アストンマーティンF1のテクノロジーキャンパスがオープン [F1]
シルバーストンサーキットで開催されるF1第11戦イギリスGPの開催に合わせ、サーキットの至近にあるアストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラワン・チーム(AMF1)の「テクノロジーキャンパス」(AMRTC)がオープンしました。
3つある建物のうちのファクトリー機能を持つ1棟がオープン(写真はすべてAston Martin Aramco Cognizant Formula One Team)。
こちら(↓)がテクノロジーキャンパスの外観。
風洞は2024年末に竣工する予定。
Technology Campus
レセプションです。
Reception
「ストリート」と呼ぶ地上階の廊下。
天窓から外光が差し込んでいます。
'Street'
日本風に表現すると「2階」のファーストフロア。
First Floor
デザインオフィスです。
右側のディスプレイには、グラウンドエフェクトカーになる前の規定のデータを表示させていますね。
Design Office
カーボンファイバーのシートを切り出しているところでしょうか。
Composites
カーボンファイバーのシートを型に貼り付けていきます。
Laminating
金属部品を機械加工するマシンショップです。
Machine Shop
AMRTCの紹介動画はこちら↓
https://www.facebook.com/serakota/
3つある建物のうちのファクトリー機能を持つ1棟がオープン(写真はすべてAston Martin Aramco Cognizant Formula One Team)。
こちら(↓)がテクノロジーキャンパスの外観。
風洞は2024年末に竣工する予定。
Technology Campus
レセプションです。
Reception
「ストリート」と呼ぶ地上階の廊下。
天窓から外光が差し込んでいます。
'Street'
日本風に表現すると「2階」のファーストフロア。
First Floor
デザインオフィスです。
右側のディスプレイには、グラウンドエフェクトカーになる前の規定のデータを表示させていますね。
Design Office
カーボンファイバーのシートを切り出しているところでしょうか。
Composites
カーボンファイバーのシートを型に貼り付けていきます。
Laminating
金属部品を機械加工するマシンショップです。
Machine Shop
AMRTCの紹介動画はこちら↓
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【富士24時間】Hondaブースの電動パワーユニット搭載レーシングカート [F1]
「ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 第2戦 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース」(5月26日〜28日)のイベント広場には(レース名、長いですね)、Hondaのブースがありました。
目を引いたのはレーシングカート。
説明書きを見ると、「電動パワーユニット eGX搭載レーシングカート」とあります。
向かって左側はHonda Racing THANKS DAY 2022でマックス・フェルスタッペン選手がドライブした車両。右側は角田裕毅選手がドライブした車両です。
Honda Mobile Power Pack e(電力量1.3kWh)をシートの両脇に搭載しています。
電動パワーパック側(モーター部)を見ます。
ドライバーのサインが入っていますね。
走行シーンは17分27秒頃から始まります。
Hondaのブースには、電気自動車のHonda eと、可搬型外部給電器のPower Exporter 9000も展示されていました。
「なにこれ、かわいい!」とHonda eに目を留めてブースに近づいてきた人がパネル(↓)を見て、「安っ!」と驚いていましたが、パネルに書いてあるのはPower Exporter 9000の価格ですヨ。
https://www.facebook.com/serakota/
目を引いたのはレーシングカート。
説明書きを見ると、「電動パワーユニット eGX搭載レーシングカート」とあります。
向かって左側はHonda Racing THANKS DAY 2022でマックス・フェルスタッペン選手がドライブした車両。右側は角田裕毅選手がドライブした車両です。
Honda Mobile Power Pack e(電力量1.3kWh)をシートの両脇に搭載しています。
