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NextEVがEVスーパーカーを発表 [クルマ]

中国・上海に本拠を置くNextEV(蔚来汽車)は11月21日にイギリス・ロンドンで発表会を行い、電気自動車(EV)の新ブランド「NIO」立ち上げを発表すると同時に、同ブランド初のEV「EP9」を発表しました。

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フォーミュラEに参戦しているチームがEVを発表したという印象なのですが、みなさんどうでしょう。シーズン1(2014/2015年)のドライバーズチャンピオン(ネルソン・ピケJr.)を輩出したチームです。

こちらはシーズン3(2016/2017年)の車両。ピケJr.とオリバー・ターベイのコンビ。

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NIO EP9は2人乗りの電動スーパーカーです。各輪に1基ずつのモーターを割り当てた4輪駆動で、最高出力は1360ps。すなわち1メガワットです。1735kgの車重のうち、バッテリーの重量は635kg。カーボンモノコックとカーボンボディーワークの組み合わせ。

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ニュルブルクリンク北コースを7分5秒120で周回し、EVによる従来の記録(7分22秒000)を大幅に更新しています。240km/h時に24000N(約2449kg)のダウンフォースを発生するそう。いやぁ、スーパーですね。

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EVの新興勢力ですので、高い技術力があることをアピールする狙いでしょう。ただ、スーパーカーに特化した戦略なのか、普及価格帯のEVも出していくつもりなのか、将来のビジョンは今のところ伝わってきません。

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ところで、NIOの中国ブランド名は蔚来(Weilai)としています。「青空になる(Blue Sky Coming)」の意味だそうで、ロゴマークの下半分は大地、上のアーチは空をイメージしています。

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2017年には、「人々の暮らしを根本的に変える」新製品と新サービスの発表を予定しているそう。コネクテッド? 自動運転? 楽しみに待つことにしましょう(日本のマーケットは相手にしていないようですが)。

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現行比25%ワイドなピレリの2017年F1タイヤ [F1]

2016年のF1最終戦(第21戦)アブダビGPで、ピレリが2017年に投入するタイヤの全レンジが公開されました。車体の最大幅が1800mmから2000mmに変更になるのに合わせ、ドライ、インターミディエイト、ウェットともワイドになります。

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こちらはミュールカー(Mule Cars)と呼ぶテスト車両(2015年型をベースにモディファイ)に2017年仕様のタイヤを装着し、横に2016年仕様のタイヤを置いた様子。幅広になっているのが一目瞭然です。

フロントは245mmから305mmに拡大、リヤは325mmから405mmに拡大します。約25%ワイド化。

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リヤはもう、常軌を逸した太さですね。

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ワイド化に合わせて外径も10mm大きくなっており、ドライタイヤは直径670mm、インターミディエイトは675mm、ウェットは680mmになります。

ドライタイヤのサイズ表記はフロントが305/670-13、リヤは405/670-13。ホイールのリム径は13インチで変更ありません。

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2017年タイヤの特徴を紹介したピレリの公式動画↓


インターミディエイトとウェットは、今回が初公開。トレッドパターンの(見た目上の)基本コンセプトは2016年までの仕様を受け継いでいますが、ワイド化に合わせて変更が施されています。

ウェットはスクエアな形状のブロックで統一されているのが目を引きます。内側のブロックに剛性をバランスさせるための切れ込みが入っているのは、2016年仕様と同様。不評だった(?)パフォーマンスが改善されているのか、気になるところです。

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2016 WET
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2017年型マシンは空力性能の違いにより、2015年仕様に比べてラップタイムが約5秒、2016年仕様に比べて約3秒短縮されると、ピレリは予測しています。ミュールカーでも2017年レベルのダウンフォースを再現するよう努めてはいましたが、2015年仕様がベースなので限界があり、実際には、テスト時よりはるかに大きな荷重が受けて走ることになります。

さて、どんな影響があるでしょうか。

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2017年のF1シーズンに向けたテストは、2月27日にバルセロナ・カタルーニャサーキットで始まります。

