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【F1】レッドブルとフェラーリを観察する [F1]

『Motor Fan illustrated』誌で久々にF1関連ページをいただきました。

第18戦日本GPで撮った写真を中心に、観察しています。

対象は、レッドブルRB18とフェラーリF1-75です。

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MFi誌『RACING CARエンジニアの流儀』でおなじみの、永嶋勉さんの所見を織り交ぜての報告です。

レーシングカーエンジニアの永嶋さんはトヨタ在籍時代、2004年8月からF1プロジェクトに携わり(2005年のTF105から開発に携わる)、TMG(現TGR-E)出向時代はTF107から幻のTF110まで、F1車両開発に携わっていました。

レッドブルRB18とフェラーリF1-75、サスペンションのレイアウトがまるっきり異なります。

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永嶋さんに気になった写真をピックアップしていただきました(誌面の都合から、掲載できたのはほんの一部ですが)。

プロはそういうところが気になるのか、という発見もあります。

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F1ページ掲載号↓



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【F1日本GP2022】決勝日2日後のHondaウエルカムプラザ青山 [F1]

Hondaウエルカムプラザ青山、6日前に訪れたときとはだいぶ様変わりしておりました。

マイナーモデルチェンジしたフィットが展示してありますね(手前はシビック・タイプR)。

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館内の大型ディスプレイには、マックス・フェルスタッペンの2年連続2回目のドライバーズチャンピオンシップ制覇をたたえるビジュアルが頻繁に映し出されていました。

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建物の正面にも「2022 F1世界選手権 ドライバーズチャンピオン獲得おめでとう!」の垂れ幕が掲げられていました。

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「Honda」の主張が控え目なのは、パワーユニットが表向きはレッドブル・パワートレインズ製だからでしょうか。

実体は2021年までと同様に、ホンダ製です(周知の事実だと思いますが)。

参戦(復帰)初年度だった2015年の日本GPでは、某ドライバーから「GP2エンジン」とこき下ろされましたが、7年後の2022年にはワン・ツー・フィニッシュを果たしてしまうのですから、進化の度合いは「驚異的」と表現する以外にありません。

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というわけで、その進化の内容をまとめたムック本を紹介しておきます。

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表紙には、「“頂点”を極めた技術進化の系譜」と書いてあります。

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ホンダF1のテクノロジー
「Honda F1 パワーユニット 2015-2021」



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【F1日本GP2022】決勝日のあれこれ [F1]

金曜日と土曜日はパドック側にあるメディアセンターからグランドスタンド裏に出向く余裕すらなく(そもそも、ホテルから出られるかどうかも怪しい状況で。締め切りめ)、日曜日の昼前にようやく出向くことができました。

このにぎやかな感じ、好きなんです。

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以前に比べて、小さなお子さん連れを多く見かけたように感じました。

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GPエントランスくぐってグランドスタンドの偉容が目に入ると、スポーツ観戦に特有の高揚感を覚えます(残念ながら、疑似体験したにすぎませんが)。

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ドライバーの顔パネルを置く仕掛け、いいですね。

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お好みのドライバーの前で記念写真撮る姿を多くみかけました。

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12時頃から雨がポツポツ降り出しました。

Hondaのブースを見ます。

ありがとう号(ホンダのパワーユニットを搭載した2021年のレッドブルRB16B。第16戦トルコGPを走行。本来、中止になった日本GPを走行する予定でした)、じっくり眺めたいところですが、邪魔になるのでサッと撮って移動します。

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角田裕毅コーナーがありました。

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発売になったばかりのシビック・タイプRです。

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パドック側に戻り、13時20分のピットレーン・オープンの様子を見ます。

路面、湿ってますね。

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再びグランドスタンド側に戻って戦況を見守るつもりでしたが……。

同じ思いを共有する仲間同士の一体感というか、連帯感を味わえるのが、F1観戦の醍醐味ですね(とくに「鈴鹿サーキットで」というところが、非常に重要な気がしました)。

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職業的にはこういう写真↓が撮れる(ま、偶然ですが)のもF1日本グランプリの価値ではありますが、

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F1を心底楽しんでいる人たちと同じ時間を共有できるのも、鈴鹿サーキットで開催するF1日本グランプリの魅力。

ということを、3年ぶりの開催で再認識しました。

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金、土、日、3日間の観客数を足したら、ちょうど20万人でした。

2019年は土曜日が台風の接近によりキャンセルになったため観客数のデータはなく、2018年のデータを引っ張りだすと、金曜日3万1000人(2019年は3万3000人)、土曜日5万3000人、日曜日8万1000人(8万9000人)だったので、3日間で16万5000人でした。

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しかし、雨にたたられるなぁ……。

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【F1日本GP2022】各チームのテンサバリア [F1]

