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エンジン全開率75%なスパ・フランコルシャン [F1]

気がついたらF1再開していましたね。現地から連絡があって、実感しました。今日から後半戦に突入。第12戦ベルギーGPがはじまります。毎年のように語られることではありますが、全長7.004kmのコースはエンジンに過酷。ルノー・スポールF1のレポートをもとに過酷さ加減をまとめておきましょう。

昨年のポールポジションタイムは1分48秒298(S.ベッテル/レッドブル・ルノー)。ラップレコードは1分47秒263(2009年/S.ベッテル/レッドブル・ルノー)です。

spa_map.jpg
(画像:Infiniti)

1周およそ110秒のうち、2本の全開持続区間だけで43秒に達します。1本目はターン1のラソースからオールージュを経由してケメルストレートのエンド(ターン5)まで。これが23秒。もう1本はスタブロ(ターン14)からバスストップシケイン(ターン18)までの20秒です。

その他もろもろ合わせ、全開率は75%近くに達するそう(メルセデスAMGの発表によると、全開で走っている距離は全体の80%、時間にして71%)。ちなみに前戦ハンガリーの全開率は55%。

高低差が激しいのはエンジンに過酷で、例えばオールージュ(ターン2)入口と出口では80mの高低差があり、登っている際には3Gの垂直荷重がかかって燃料と潤滑油を押し下げ、油膜切れの懸念が発生。登りきった際には縦荷重が一気に抜けるので、スタベーション(潤滑油の供給不足)を起こさないような工夫が必要というわけです。

山間に立地し、しかもコースが長いので、あるエリアはドライでも、あるエリアはウェットというような状況が発生しがち。ドライではトラクションが欲しいし、ウェットではスムーズさが欲しい。双方を満足させるフレキシブルな制御マップも必要とのこと。

moteur_rs27_204.jpg
(写真:Renault Sport F1)

コース全体の高低差は約100mになり、気圧に12mbarの差が生まれるそう。標高が高く気圧が低い状況では空気密度が低くなるので、そのぶん燃料も噴けなくなります(噴いてもうまく燃えてくれないので)。標高の低い地点と高い地点での燃料消費の差は1%になるそう。単純に考えて7〜8馬力の差。

という視点でベルギーGPを眺めてみましょうか。

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