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NISSAN GT-R FIA GT1について補足 [モータースポーツ]

Xに投稿した情報をベースにいくつか補足します。

12月3日に富士スピードウェイで行われた『ニスモフェスティバル2023』に、NISMOが開発したNISSAN GT-R FIA GT1が登場しました。

写真(↓)は2010年に当時大森にあったニスモのショールームで撮影(2013年に鶴見にある現在の拠点に移転)。

展示車は2009年にテスト参戦したときの仕様です。

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別アングルから。

懐かしい景色です。外は第一京浜(国道15号)。

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GT-R GT1の車体とエンジンについては、『Motor Fan illustrated Vol.44』(2010年5月発売)で取り上げており、(なぜか)『Motor Fan illustrated特別編集 F1のテクノロジー2』(2010年11月10日発売)に再録しております。

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ボディシェルは流用が義務付け。サスペンションアームやアップライト、サブフレームの作り替えは可能ですが、アーム類のボディ側取り付け点はオリジナル位置から半径20mmの範囲でしか動かすことはできない、などの規定があります。

フェンダーの拡幅はベース車両+150mmを上限に可能。GT-R GT1はこの枠を目一杯使っています。

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マセラティMC12、フォードGT、アストンマーティンDB9R、シボレー・コルベットC6.R、ランボルギーニ・ムルシエラゴR-SVなどが競合相手でした。

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エンジンは排気量が5500cc以上と規定されていました。

オリジナルからの載せ替えは可能で、その場合、「連続する12ヵ月間に1000台以上生産された市販車両は、同ブランドで連続する12ヵ月間に5000基以上生産されたエンジンに換装」することが認められていました。

この条件を満たすユニットとして、北米で販売されていたアルマーダやタイタン、インフィニティQX56などが搭載していたVK56DE型、5.6L・V8自然吸気エンジンが選択されています。

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(クリックで拡大)

量産VK56DEをベースにドライサンプ化し、スロットルは各気筒独立式に変更。

チタン製コンロッドの採用を見込んで開発を進めましたが、最終的には禁止になり鋳鉄製を適用。

最高出力は600ps(規定)、最大トルクは650Nm以上を発生。

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バタフライ式スロットルの下部にインジェクターを配置しています。

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独特の排気サウンドを奏でるのは、量産と同じクロスプレーン・クランクシャフトのため。

片バンクで見ると、180°〜90°〜180°〜270°の不等間隔爆発になります。

4-2-1レイアウトのエキゾーストマニフォールドは左右で非対称となっています。

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