どこにそんなニーズがあるのかわかりませんが、気になって全チーム分撮影したので、お知らせしておきます。

木曜日の午後、チーム前のピッチに張り巡らされていたテンサバリアです。「ここから内側には入らないでね」と、簡易的に巡らせる柵のこと。

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ピットレーン入口側(シケイン側)から出口側(1コーナー側)にかけて、順に見ていきましょう。

Haas
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ベルトとポールの上面にチームのロゴを配するのが標準的な仕様です。

そう考えると、アルファロメオのポールは豪華。

Affa Romeo
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Williams
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Aston Martin
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Alpha Tauri
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Alpine
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McLaren
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フェラーリのベルトは無地です。

跳ね馬のロゴ、欲しいですね。

Ferrari
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Red Bull
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メルセデスも、ベルトにロゴを入れていません。

Mercedes AMG
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F1仕様なHondaウエルカムプラザ青山 [F1]

10月5日の午前10時半頃、Hondaウエルカムプラザ青山を覗きました。

雨が降っていたので、地下鉄改札口から地上に出てすぐ脇にある出入り口から中に入ったところ、最初に目に飛び込んできたのがこれ。

F1日本GP(10月7日〜9日)のムード、満点です。

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ステージっぽくなっていて、「何かやるのかなぁ」と思っていたのですが……

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トークショーがあったのですね。



ステージの反対側はアルファタウリ・バージョン。

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青山通り側には、マクラーレンMP4/4とロータス100T(両車とも1988年)が展示されていました。

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たまりません。

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ショップではHRCグッズを(HRCグッズも)販売中。

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日本GPから「Honda」ロゴがレッドブル&アルファタウリの車両に復活する旨の発表がありましたね。

https://www.honda.co.jp/topics/2022/ce_2022-10-05.html

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メルセデスAMGペトロナスF1のMGU-Hアッシーが丸見え [F1]

メルセデスAMGペトロナスF1がパワーユニットの各種機能を解説する動画の第2弾です。

今回テーマはターボチャージャー。

なのですが、解説するエンジニアの目の前に置いてあるのは、コンプレッサーとタービンにMGU-Hを一体化した、いわゆるMGU-Hアッシーです。



このアングル、見覚えがありすぎて「おっ!」となってしまいました。

『ホンダF1のテクノロジー』で掲載しているHonda RA621HのMGU-Hアッシーにたたずまいがそっくりです。

MGU-H Assy / Honda RA621H(2021)
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詳細は誌面でご確認ください。



次回テーマはMGU-Hだそう(楽しみ)。

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メルセデスAMGペトロナスがF1パワーユニットを動画で解説 [F1]

第1弾はパワーユニットの中核をなすインターナル・コンバスチョン・エンジンの紹介。

Internal Combustion Engineは略してICE、動画では「アイス」と呼んでいます。

下の写真↓は2016年のPU106B_Hybridです。

公式動画で扱っているのはどのシーズンのユニットでしょうか。MGU-Kがチラッと映りますし、エキゾーストマニフォールドが装着されています。

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動画ではICEの内部がCGで紹介されています。

点火プラグ取付部が空洞になっているのは、プレチャンバー部を正確に表現したくないからでしょうか。

ピストン冠面の中央部に凹みがあるのが意味深ですね。

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冒頭でMGU-Hアッシーもチラッと映ります。



次のエピソードはターボチャージャーだそうで、こちらも楽しみです。

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アウディは2026年からPUサプライヤーとしてF1に参戦 [F1]

アウディはパワーユニット(PU)の新規定が導入される2026年から、PUサプライヤーとしてF1に参戦すると発表しました。

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(今回の発表のためのカラーリング↑)

2026年のPU規定については、こちらをご参照ください↓

2026年のF1パワーユニット規定(概要)
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2022-08-17

2026年F1パワーユニットのやや詳細
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2022-08-19

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アウディのPU供給について要点をまとめると、次のようになります。

・PUはドイツ・ノイブルクにあるアウディ・スポーツの拠点で組み立て。

・すでにF1エンジン、モーター、バッテリーをテストするベンチを設置済み。

・その他、必要な人材や建物、技術インフラなどは年内に準備が整う予定。

・アウディ・スポーツの子会社として、PUプロジェクト専門会社を設立する予定。

・PUの供給先チームは年末までに発表する予定。

・F1プロジェクトにリソースを集中させるため、LMDhプロジェクトと車両開発は中止する。

・アウディRS-Q e-tronで行うダカール・ラリー参戦プロジェクトは継続。

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アウディがF1参戦発表を行った直後、アルファロメオ(フェラーリ製PUを使用)はザウバー・モータースポーツとのパートナーシップを2023年末で終了すると発表しました。

いかにもF1っぽい動きです。

アウディのPU供給先はザウバーなのでしょうが、そのザウバー、2024年と2025年のPUを失うことになります。

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(クリックで拡大)

2026年に向けて、いろいろな動きがありそうですね。



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【F1】再舗装したスパのオー・ルージュ区間 [F1]