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フォーミュラE、丸の内仲通りを走る。 [モータースポーツ]

レース車両と丸の内という異色の組み合わせが興味をかき立てるのでしょうか。それも仲通りですからね。ドライバーはさぞかし気持ち良かったでしょう。実際、「楽しかった」と言っていましたが。

11月23日の祝日に行われたデモンストレーション走行は、「エコロジー&モビリティ フェアin丸の内」というイベントのコンテンツのひとつです。

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デモ走行以外の時間帯、フォーミュラEの車両は丸ビルの角に展示してありました。ABT Schaeffler Audi SportのABT Shaeffler FE02です。シーズン3(2016/2017年)の最新ルックをまとっています。

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展示車両の前でトークショーを実施。人だかりです。色づいた葉に目を奪われます(耳はトークショー)。

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丸ビル前では体験イベントを行っていました。こちらは、「電動カート体験教室」。

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子供たちが緊張した表情を浮かべながらレクチャーを受けています。

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そのとなりは「発電アトラクション」。

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エアロバイクを漕いでミニレーシングカーを走らせます。

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行幸通り寄りの一角は、「パーソナルモビリティ体験コーナー」でした。

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立ち乗り電動2輪車ですね。おもしろそう。個人的なスケジュールの都合上、どれも(電動カートは年齢制限に引っかかりますが)未体験に終わりました(涙)。

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試乗およびアトラクション体験後は、Schaeffler(シェフラー)グッズを受け取ります。

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さて、デモ走行です。1回目は13時すぎに開始。ドライバーはルーカス・ディ・グラッシです。今シーズン限りでの撤退を決めたアウディ最後のレースとなったWEC最終戦バーレーンで勝利を収めての来日です。

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丸の内仲通りをフォーミュラEが走ってるよ、という、そのまんまな感慨を抱きながら、走行を眺めておりました。

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丸の内仲通りの石畳にブラックマークをつけたのはルーカスが初めて?

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走行終了後のカコミ会見です。
「東京または日本のどこかでレースをするために戻って来る日のことを楽しみにしている」
「(アウディの撤退によりWECのシートは失ったが)社会に対する前向きなメッセージを発信することができるモータースポーツのシリーズに参加することができるのを、大変誇りに思っている」
などとコメントしました。

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午後4時すぎに行われた2回目の走行では、デモ走行に合わせ、定められた時刻より早く、一時的にイルミネーションが点灯されました。

250m先の折り返し地点ではコースぎりぎりを攻めますので、マシンが間近に迫ります。

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いやぁ、いい光景でした。次は日本でフォーミュラEのレースイベントを見たいですね。

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ホンダのボンネビル最高速記録マシン展示中 [モータースポーツ]

この角度でHonda S-Dream Streamlinerを眺めたときは、ひとり乗りの新幹線かと思いました。空気抵抗を減らすための形状。

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Hondaウエルカムプラザ青山に展示中(12月9日まで)ですが、まるで青山通り側の壁面スペースに合わせて設計したかのように、ぴったり収まっています。

展示概要はこちら↓
http://www.honda.co.jp/welcome-plaza/contents/event/2016/20161117/?from=copy

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社内公募で集まった20〜30代の若手エンジニアが短期間で設計。アメリカのボンネビル・スピードウェイで行われた大会では、1km測定区間の記録として261.966mph(421.595km/h)を記録しました。

エンジンはS660用の0.66L・3気筒ターボユニットがベース。各部に手を加えることで、188kW(254ps)を発生させています。Cd値が0.09だと、250馬力で400km/h出てしまうのですね。

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展示車両脇のモニターに速度記録チャレンジ時の動画が流れていました。エンジン、いい音しています。

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【比較】ミッドシップ化したポルシェ911 RSR [モータースポーツ]

2017年のル・マン24時間レースを見据えて新開発した、ポルシェ911 RSRが公開されました。ル・マンをシリーズの一戦に含む2017年のWEC(FIA世界耐久選手権)に、2台のワークス車両を投入。アメリカのIMSAにも参戦します。

