しさ全開)。

4ローター・ロータリーエンジンのR26Bを拝みます。

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しかも、リニア可変吸気システムを開発した技術者の解説付き。

マグネシウム製の固定インテークパイプ部分が湿っているように見えますが、これは酸化を防止するために油を塗っているからだそう。

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デンソー(1991年当時は日本電装)製のオルタネーターを使用。

市販品ですが、軽量化を図るため鉄製のケースをマグネシウム製に作り変えています。

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左側面にまわって点火プラグ側を見ます。

それにしてもR26B、低くコンパクトですね。

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(もっと)トレーリング側に1本追加した(3)3本プラグ方式を採用。

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カーボンだったブレーキディスクはスチールディスクに置き換えられています。

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オーバルコース・バックストレートの駐車場 [モータースポーツ]

8月19日・20日に開催された「もてぎ2&4レース」のメディア向け駐車場は、オーバルコースのバックストレートでした。

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2011年の東日本大震災でツインリンクもてぎ(現モビリティリゾートもてぎ)のオーバルコースが被災してからというもの、このような使われ方となっております。

複雑な気分です。

そして、写真で見るより傾斜は急に感じます。

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2002年「インディジャパン300」のときオーバルコースは、こんな感じでした。

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2007年はこんなふう。

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インディカーがターン1に進入していく様子、わかるでしょうか。

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矢印の先のもっとターン3寄りが、今回の駐車場所でした。

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