電動パワーパック側(モーター部)を見ます。
ドライバーのサインが入っていますね。
走行シーンは17分27秒頃から始まります。
Hondaのブースには、電気自動車のHonda eと、可搬型外部給電器のPower Exporter 9000も展示されていました。
「なにこれ、かわいい!」とHonda eに目を留めてブースに近づいてきた人がパネル(↓)を見て、「安っ!」と驚いていましたが、パネルに書いてあるのはPower Exporter 9000の価格ですヨ。
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ホンダF1パワーユニットの高速燃焼と副室ジェット燃焼の「燃焼」比較動画 [F1]
『auto sport(オートスポーツ)』最新号のNo.1585(https://amzn.to/3Na31wl)では、ホンダが2018年のスペック3(RA618H)から投入した「高速燃焼」と、2017年のRA617Hから本格的に投入した副室ジェット燃焼について解説しています。
『autosport web』の公式YouTubeチャンネルでは、副室ジェット燃焼の燃焼の様子と、高速ジェット燃焼の燃焼の様子を動画で比較しています(元動画はHonda提供)。
高速燃焼がいかに「高速」なのか、おわかりいただけると思います。
動画はこちら↓
https://www.facebook.com/serakota/
『autosport web』の公式YouTubeチャンネルでは、副室ジェット燃焼の燃焼の様子と、高速ジェット燃焼の燃焼の様子を動画で比較しています(元動画はHonda提供)。
高速燃焼がいかに「高速」なのか、おわかりいただけると思います。
動画はこちら↓
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【人テク2023】ムーグのE024シリーズサーボ弁 [F1]
『人とくるまのテクノロジー展 2023横浜』(5月24日〜26日、パシフィコ横浜、主催:公益社団法人 自動車技術会)は初日に訪れたものの、翌日からずっと富士スピードウェイに詰めていたもので、報告が遅くなりました。
初日も午後に3時間半ほど巡回しただけだったので、間違いなく見逃し多数(例年どおり?)。
今回の収穫はムーグ(Moog)でした。
聞けば初出展だそうで、数年来の念願が叶ったのだそう(出展希望者多数で競争率高いのです)。
『人とくるまのテクノロジー展 2023名古屋』(7月5日〜7日、Aichi Sky Expo)にも出展するそうですので、ぜひ。
ときどき、F1マシンのカウルの下を覗き込ませていただいている身としては、見覚えのあるブツが展示してありました。
油圧サーボ弁です。
Moog E024 Series Servo Valve
青いケーシング(チタン製)が目を引きます。
軽く(95g)、小さいのが特徴。
こちら(↓)は一般産業向けの30シリーズ。
185gです。
ケースはステンレススチール製。
一般産業向けとはいえ、航空宇宙の分野でも使われています。
Moog 30 Series Servo Valve
並べてみると、こんな感じ(↓)。
1個あたりの重量差は90gですが、10個使えば900gの違いになります。
なので、ゼロが1個違う値段であっても、軽さが命のF1ではE024シリーズ一択となるわけです。
クラッチやデフ、DRS、ギヤボックス、可変吸気システムなどの制御に使われています。
他にも、リニアパワーアシストステアリング(PAS)バルブなどが展示してありました。
「リニア〜」は油圧パワーステアリングに使われています。
こちらは参考出展のカプセルトイ。
E024シリーズを3Dプリンターで製作したそう。
奥は1/1スケール+マグネット、手前はミニチュアスケール+ストラップです。
めっちゃくちゃ物欲をそそりますね。
ムーグのE024シリーズバルブは、『ホンダF1のテクノロジー』のHydraulic Systemのページで確認することができます。
ウェイストゲートバルブやポップオフバルブ、インテークガイドベーンなど、パワーユニット(2021年のRA621Hの場合)の8つの機能を制御しています。
詳しくは誌面でご確認ください。
https://www.facebook.com/serakota/
初日も午後に3時間半ほど巡回しただけだったので、間違いなく見逃し多数(例年どおり?)。
今回の収穫はムーグ(Moog)でした。
聞けば初出展だそうで、数年来の念願が叶ったのだそう(出展希望者多数で競争率高いのです)。
