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マツダ量産ガソリンエンジン史上最高出力のSKYACTIV-G 3.3T [クルマ]

CX-60に搭載する3.3L直列6気筒ディーゼルエンジンのSKYACTIV-D 3.3と同時並行で、かつ共通要素をあらかじめ織り込んで開発されたのが、ガソリン過給エンジンのSKYACTIV-G 3.3Tです。

どちらも縦置き。

SKYACTIV-G 3.3T
Skyactiv-G_33T_1_a.jpg

北米で2023年4月から販売を開始した3列シート・ミッドサイズSUVのCX-90が搭載しています。

MAZDA CX-90
Mazda_CX-90.jpg

エンジンの詳細は「2023年マツダ技報」に詳しいので(横着して)割愛しますが、「マツダが開発した量産用ガソリンエンジンとして史上最高となる高出力」の表現に、そういうことになるかぁ、と感慨を覚えました。

254kW(340hp)です。

レース専用の高出力エンジンで真っ先に思い浮かぶのはやはり、1991年ル・マン24時間総合優勝車の787Bが搭載した4ローター・ロータリーエンジンのR26B(最高出力700ps)でしょうか。

SKYACTIV-G 3.3Tで目を引くのは、水冷インタークーラーをインテークマニフォールドの下に配置したこと。

SKYACTIV-G 3.3T
Skyactiv-G_33T_1_b.jpg
(クリックで拡大)

ペントルーフ型の燃焼室を持つことなどもあり(吸気ポート形状も異なって)、ガソリンエンジンはディーゼルよりシリンダーヘッドが高くなってしまいます。

でも、ディーゼルのSKYACTIV-D 3.3と同じスペースで収めたい。

ブレイクスルー技術が、SKYACTIV-D 3.3ではインテークマニフォールドの上にあった水冷インタークーラーをインテークマニフォールドの下に配置することでした。

このあたり、「2023年マツダ技報」に詳しく書いてあります(興味がある方は検索してください)。

SKYACTIV-D 3.3
Skyactiv-D33_1_a.jpg
(クリックで拡大)

燃焼面では、タンブルを利用した筒内流動強化による燃焼改善がポイント。

SKYACTIV-G 2.5Tでバスタブ型だったピストン頂面のキャビティは球型になっています。

ピストン端部のエッジカットは、クレビス部に残る未燃ガス(HC)低減のため。

SKYACTIV-G 3.3T
Skyactiv-G_33T_2_a.jpg
(クリックで拡大)

こちら(↓)はSKYACTIV-D 3.3。

SKYACTIV-D 3.3
Skyactiv-D33_2_a.jpg
(クリックで拡大)

SKYACTIV-D 3.3は力強さとレスポンス、それに燃費を高い次元でバランスさせた名機と言って差し支えないと思いますが、SKYACTIV-G 3.3Tはどうでしょう。

サウンドづくりにもこだわっているようですので、気になるところです。

エンジンスペック表
Skyactiv-G_33T_Spec_2.jpg
(クリックで拡大)

SKYACTIV-G 3.3T、マツダ量産ガソリンエンジン史上最高出力を実現していますが、BMEPなどのスペックは、出力だけを追求したエンジンではないことを伝えています。

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