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お宝(?)いっぱいなイケヤフォーミュラ [クルマ]

シームレスシフトトランスミッションの取材が目的で訪れたのですが、案内していただいた部屋の中やらガレージの中やらに気になるものがいろいろ置いてあり、いちいち説明を受けている間に滞在が長引いた、というわけです。

例えば、これ。コインパーキングで見かける駐車ロック板です。

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イケヤフォーミュラの製品なのですが、クルマのメカを応用した機構となっているのは、カバーを開けてみるとわかります。モーターがウォームギヤを回転させると、直交したウォームドラムが回転し、フラップが上がったり下がったりする仕組み。フラップが上がった状態で掛かった荷重は、コイルスプリングが受け止め、押し戻します。

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不届き者がフラップを乗り越えようとした場合、フラップが頑張って持ちこたえようとすると、最終的に機械部に大きなダメージをおよぼす可能性があります。そこで、一定の力が掛かるとウォームドラム内の多板クラッチが滑り、フラップが倒れる仕組みになっています。

なんとしても不届き者を逃さないと考えれば数値(トルク)を高めに設定。いやいや、ロック装置が壊れるダメージの方が痛いと考えれば、数値を低めに設定することも可能です。

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こちらは駐車場にとまっていた日産キャラバン。

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何の変哲もないワンボックス車ですが、実は手作りのトランスミッションテストリグです。試験機に負荷を与えるのに、実走行車両のパワートレーンを使っているのですね。

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こちらはLSD。ピニオンシャフトが分割式(スーパーフォーミュラが搭載するヒューランド製LSDもそうですが)なのと、プレッシャーリングとデフケースの間にピンが挟み込んであるのが気になりますね。

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最初に見学したときには気づかなくて、「奥にありますよ」と指摘されて気づいたのがこれ。レイトンハウスのGCマシン。

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お腹いっぱいです。

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通りすがり

>こちらはLSD。ピニオンシャフトが分割式(スーパーフォーミュラが搭載するヒューランド製LSDもそうですが)なのと、プレッシャーリングとデフケースの間にピンが挟み込んであるのが気になりますね。

そのピンは、フリクションプレート、プレッシャーリングをデフケースに固定させるためのピンです。そのピンにイニシャルトルク用のスプリングが組み込まれてす。

そのスプリングがダイアフラム式ではなくコイルスプリング式のためそのような構造になっていると思われます。

通常、フリクションプレートやプレッシャーリングを固定さえるため溝がこの手のLSDにはありません。溝はありますが、その溝はピンが入る溝になっていたと思います。
by 通りすがり (2015-04-21 09:37) 

世良耕太

ご説明いただいたとおりです。おもしろい構造ですね。詳しくは、牧野茂雄さんが『Motor Fan illustrated Vol.96』で解説してくれています。
by 世良耕太 (2015-04-25 13:09) 

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