2017年モデルの最大のハイライトは、4.0L・水平対向6気筒自然吸気エンジンの搭載位置で、後車軸の後方から前方に移っています。つまり、ミッドシップ。

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中身が気になるところですが、外観上の変更点を2016年仕様と対比させながらチェックしていきましょう。

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リヤウイングは、下面でマウントする方式からスワンネック型のトップマウントに変わっています(1)。LM GTEでは他車に先駆けての採用。

エンジンが前方に移動したおかげでリヤに大きなスペースが生まれました。その恩恵を目一杯活用してディフューザーを大型化(2)。

Porsche 911 RSR_MY2017
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これにともない、センター2本出しだったテールパイプは左右に分かれています(3)。合わせて、レインライトの位置も変更(4)。ルーフにピトー管が追加されています。

2016年仕様はこんなふう。ディフューザーの違い、一目瞭然ですね。

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リヤウイングの違いを見てみましょう。

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フロントはバンパー開口部が小さくなっているでしょうか。ヘッドライトはLED化したうえで、LMP1-Hの919ハイブリッドや市販モデルと同じ「4 in 1」のコンセプトを取り入れています(矢印)。

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リヤビューミラーのステー形状も変更。アウディRS5 DTMのステーに似た形状です。

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相変わらず格好いい公式動画。2016年のル・マンを制したフォードGTとの勝負に注目ですね。



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トヨタC-HRちょい乗り [クルマ]

トヨタC-HRはカッコが良くて、

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走りがいいクルマでした。

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コーナーに差し掛かってもそう大きくロールしません。にもかかわらず、硬くない。車体骨格がしっかりしているし、脚がよく動いているのでしょう。段差乗り越しのショックは角を丸めて伝えます。

ハイブリッドシステム搭載車はFF、1.2L・4気筒直噴ターボエンジン搭載車は4WDです。ダブルウィッシュボーン式のリヤサスペンションまわりを見てみます。

FF車(ハイブリッドシステム搭載車)
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4WD車(ターボエンジン搭載車)
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上級グレードに設定のシート柄、いいですねぇ。

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電動パーキングブレーキを採用。シフトレバーは見た目も操作感も上質です。

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後席に人を乗せることをあまり考えていないのは、ドアハンドルの位置からもうかがえます。腰の位置ではなく、一見気づきにくい位置に溶け込ませて2ドア風に処理するのは、よくある手法。使いにくいハンドルも多々ありますが、C-HRのリヤドアハンドルは上からガッとつかんで開くタイプで、使いにくさは感じませんでした。

後席にアシストグリップがないのも割り切りでしょう。ただ、乗り心地や足元スペースに不満はありません。

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割り切りはエンジンのお化粧にも見て取れます。C-HRと同じハイブリッドシステムを搭載するプリウスのエンジンルームはこんなふう。

プリウス
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C-HRはこちら。さっぱりしています。

C-HR
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1.2L・4気筒直噴ターボを搭載するオーリスのエンジンルーム。

オーリス
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こちらはC-HR。やはり、すっきり。

C-HR
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内外装の質やスタイリング、走りにこだわり、それらに影響ない領域は割り切ったということでしょうか。

穴が開いたリヤスポイラーにもこだわりがありそうです。

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タイヤ空気圧低下が検知されました [VWゴルフVII 40th Edition]

エンジン始動直後に「タイヤ空気圧低下が検知されました」という警告が表示されました。そういう機能がついていることは納車時に聞いていたので、「あ、来たか」という感じでした。

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セットしてある空気圧から大きくずれると、警告が表示される仕組みです。パンクして空気が抜けた場合はもちろん、空気圧が過度に低い状態のまま走ると危険なので、「すみやかに充填してくださいね」と注意を促す狙い。

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夏に充填&セットしたままだったので、冬になって気温が低下すると同時に空気の体積が減って圧力低下〜警告発動という流れだったのでしょう。「CAR」のメニュー画面から「タイヤ空気圧警告灯」の画面を呼び出し、「SET」の表示を押すと、警告灯は表示されなくなります。