『人とくるまのテクノロジー展 2023名古屋』(7月5日〜7日、Aichi Sky Expo)にも出展するそうですので、ぜひ。
ときどき、F1マシンのカウルの下を覗き込ませていただいている身としては、見覚えのあるブツが展示してありました。
油圧サーボ弁です。
Moog E024 Series Servo Valve
青いケーシング(チタン製)が目を引きます。
軽く(95g)、小さいのが特徴。
こちら(↓)は一般産業向けの30シリーズ。
185gです。
ケースはステンレススチール製。
一般産業向けとはいえ、航空宇宙の分野でも使われています。
Moog 30 Series Servo Valve
並べてみると、こんな感じ(↓)。
1個あたりの重量差は90gですが、10個使えば900gの違いになります。
なので、ゼロが1個違う値段であっても、軽さが命のF1ではE024シリーズ一択となるわけです。
クラッチやデフ、DRS、ギヤボックス、可変吸気システムなどの制御に使われています。
他にも、リニアパワーアシストステアリング(PAS)バルブなどが展示してありました。
「リニア〜」は油圧パワーステアリングに使われています。
こちらは参考出展のカプセルトイ。
E024シリーズを3Dプリンターで製作したそう。
奥は1/1スケール+マグネット、手前はミニチュアスケール+ストラップです。
めっちゃくちゃ物欲をそそりますね。
ムーグのE024シリーズバルブは、『ホンダF1のテクノロジー』のHydraulic Systemのページで確認することができます。
ウェイストゲートバルブやポップオフバルブ、インテークガイドベーンなど、パワーユニット(2021年のRA621Hの場合)の8つの機能を制御しています。
詳しくは誌面でご確認ください。
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【人テク2023】ホンダF1参戦発表と宇宙開発戦略室とホンダブース [F1]
『人とくるまのテクノロジー展 2023横浜』(5月24日〜26日、パシフィコ横浜、主催:公益社団法人 自動車技術会)の会場には10時前に着いていたのですが、ホンダが「四輪モータースポーツ活動に関する記者会見」を開くというので、プレスルームでパソコンを開き、Zoomで参加しました。
発表の内容はご存じのとおりです。
会見後に原稿を書いていたら、午後になってしまいました。
いい天気です。
いざ出陣。
16時半頃にホンダのブースにたどり着きました。
盛況です。
顔見知りの方と立ち話するのが「人テク」での楽しみのひとつなのですが、本田技術研究所に「宇宙開発戦略室」ができているとは知りませんでした(4月から)。
直近では、JAXAと研究開発契約を結んだ「月面探査車両の居住スペースとシステム維持に電力を供給するための『循環型再生エネルギーシステム』」について報告しています。
https://www.honda.co.jp/topics/2023/c_2023-01-19.html?from=newsroom_headline_area
循環型再生エネルギーシステムは宇宙開発戦略室が扱う研究開発テーマのひとつにすぎず、話を伺っているとやっていることのスケールが大きすぎて、口がポカンです。
「レゴリスって知ってます?」とか聞かれ……。月の砂のことなのですが、そんな用語が飛び交う部署だそう。
衝撃が大きすぎて午前中の会見のことなどすっかり吹っ飛び……。
原付一種の電動二輪パーソナルコミューター「EM1 e:(イーエムワン イー)」を見てきました。
交換式バッテリー(Honda Mobile Power Pack e:)はシート下に収納。
Honda Mobile Power Pack e:(左)とHonda Power Pack Charger e:です。
後輪にインホイールモーター(最高出力1.7kW/最大トルク90Nm)を組み込んでいます。
ホンダらしさを堪能した一日でした。
https://www.facebook.com/serakota/
発表の内容はご存じのとおりです。
Hondaは2026年からFIAフォーミュラ・ワン世界選手権に参戦し、Aston Martin F1チーム @AstonMartinF1 にパワーユニットを供給します。
— Honda 本田技研工業(株) (@HondaJP) May 24, 2023
大幅に電動化される次世代F1への参戦は、電動化技術の進化に向けたHondaの新しい挑戦です。#F1#ThePowerOfDreams
リリース[→]https://t.co/FRhtojoqzu
会見後に原稿を書いていたら、午後になってしまいました。