2022年のF1シーズンは、今週末の第14戦ベルギーGPから後半戦に突入します。

で、そのベルギーGPの舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキット(全長7.004km)ですが、冬の間にいわゆるオー・ルージュの区間(T2-T3-T4)が再舗装されています。

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再舗装を担当したのは、ザントフールト・サーキット(オランダ)の改修を任されたイタリアのドローモ(Dromo)社。

2021年の紹介記事はこちら↓

鈴鹿サーキット好きが改修設計したザントフールト・サーキット
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2021-09-02

オー・ルージュ区間の再舗装は安全性の向上が目的です。

レイアウトも少しばかりモディファイしたようで、20数種類の案から社内のドライビングシミュレーター(VI-Grade製)などを用いて検討したといいます。

監修したのはティエリー・ブーツェン、エマニュエル・ピロ、マルコ・ボナノミだそう。

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すでにWECのスパ6時間やスパ24時間では走行済みです。

アスファルトは専用のミックスで、その名も「ル・ノワール(黒)」

黒いですね。

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T8(Bruxelles)とT9(Speaker's Corner)も再舗装されています。

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着色部分が再舗装区間。

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(クリックで拡大)

さて、どのような影響(or効果)が現れるでしょうか。

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【F1】2026年F1パワーユニットのやや詳細 [F1]

8月16日に2026年F1パワーユニットの概要が発表されると同時にテクニカルレギュレーションが公開されたので、ざっと目を通してみました。

当然のことながら、概要紹介よりも深い内容となっております(写真はイメージ)。

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例えば、燃料流量はこれまでのような重量(kg)ではなく、エネルギー量(MJ)で規定されることは、概要を紹介した先日のエントリーでお知らせしました。

2026年のF1パワーユニット規定(概要)
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2022-08-17

フューエル・エナジー・フロー(Fuel Energy Flow)
テクニカルレギュレーションには、「3000MJ/hを超えてはならない」と記載があります。

加えて、10,500rpmより下では「0.27×回転数+165」の計算式で求められるフューエル・エナジーフローとすることが定められています。

10,500rpmが上限なのは現行規定と変わりません。例えば、9000rpmのときのエナジーフローは2595MJ/hとなります。

燃料(Fuel)
燃料の項では燃料性状を規定しており、RON(オクタン価)の範囲は95.0〜102.0、密度(15℃)は720.0〜785.0kg/m3などと定めています。

低位発熱量(LHV)は38.0〜41.0MJ/kgと定めていますので、発熱量が41.0MJ/kgの場合、最大燃料流量は約73.2kg/h、38.0MJ/kgの場合は約78.9kg/hとなります。

いずれにしても、100kg/hの現行規定に対して削減されることになります。

ERS-K(MGU-K+CU-K)
MGU-Kの最高出力が350kW(120kW カッコ内の青字は現行規定)に引き上げられることは「概要」でお知らせしましたが、2026年のレギュレーションでは車速で規制されます(MGU-KとそのコントロールユニットであるCU-Kなどを合わせたERS-Kの出力として規定)。

車速が340km/hより低いときは、300km/hを超えると徐々に出力が絞られる計算式が規定されています。また、340km/h以上では最大150kWに制限されます。

1周あたりに放出できるエネルギー量は最大4MJ(4MJ)、回生できる量は9MJ(2MJ)と規定されます。

最大トルクは500Nm(200Nm)。

ターボチャージャー(Tubocharger)
ターボチャージャーは過給圧が規定されることになりました。

4.8bar(絶対圧)です。規制されるということは、現状、それより大きな数字で運用されていると見て間違いないでしょう。

最低重量は12kg。最高回転数は150,000rpm(125,000rpm)。コンプレッサーとタービンホイールの径も規定され、両ホイール間の距離も規定されます。

パワーユニット(Power Unit)
現行規定ではボア径の“最大”寸法が80mmと規定されていましたが、2026年のレギュレーションでは80mm(+/-0.1mm)の固定になりました。

ストロークは自動的に53mmになります。

ボア間寸法(ボアピッチ)は101.0mm(+/-2mm)。

幾何学的圧縮比は最大16.0(18.0)。

シリンダーオフセットは禁止。

ICE(エンジン)の最低重量は130kg。ピストンの最低重量は300g。コンロッドの最低重量は320g。クランクシャフトアッセンブリーの最低重量は5800g。

インジェクター/燃料流量計(2基)/高圧燃料ポンプ/イグニッションコイルは、FIAが指定するサプライヤーの製品を使用。

インジェクターの最大噴射圧は350bar(500bar)。

ピストンに使用できる材料は「以下の鉄合金またはアルミ合金」といったように、使用できる材料が部品ごとに細かく規定されています。

レギュレーションはFIAの公式ホームページ(fia.com)でダウンロードできます。

FORMULA 1の解説動画はこちら↓
https://youtu.be/Qb9HhEAQ2hA

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