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そうでないと、エンジンを始動するたびに「タイヤ空気圧低下が検知されました」が表示されると同時に警告音が鳴ります。警告灯もつきっぱなし。気になります。

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持ち歩いている(車載している)ゲージで空気圧を測ってみたら(温間ではありますが)、4輪とも2.1barありました。

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運転席のドアを開けた際、後席との間にある柱側に適正空気圧を記した表が貼ってあります。それを見ると、「大人2名とラゲッジルームに荷物が少量積載されている時のタイヤ空気圧」は、前後とも2.3bar(表の1段目)、「乗り心地を重視したタイヤ空気圧」は、前後とも2.0barであることがわかります(「i」のマークがある表の2段目)。

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夏に高めでセットしておいたので、冬になって空気が縮んでも、タイヤ空気圧は適正の範囲内でした。セットした際の数値との差が大きくなったので、警告が発せられたようです。次に給油する際に2.3barに戻しておくことにしましょう。

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NISSAN CROSSING訪問 [東京風景]

2016年9月24日にオープンした日産自動車のブランド発信拠点「NISSAN CROSSING(ニッサン・クロッシング」にごく短時間、立ち寄ってきました。旧名称は「日産ギャラリー」。ビルの建て替えにともなう新装オープンに合わせての名称変更です。

銀座四丁目交差点角という超一等地(東京都中央区銀座5-8-1)にあります。営業時間は10時〜20時。不定休。

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施設全体の名称は「GINZA PLACE(銀座プレイス)」で、NISSAN CROSSINGは1階と2階に入居。ビルの持ち主はサッポログループでして、B1とB2には「銀座ライオン」が入っています。

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GINZA PLACEの外観デザインはクライン ダイサム アーキテクツが担当。東京に拠点を置く建築家ユニット(ダイサム氏はミルトンキーンズ出身)で、「代官山 蔦屋書店」を中心とした「DAIKANYAMA T-SITE」も彼らの作品です。

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GT-RとIDSコンセプト、Gripzコンセプトが展示してある1階は、アジアや欧米からやって来たと思われる観光客でにぎわっておりました。

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2階にはノートe-POWERが展示。

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大きな窓から銀座四丁目交差点を見渡すことができます。絶景。窓際に腰を下ろす場所あり。

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1秒ごとに変化する「Virtual Facade」は、ウェブデザイナー/インターフェースデザイナー/映像ディレクターの中村勇吾氏が担当。ガラス面に仕込んだLEDでビジュアル表現を行っています。

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「CROSSING CAFE」は次回の楽しみにとっておきます。

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ドラゴ・モデューロ・ホンダ・レーシングのドライバー交代練習 [モータースポーツ]

木曜日のことですが、ツインリンクもてぎのピットロードを歩いておりました。

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ドラゴ・モデューロ・ホンダ・レーシングはもてぎ戦が最後なのだな、と思いつつタイヤ交換の練習を眺めていたところ、ドライバー交代の練習が始まりました。

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経験の浅い牧野任祐選手の脱出時間短縮を図るのが目的のよう。先輩かつ相棒の武藤英紀選手もやってきてアドバイスを送ります。

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「どうっすか?」と牧野選手。

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武藤選手が模範演技ならぬ模範脱出を披露します。

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指導します。

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教わったとおりやったつもりが、背中を強打して痛がる牧野選手。その様子、センパイは見ていません。

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「(映画『リング』の)貞子がテレビから出てくるみたいに出ればいいんだよ」と武藤選手。「はぁ」と牧野選手(強打した背中をさすりながら)。

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本番、うまくいくでしょうか。

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日産ノートe-POWERちょい乗り [クルマ]