いい天気です。
いざ出陣。
16時半頃にホンダのブースにたどり着きました。
盛況です。
顔見知りの方と立ち話するのが「人テク」での楽しみのひとつなのですが、本田技術研究所に「宇宙開発戦略室」ができているとは知りませんでした(4月から)。
直近では、JAXAと研究開発契約を結んだ「月面探査車両の居住スペースとシステム維持に電力を供給するための『循環型再生エネルギーシステム』」について報告しています。
https://www.honda.co.jp/topics/2023/c_2023-01-19.html?from=newsroom_headline_area
循環型再生エネルギーシステムは宇宙開発戦略室が扱う研究開発テーマのひとつにすぎず、話を伺っているとやっていることのスケールが大きすぎて、口がポカンです。
「レゴリスって知ってます?」とか聞かれ……。月の砂のことなのですが、そんな用語が飛び交う部署だそう。
衝撃が大きすぎて午前中の会見のことなどすっかり吹っ飛び……。
原付一種の電動二輪パーソナルコミューター「EM1 e:(イーエムワン イー)」を見てきました。
交換式バッテリー(Honda Mobile Power Pack e:)はシート下に収納。
Honda Mobile Power Pack e:(左)とHonda Power Pack Charger e:です。
後輪にインホイールモーター(最高出力1.7kW/最大トルク90Nm)を組み込んでいます。
ホンダらしさを堪能した一日でした。
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【F1】見どころたくさんな2023年型F1マシン [F1]
プレシーズンテストが終わったと思ったら、もう今週開幕するのですね。
テスト3日のタイムシートはこちら↓
(クリックで拡大)
2022年開幕戦バーレーンGPの予選最速タイムはC・ルクレール(フェラーリ)の1分30秒558でした。が、C3タイヤを履いての記録。
テスト3日目上位はもっとソフト側のC4、C5を装着しての記録です。
2023年開幕戦バーレーンGPのタイヤ割り当ては、C1(昨年のC1とC2の中間相当)、C2、C3です。
(クリックで拡大)
序盤3戦のタイヤ割り当てはこちら↓
(クリックで拡大)
テストで走行した新車をチラッと眺めたにすぎませんが、思っていた以上に昨年型との変化点が多く、楽しいです。
フェラーリは「トラックロッド(黄線)の位置を『ハイ』から『ロー』に変えた」と明言しているので、変化を見つけやすい(写真はすべてPirelli)。
Ferrari F1-75(2022)
Ferrari SF-23(2023)
アルピーヌはリヤサスペンションをプルロッド式から、レッドブルやマクラーレン、アルファロメオ、アルファタウリと同じプッシュロッド式にしました(黄線)。
それだけでなく、リヤサスペンション全体を見直した様子が伝わってきます。
Alpine A522(2022)
Alpine A523(2023)
リヤサスペンションだけでなく、サイドポンツーンやエンジンカウルの形もだいぶ違いますね。
Alpine A522(2022)
Alpine A523(2023)
アストンマーティンがフロントサスペンションを大きく見直したのは一目瞭然です。
Aston Martin AMR22(2022)
Aston Martin AMR23(2023)
今回目についたなかで一番のお気に入りは、ハースのエンジンカウル。
意味があろうが(たいして)なかろうが、こういうの好きです。
Haas VF-23(2023)
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テスト3日のタイムシートはこちら↓
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2022年開幕戦バーレーンGPの予選最速タイムはC・ルクレール(フェラーリ)の1分30秒558でした。が、C3タイヤを履いての記録。
テスト3日目上位はもっとソフト側のC4、C5を装着しての記録です。
2023年開幕戦バーレーンGPのタイヤ割り当ては、C1(昨年のC1とC2の中間相当)、C2、C3です。
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序盤3戦のタイヤ割り当てはこちら↓
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テストで走行した新車をチラッと眺めたにすぎませんが、思っていた以上に昨年型との変化点が多く、楽しいです。
