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09規定のGT500エンジン3社勢ぞろい [モータースポーツ]

11回目を数えるシンポジウム、『モータースポーツ技術と文化』(主催:公益社団法人 自動車技術会/企画:モータースポーツ部門委員会)が、3月5日に工学院大学(東京・新宿)で開催されました。参加費が参加費なので気軽には誘いにくいのですが、参加の価値ありです。

講演の充実ぶりもさることながら、毎回、展示物が魅力です。今回はいわゆる「09規定」(2009年〜2013年)のSUPER GT GT500クラスの車両が積んだ、3.4L・V8自然吸気エンジンが勢ぞろいしました。目ん玉近づけてまじまじと眺めることが可能でした。

DSCN2544.jpg
(クリックで拡大)

ホンダのエンジンは台座が「Hマーク」なので、引き出し線なくてもわかるでしょう……。

同じVバンク90度の3.4L・V8なのに、こうも見た目が異なるものなのですね。93mmの最大ボア径も共通です。日産(NISMOが開発)のエンジンが大きく見えるのは、VK45をベースにしたVRH34Aだからでしょうか。専用設計のVRH34B(2011年途中〜2013年)はブロック高さが20mm程度低くなっているので、だいぶ印象が違うはずです。このあたりのいきさつは、Motor Fan illustrated特別編集 Motorsportのテクノロジー 2013-2014で詳しくまとめています。現物見てしまうと、俄然トヨタとホンダも気になってきますねぇ。

上の写真は正面から眺めたものなので、リヤも見ておきましょう。

NISSAN VRH34A
DSCN2556.JPG

TOYOTA RV8KG
DSCN2552.JPG

HONDA HR10EG
DSCN2559.JPG

エアボックストレイまわりも見ておきましょう。実戦仕様とは異なる仕様が付いていたり、付いているはずのものが付いていなかったりもするようですが、それぞれ独特の雰囲気を漂わせていることは伝わると思います。すべてバタフライ式スロットルを備えていますが、例えばホンダは気筒ごとに加減を調整できるような構造になっています。インジェクターの配置も各社異なりますね。

NISSAN VRH34A
DSCN2290.JPG

TOYOTA RV8KG
DSCN2329.JPG

HONDA HR10EG
DSCN2350.JPG

2011年まで29.1mm×2だった吸気リストリクター径は2012年に30.3mm×2に拡大したのですが、その効果で黙って40馬力上がったと説明がありました(ホンダ)。2009年を基点にした最高出力の推移を見せてくれたのですが、グラフは2011年から2012年にかけて出力が7%弱上がっていることを示していました。

ということは、5xx馬力は出ていたのですね。2012年から2013年にかけては、さらに2%上がっています。

http://www.facebook.com/serakota

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コメント 2

AUTOCAR読者

世良さん、こんばんは。
こういうエンジンを積んでいたんですねえ。ところでホンダはモータースポーツではV8作ってますが、市販車にV8積まないのはなぜでしょう?せっかくの資産がもったいない気がします。
by AUTOCAR読者 (2014-03-11 01:01) 

世良耕太

多額の設備投資に見合うかどうかを考えると、難しいようですね。「V6は必要」とは考えているようですが。
by 世良耕太 (2014-03-11 14:05) 

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