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日産エンジンミュージアム [旅(国内)]

「日産自動車横浜工場 ゲストホール・エンジン博物館」が現在の正式名称でしょうか。呼称がいくつか並存しているようです。エンジン博物館としてオープンしたのは、2003年4月。それ以前は、「横浜工場1号館」。もっとさかのぼると、1968年に東京・銀座に移転するまでは「本社」でした(68年に移転するまでの数年、道を挟んで反対側にある工場敷地の建屋で過ごしたという話を耳にしましたが)。

↓銀座・本社はこちら
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2010-03-05

1933年に創業した日産自動車が35年に本社兼工場事務所ビルとして建てたのが本物件です。これぞ京浜工業地帯という色気に乏しい風景にあって、気品のある佇まい。

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2階展示室には、本社時代の風景を再現した模型が置いてあります。工場敷地に沿って貨物線が通っていました。つい最近まで踏切の跡が残っていたようです。

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横長の矩形窓が整然と並ぶ様子、たまりません。竣工当時の写真を見ると、門柱はアールデコ調の装飾が施されていたようです。いやぁ、いいですねぇ。現存する建物の奥にもう1棟建っていた(1933年築)のですが、こちらは取り壊されて、現在は駐車場になっています。

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手元にある、横浜の近代建築をまとめた写真集(1991年発行)には、取り壊された建物の方を「日産自動車本社」として紹介しています。4階建なこともあり、一部3階建てのエンジン博物感よりボリュームがあります。2階と3階に2つの出窓があって、これが外観にアクセントを与えていると写真集では指摘していますが、確かにそのとおりで、張り出した出窓が「西洋」を感じさせます。耐震補強工事の費用がネックとなり、泣く泣く取り壊したと聞きます。

1棟が残っただけでも良し、とするべきですね。2階の廊下です。戦前のオフィスビルを想像してごらん、と言われて思い浮かべるイメージはこんな風ではないでしょうか。

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こちらは1階のエンジン博物館。外壁や内壁にバツ印のブレースをつけた耐震補強をよく見掛けますが、日産旧本社の場合は、竣工時の様子を損なわないよう工事を行ったそう。見事ですね。

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