フェラーリは「トラックロッド(黄線)の位置を『ハイ』から『ロー』に変えた」と明言しているので、変化を見つけやすい(写真はすべてPirelli)。
Ferrari F1-75(2022)
Ferrari SF-23(2023)
アルピーヌはリヤサスペンションをプルロッド式から、レッドブルやマクラーレン、アルファロメオ、アルファタウリと同じプッシュロッド式にしました(黄線)。
それだけでなく、リヤサスペンション全体を見直した様子が伝わってきます。
Alpine A522(2022)
Alpine A523(2023)
リヤサスペンションだけでなく、サイドポンツーンやエンジンカウルの形もだいぶ違いますね。
Alpine A522(2022)
Alpine A523(2023)
アストンマーティンがフロントサスペンションを大きく見直したのは一目瞭然です。
Aston Martin AMR22(2022)
Aston Martin AMR23(2023)
今回目についたなかで一番のお気に入りは、ハースのエンジンカウル。
意味があろうが(たいして)なかろうが、こういうの好きです。
Haas VF-23(2023)
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【F1】ピレリの2023年タイヤコンパウンド [F1]
2023年F1のプレシーズンテストがバーレーン・インターナショナル・サーキットで始まりました。
2月23日から3日間行われます(写真はすべてPirelli)。
テスト開催に合わせ、ピレリから2023年に投入するコンパウンドの発表がありました。
2022年のドライタイヤのコンパウンドは最もハードなC1(CはCompoundの意)から、最もソフトなC5までの5種類でしたが、2023年はC0が加わり、6種類になります。
ただし、新しいC0は従来のC1に相当。従来のC1とC2の中間的な特性のコンパウンドが新設され、新しいC1に位置づけられます。
2022年のレンジにあてはめるとC1.5相当というわけです。
「C1とC2のギャップが大きすぎる」との声を受けての変更です。
C1はさっそく、開幕戦バーレーンGPに持ち込まれます(C1、C2、C3がノミネートされています)。
テストに持ち込まれるタイヤの情報はこちら↓
(クリックで拡大)
タイヤを安全に使うための最低内圧や最大キャンバー値、タイヤブランケットによる最大温度や温め時間が記してあります。
psiをkPaの近似値に変換すると、21.0psiは145kPa、20.0psiは138kPa、18.5psiは128kPa、17.5psiは121kPaとなります。
テスト1日目のリザルトはこちら↓
(クリックで拡大)
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2月23日から3日間行われます(写真はすべてPirelli)。
テスト開催に合わせ、ピレリから2023年に投入するコンパウンドの発表がありました。
2022年のドライタイヤのコンパウンドは最もハードなC1(CはCompoundの意)から、最もソフトなC5までの5種類でしたが、2023年はC0が加わり、6種類になります。
ただし、新しいC0は従来のC1に相当。従来のC1とC2の中間的な特性のコンパウンドが新設され、新しいC1に位置づけられます。
2022年のレンジにあてはめるとC1.5相当というわけです。
「C1とC2のギャップが大きすぎる」との声を受けての変更です。
C1はさっそく、開幕戦バーレーンGPに持ち込まれます(C1、C2、C3がノミネートされています)。
テストに持ち込まれるタイヤの情報はこちら↓
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タイヤを安全に使うための最低内圧や最大キャンバー値、タイヤブランケットによる最大温度や温め時間が記してあります。
psiをkPaの近似値に変換すると、21.0psiは145kPa、20.0psiは138kPa、18.5psiは128kPa、17.5psiは121kPaとなります。
テスト1日目のリザルトはこちら↓
(クリックで拡大)
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【F1】2023年のホンダ(HRC)とF1のかかわりについて [F1]
2023年2月20日午後5時15分から、『HRC Sakura F1 2023シーズン開幕戦オンライン取材会』が行われました。
