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マツダ歴代ディーゼルエンジンのピストン [クルマ]

『Motor Fan illustrated Vol.193』の特集はマツダの「SKYACTIV 2022」です。

新開発の3.3L・直列6気筒ディーゼルエンジン(SKYACTIV-D 3.3)に加え、同じく新開発の8速ATなどについて紹介しています。

一部、お手伝いさせていただきました(SKYACTIV-D 3.3)。

取材時に個人的な興味から撮影したカットを紹介します。

歴代ディーゼルエンジンのピストンです。

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(クリックで拡大)

ピストンのサイズを見るだけでも、進化の度合いがわかりますね。

SKYACTIV-D 3.3だけ色が異なるのは、(アルミ製ではなく)スチール製だから。

歴代が並んだ状態を見ると、D 3.3のスチールピストンは白帯から黒帯になったような貫禄を感じます。

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2段エッグ燃焼室の効能については、誌面でご確認ください。

驚異的な燃費を実現する燃焼がここで展開します。

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なんて格好いいピストンなのでしょう。

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断面が見えるようにカットしたピースもありました。

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ひとつひとつ見ていきましょうか。

MZR-CD 2.2(2008)
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SKYACTIV-Dになって一気に進化した様子が、ピストンから伝わってきます。

低圧縮比化〜低燃焼圧化によって部品の低剛性化が可能になり、ピストンを軽くできています(機械抵抗の低減に寄与)。

SKYACTIV-D 2.2 Step1(2012)
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SKYACTIV-D 2.2 Step1.5(2017)では、多段噴射による精密な燃焼制御を取り入れています。

ピストンは、筒内ガス流動低減と冷却損失低減を狙った「段付き」エッグシェイプ燃焼室としたのが顕著な進化点。

SKYACTIV-D 2.2 Step1.5(2017)
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スチールピストン、薄いですね。

クーリングチャンネルがふさがっていませんが……

SKYACTIV-D 3.3 Step2(2022)
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樹脂部品でフタをします。鉄は熱を持ちやすいので、全負荷域ではオイルジェットでじゃんじゃん冷やすそう。

スカートが非対称なのは(向かって左側が薄い)、反スラスト側(強い燃焼圧を受けないほう)はスラスト側に比べて強度が必要ないため。

軽量化のため小さくしています。

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2ヵ所ある孔に向かってオイルを噴きます。



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