日産自動車グローバル本社の地下駐車場を出て、幹線道路を走り、首都高に乗って、再び幹線道路を走りという1時間ほどのドライブでしたが、もっとも「静かだな」と感じたのは、地下の駐車場内を移動しているときでした。電動系のかすかな音しか耳に入ってきません。発電用のエンジンは止まったままなので、ダッシュボードを透過してくるエンジン音はもちろん、駐車場の壁や天井で反響して戻って来るエンジン音とも無縁です。実に静か。

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ふだんノートより上のクラスに属する静かなクルマに乗っている人は、ノートe-POWERに乗っても「こんなもんか」と感じるかもしれません。ノートより静かなクルマはいくらでもありますので。同じクラスで比べてどうか、ということですね。うるさくはありません。

最上級グレードのメダリストはフロントガラスに遮音ガラスを採用しています。エンジンコンパートメントと居住スペースを仕切る壁には遮音材を追加しています。日産車で一番使っているという話も……。エンジン音の侵入を抑えようとしているわけです。

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ノートのガソリンエンジン搭載車に対してe-POWERは、バッテリーやモーター、インバーターなどを追加したことにより120kg重くなっています。前後で言うと、フロントが100kg、リヤが20kgです。主に質量増に対応するため、コイルスプリングとダンパーの仕様は変えています。フロントはダンパーの内径を大きくし(25φ→30φ)オイル量を増やしています。応答性が悪化するのを防ぐのが目的。やはり、質量増に対応するため、フロントのサブフレームは前方に延長しています。

容量1.5kWhのリチウムイオンバッテリーは前席下に搭載しています。そのバッテリーを前後で挟むようにクロスメンバーを追加するなど、車体骨格にも手を入れています。重心が20mm下がってロールセンターに近づき、モーメントアームは短くなる方向。マスは増えているのでいくぶんか相殺されますが、(ばね定数を変えていることもあり)ロール剛性は高くなる方向。

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ステアリングを切ると鼻先が動き、旋回姿勢に移行して腰を落ち着けますが、一連の流れはごく自然。一部モードでは強めの減速Gが発生することもあって、アクセルペダルの動きで車速の制御と同時にクルマの向きを変えるきっかけが作りやすくなりますが、ワンペダルで車両姿勢をコントロールしながらのドライブ、楽しいです。

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ドライブモードが「ノーマル」かつ、シフトが「D」の状態では、アクセルオフした際にガソリンエンジン車のエンジンブレーキと同等の減速特性となる設定になっています。「ノーマル」で「B」にすると減速はやや強くなり、ドライブモードが「S」と「ECO」のときには、強い減速(最大でエンジンブレーキの約3倍)が発生します。

ブレーキを踏まなくても、最後は停止します。減速しているのにブレーキランプが点灯しないと後続車に迷惑がかかるので、減速Gが0.1Gを超えると、自動的にブレーキランプが点灯する仕組み。どの程度の減速でランプが点灯するのか、ドライバーにわかるような仕掛けになっていると、スマートな運転につながるのでは、と思いました(せわしなく点灯させると、後続車にヘタクソだと思われそうで……)。

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駆動用バッテリーが前席下にあると(矢印)、後席に座ったときに足の置き場がなくて窮屈な思いをするのでは、と思っておりました。とくに小さなクルマだと、前席のシート下に足が入るか入らないかで居住性が大きく左右されますので。

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運転席に身長184cmの筆者が座ってドライビングポジションをとり、後席に移動して座ってみました。

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床が盛り上がっているせいで足をシート下に入れ込むことはできませんが、膝前に相当なスペースがあるので、まったく問題ありませんでした。

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後席の居住性を重視した分、ラゲッジスペースが犠牲になっているかというとそうではなく、大きめのスーツケースを苦もなく飲み込んでしまいそうな容量は確保されています(このあたりの状況は、ガソリンエンジン車も同じ)。

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アシストグリップは前後席とも固定タイプ(折りたたみ式ではありません)。このクラスの標準でしょうか。

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今度は長い距離乗ってみたいですね。ノートe-POWERの電動化技術については、Motor Fan illustrated Vol.122 エンジンはモーターの奴隷になったのか? (モーターファン別冊)に詳しくまとめています。

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