出席者は株式会社ホンダ・レーシング代表取締役社長の渡辺康治氏(中央)、常務取締役 四輪レース開発部 部長の浅木泰昭氏(右)、F1パワーユニット総責任者の角田哲史氏(左)です。
会見の内容については複数のメディアが伝えています。
autosport Webの例↓
https://www.as-web.jp/f1/908593
Car Watchの例↓
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1480159.html
乱暴に要約すると、
・2023年シーズンに向けてもHRCはオラクル・レッドブルレーシングとスクーデリア・アルファタウリの活動を全力でサポート。
・レッドブルグループとの絆の象徴として、両チームのマシンに「Honda」と「HRC」のロゴを掲示。
・PUマニュファクチャラー名とパワーユニット名に「Honda」が入ることに。それぞれ、Honda RBPT、Honda RBPT H001となる。
・浅木氏が3月末日をもって常務取締役 四輪レース開発部 部長の職を終え、4月末日をもってホンダを退職。後任(4月1日〜)は武石伊久雄氏(株式会社本田技術研究所 執行役員 先進パワーユニット・エネルギー研究所 センター長 兼任)。
・浅木氏がF1プロジェクトのLPL(総責任者)とF1マネジメントのトップに就任してからの5年間における技術上のハイライトは、高速燃焼と新燃料のカーボンニュートラル化、それにホンダ内製のバッテリーセル。
・2022年のパワーユニット名はRBPT(レッドブルパワートレインズ)だが、製造も供給もオペレーションもホンダが中心に行った。
・2022年シーズンで一番大事だったのは、2月末のホモロゲーション提出。新燃料(E10)適用を含め技術規則が変更になるうえ、4年間(〜2025年)仕様凍結されるため、競争力のあるパワーユニットを開発する必要があった。
・2022年シーズン中は多少のトラブルはあったものの、致命的な問題は発生しなかった。
・2023年シーズンに向けて出力アップの開発はルール上行うことができず、信頼性の向上についてさまざまな施策を行った。
・2023年にホモロゲーション(届出)したパワーユニットは他社と同様にパフォーマンスを優先して開発。E10燃料の影響で下がるパフォーマンスを少しでも取り返すのが主眼。結果としてエンジン内部の負荷は前年より大きく上がり、信頼性が厳しくなった。2023年に向けてはこれらに対処。各部の限界を見極めてポテンシャルを最大限に生かし、戦略の幅を増やす準備もした。
・信頼性のアップに加え、パワーユニットの理解を深めることにより、制御、エネルギーマネジメントのさらなる最適化に努めた。2022年はアドバンテージがあったと認識している電動領域、とくにMGU-Kのデプロイ(アシスト)の使い方を熟成させた。
・サプライヤーとの協力関係による部品精度の向上や品質検査、管理体制の強化、パワーユニット組立精度の向上にも取り組んだ。
・2026年以降のF1については、2022年11月に、パワーユニット製造メーカーとしての登録を行った。会社全体の方向性である、カーボンニュートラルと方向性が合致するため。登録完了以来、複数のチームからコンタクトがあった。現在のところ、具体的な参戦の結論には至っていない。
・レッドブルとは2025年まではしっかりとした協力関係、信頼関係を持ってチャンピオンを狙いに行く。
浅木さんが語った高速燃焼やカーボンニュートラル燃料、バッテリーセルなど技術上のハイライトについては、『ホンダF1のテクノロジー』に収録しております。
未読のかたはぜひ(と、最終的に宣伝)。
https://www.facebook.com/serakota/
出席者は株式会社ホンダ・レーシング代表取締役社長の渡辺康治氏(中央)、常務取締役 四輪レース開発部 部長の浅木泰昭氏(右)、F1パワーユニット総責任者の角田哲史氏(左)です。
会見の内容については複数のメディアが伝えています。
autosport Webの例↓
https://www.as-web.jp/f1/908593
Car Watchの例↓
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1480159.html
乱暴に要約すると、
・2023年シーズンに向けてもHRCはオラクル・レッドブルレーシングとスクーデリア・アルファタウリの活動を全力でサポート。
・レッドブルグループとの絆の象徴として、両チームのマシンに「Honda」と「HRC」のロゴを掲示。
・PUマニュファクチャラー名とパワーユニット名に「Honda」が入ることに。それぞれ、Honda RBPT、Honda RBPT H001となる。
・浅木氏が3月末日をもって常務取締役 四輪レース開発部 部長の職を終え、4月末日をもってホンダを退職。後任(4月1日〜)は武石伊久雄氏(株式会社本田技術研究所 執行役員 先進パワーユニット・エネルギー研究所 センター長 兼任)。
・浅木氏がF1プロジェクトのLPL(総責任者)とF1マネジメントのトップに就任してからの5年間における技術上のハイライトは、高速燃焼と新燃料のカーボンニュートラル化、それにホンダ内製のバッテリーセル。
・2022年のパワーユニット名はRBPT(レッドブルパワートレインズ)だが、製造も供給もオペレーションもホンダが中心に行った。
・2022年シーズンで一番大事だったのは、2月末のホモロゲーション提出。新燃料(E10)適用を含め技術規則が変更になるうえ、4年間(〜2025年)仕様凍結されるため、競争力のあるパワーユニットを開発する必要があった。
・2022年シーズン中は多少のトラブルはあったものの、致命的な問題は発生しなかった。
・2023年シーズンに向けて出力アップの開発はルール上行うことができず、信頼性の向上についてさまざまな施策を行った。
・2023年にホモロゲーション(届出)したパワーユニットは他社と同様にパフォーマンスを優先して開発。E10燃料の影響で下がるパフォーマンスを少しでも取り返すのが主眼。結果としてエンジン内部の負荷は前年より大きく上がり、信頼性が厳しくなった。2023年に向けてはこれらに対処。各部の限界を見極めてポテンシャルを最大限に生かし、戦略の幅を増やす準備もした。
・信頼性のアップに加え、パワーユニットの理解を深めることにより、制御、エネルギーマネジメントのさらなる最適化に努めた。2022年はアドバンテージがあったと認識している電動領域、とくにMGU-Kのデプロイ(アシスト)の使い方を熟成させた。
・サプライヤーとの協力関係による部品精度の向上や品質検査、管理体制の強化、パワーユニット組立精度の向上にも取り組んだ。
・2026年以降のF1については、2022年11月に、パワーユニット製造メーカーとしての登録を行った。会社全体の方向性である、カーボンニュートラルと方向性が合致するため。登録完了以来、複数のチームからコンタクトがあった。現在のところ、具体的な参戦の結論には至っていない。
・レッドブルとは2025年まではしっかりとした協力関係、信頼関係を持ってチャンピオンを狙いに行く。
浅木さんが語った高速燃焼やカーボンニュートラル燃料、バッテリーセルなど技術上のハイライトについては、『ホンダF1のテクノロジー』に収録しております。
未読のかたはぜひ(と、最終的に宣伝)。
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【F1】フォード×レッドブルそしてマスタングGT3 [F1]
フォードは2023年2月3日、レッドブル・パワートレーンズとパートナーを組み、2026年から少なくとも2030年まで、次世代パワーユニットをレッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリに供給すると発表しました。
フォードはバッテリーセルと電気モーター、パワーユニット制御ソフトウェアと解析に関し、専門知識を提供するとしています。
フォード発のプレスリリースに気になる一文がありました。
「2026年にフォードは、グラスルーツ・モータースポーツからF1のレース分野で競争する唯一のメーカーになります」とあり、グラスルーツとF1の間を埋めるカテゴリーのひとつにル・マン24時間とIMSAが含まれておりました。
マスタングGT3で参戦すると。
情報を見過ごしておりました。
マスタングGT3による2024年からのル・マン参戦は、2022年9月14日に発表されています。
車両はフォード・パフォーマンスとマルチマチックが開発・製造。
2024年のデイトナ24時間にも参戦します。
ワークスチームでの参戦に加え、カスタマーチームにも車両を供給するプラン。
エンジンは5.0L・V8自然吸気を搭載。
ベース車(2024モデル)はこんな感じです。
タブレット端末を立てたようなインパネの構成は、どこかで見覚えがありますね。
レッドブル・レーシングとのタッグにあたり、フォードが制作したプロモーション動画です。
何度も繰り返し見てしまいました。
これ見ているとフォード、レッドブルと組んですぐにでも参戦しそうな錯覚に陥ります。
https://www.facebook.com/serakota/
フォードはバッテリーセルと電気モーター、パワーユニット制御ソフトウェアと解析に関し、専門知識を提供するとしています。
フォード発のプレスリリースに気になる一文がありました。
「2026年にフォードは、グラスルーツ・モータースポーツからF1のレース分野で競争する唯一のメーカーになります」とあり、グラスルーツとF1の間を埋めるカテゴリーのひとつにル・マン24時間とIMSAが含まれておりました。
マスタングGT3で参戦すると。
情報を見過ごしておりました。
マスタングGT3による2024年からのル・マン参戦は、2022年9月14日に発表されています。
車両はフォード・パフォーマンスとマルチマチックが開発・製造。
2024年のデイトナ24時間にも参戦します。
ワークスチームでの参戦に加え、カスタマーチームにも車両を供給するプラン。
エンジンは5.0L・V8自然吸気を搭載。
ベース車(2024モデル)はこんな感じです。
タブレット端末を立てたようなインパネの構成は、どこかで見覚えがありますね。
レッドブル・レーシングとのタッグにあたり、フォードが制作したプロモーション動画です。
何度も繰り返し見てしまいました。
これ見ているとフォード、レッドブルと組んですぐにでも参戦しそうな錯覚に陥ります。
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【F1】ホンダRA109の空力開発(幻) [F1]
ちょっと気を抜いたら発売から1ヵ月以上が経過してしまいました。
2009年のF1でダブルタイトルを獲得したブラウンGPが投入した車両、BGP001について、さまざまなエピソードを網羅したのが『GP Car Story Vol.42 Brawn BGP001』です。
この本のなかでは、BGP001の空力開発について、2022年に取材したエピソードが2本収録されています。
2012年12月に発売した『Motor Fan illustratedt特別編集 F1のテクノロジー5』では、ブラウンGP001になる前、本来ならばホンダRA109となるはずだった車両の空力開発について掲載しています。
タイトルは『幻となったRA109の空力開発』
このページの写真は、「RA109中間形状」の風洞モデルです。
童夢の風洞でのカット。
RA109はどのようなコンセプトで、どのようにして開発が行われたか、を説明しています。
2008年2月21日の開発最初期仕様の風洞モデルや、ノーズ形状をCFDで検討した様子などについて紹介しています。
フロントウイング翼端板の影響や開発について。
「ドラゴンノーズ」なるノーズを開発していました。
スリットディフューザー(ダブルディフューザー)の開発についてもまとめています。
GP Car Storyで興味を持たれた方、『F1のテクノロジー5』もおすすめです。
さすがに新品の入手は困難ですが、電子版なら現在でも入手可能。
ASB電子雑誌書店
https://www.as-books.jp
GP Car StoryのブラウンBGP001号は、Amazonにもまだ在庫があります(もちろん、ASB電子雑誌書店でも取り扱っています)。
https://www.facebook.com/serakota/
2009年のF1でダブルタイトルを獲得したブラウンGPが投入した車両、BGP001について、さまざまなエピソードを網羅したのが『GP Car Story Vol.42 Brawn BGP001』です。
この本のなかでは、BGP001の空力開発について、2022年に取材したエピソードが2本収録されています。
2012年12月に発売した『Motor Fan illustratedt特別編集 F1のテクノロジー5』では、ブラウンGP001になる前、本来ならばホンダRA109となるはずだった車両の空力開発について掲載しています。
タイトルは『幻となったRA109の空力開発』
このページの写真は、「RA109中間形状」の風洞モデルです。
童夢の風洞でのカット。
RA109はどのようなコンセプトで、どのようにして開発が行われたか、を説明しています。
2008年2月21日の開発最初期仕様の風洞モデルや、ノーズ形状をCFDで検討した様子などについて紹介しています。
フロントウイング翼端板の影響や開発について。
「ドラゴンノーズ」なるノーズを開発していました。
スリットディフューザー(ダブルディフューザー)の開発についてもまとめています。
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さすがに新品の入手は困難ですが、電子版なら現在でも入手可能。
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