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メルセデス・ベンツC111系のロータリーエンジン(補足) [クルマ]

マツダの新型ロータリーエンジン(8C型)の取材をしたり、8C型を発電用に用いたMX-30ロータリーEVに乗ったりしているうちに、「そうだ、メルセデス・ベンツ・ミュージアムでロータリーエンジン見てた」と急に思い出しまして……。

Xでポストした写真にプラスして載せておきます(2015年に撮影)。

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こちら(↓)はメルセデス・ベンツC111-II(1970年)が搭載していた4ローター・ロータリーエンジン(600cc×4)。

Xではペリペラルポートとミスタイプしておりますが、ペリフェラルポートですね(吸排気とも)。

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インジェクターは直噴。

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スパークプラグは各ローター1本です。

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4ローター・ロータリーエンジンを車両ミッドに搭載しているC111-IIはこちら。

Mercedes-Benz C111-II(1970)
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展示室の壁には巨大な透視イラストが掲示されています。

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1969年のC111-Iは3ローター・ロータリーエンジン(600cc×3)を搭載していました。

Mercedes-Benz C111-I(1969)
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トヨタ・クラウン・エステートをチラッと見る [クルマ]

トヨタ・クラウン・スポーツとセダンのメディア向け試乗会場に「エステート」が展示されていたので、チラッと見てきました。

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「エステート」とのことですが、SUVとのクロスオーバー的な印象を持ちました。

全長×全幅×全高は4930×1880×1620mm。

発売予定時期は2024年で、パワートレーンはHEVとPHEVが予定されています(展示車両はPHEV)。

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使い込んだ風合いをあえて出した本革内装。

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ラゲッジルームには、通常より毛足の長いカーペットが敷いてあります。

カーペットの下には、ラゲッジルームのへりに腰掛けるためのマットを収納。

靴を履き替えたりするのに便利ですし、腰掛けてくつろいでもいい。

サイド部にはテーブルが収納してあります。

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後席を倒すと2メートルを超える、ほぼフラットな空間が出現。

車中泊を考えた設計です。

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ホイールも凝ってました。

デザインと空力性能を両立させたホイールキャップを装着しています。

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エステートはエステートで、インパクトありますね。

クロスオーバー、スポーツ、セダン、エステートのポジションマップは下のとおり。

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ロータリーエンジンができるまで(マツダ8C) [クルマ]

マツダはXの公式アカウント(@MAZDA_MX30REV)で、新開発した8C型ロータリーエンジンの製造工程を6回にわけて動画で公開しています(それぞれ1分ほど)。

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ポストを埋め込んでおきます(ほぼ自分用……)。

1回目はローターの素材工程。



2回目はローターハウジングの素材工程。



3回目はローターの機械加工です。



4回目はサイドハウジングの機械加工。

高速フレーム溶射工程も確認できます。



5回目はローターハウジングとローターのめっき処理。



6回目(最終回)は組み立て工程です。



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【JMS2023】レース車両に生かしたいニッサン・ハイパーフォースの注目技術 [クルマ]

日産自動車が『ジャパンモビリティショー2023』に出展した5台のEVコンセプトカーのうち1台が、最大出力1000kWを発生するという触れ込みのハイパーフォースです。

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ランダムに明滅するフロントマスクのバッジ、「GT-R」を表現しているようにも見えますが……。

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それはともかく、空力についてはNISMOがきっちり監修していて、見どころたっぷりです。

リヤウイング後縁の一部、ステーの後方に位置するあたりのギザギザ状の処理など、芸コマです。

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「NISSAN」ロゴの上にあるスリットにも意味あり。

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空力についての概要はこちら↓でまとめています。



ハイパーフォースは空力以外にも興味深い技術を搭載している想定で、「サーキット走行時のリスクを最大限に減らす」技術にも力を入れています。

「ハイパーライダー」と名づけていますが、フロントとリヤにLiDAR(レーザー光を対象物に照射し、反射して戻る光から物体の形状や距離を計測するセンサー)搭載。

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自車周囲の状況を認識することで、例えば、ブラインドスポットに他車がいる状況でステアリングを切り込んだ際、「ぶつかる」とシステムが判断した場合は、ドライバーに警告したり、衝突を回避する制御を介入させたりします。

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相次ぐアクシデントを見ていると、この技術、SUPER GT GT500車両に搭載して磨く価値があると思うのですが、いかがでしょう。

難易度はより高くなるかもしれませんが、ホンダの二人乗り四輪電動モビリティCI-MEVのように、カメラのみで「ぶつからない」機能を成立させるトライも価値があるように思います。

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【JMS2023】ホンダの二人乗り四輪電動モビリティCI-MEV [クルマ]

『ジャパンモビリティショー2023』で印象深かったのがこの1台です。

ホンダの二人乗り四輪電動モビリティの実証車で、車名はCI-MEV。

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全長約2500mm、全幅約1300mmの超小型モビリティ。

実証実験の間は国の認定制度を利用することになりますが、量産の際は型式指定制度を使うことになる見込みで、そうなると軽自動車ということになります。

(目標は高く)車両価格100万円以下を目指して開発中。

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LiDARやレーダーなどの高価なセンサーを使わず、カメラのみで自動運転を実現する狙い。

自動運転を実現するのがホンダ独自の協調型人工知能、すなわちCI(Cooperative Intelligence)。

視覚情報のみでクルマの周辺状況を理解し、適切な走行行動を判定してクルマを制御。

「次の交差点を右に曲がって」など、乗員と会話しながら自動運転することも目指して開発中。

スマホで「ここに来て」と指示を出すと、クルマが自動で来て、目的地に着いてクルマを降りるとクルマは自動で待機場所に移動するような使い方も想定。

カーシェアよりも利便性の高い、「オンデマンドでのドア・トゥ・ドアのサービスを提供したい」と開発に携わる技術者は説明します。

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自動運転での走行をイメージしたデモ画像↓



コストを抑えるため、自動運転以外の機能は徹底的にそぎ落としており、(軽量化のためもあって)ボディは樹脂、窓は手動スライド式です。

型式指定の場合は衝突安全性を担保する必要があります。すでに、シミュレーション上で確認済みだそう。

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CI-MEVは自動運転オンリーの乗り物ではなく、自分で運転することも想定した設計。

「運転操作は非常に重要」なので、ドライビングポジションがしっかりとれるように設計。

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座ってみると窮屈な感じはなく、楽に運転できそうです(隣の人は圧迫感感じるかも、ですが)。

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DCモーターの出力は、超小型モビリティの認定制度が上限に定める8kW以下を想定。

最高速度は60km/h。

着脱式可搬バッテリーのHonda Mobile Power Pack(MPP) e:をリヤに4個並列で搭載。

というわけで、DCモーターは48V駆動。

荷室も充分確保されていて、「スーパーに行って1週間分の食材や消耗品を買い込んでも充分積めるなぁ」と、使用者目線で確認。

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MPP e:はこんな感じです(2021年に撮影)。

1個あたりの重量は10.3kg。

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フロントにも荷室があるので、2名乗車の際は手荷物をしまっておけます。

口を開けた表情に見えますが、狙ったわけではないとのことでした。

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ホンダは茨城県常総市でマイクロモビリティの実証実験を行っています。2024年夏をめどにCI-MEVの実証実験を常総市で始めるべく、準備を進めているそう。

進捗が楽しみです。

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【JMS2023】トヨタ(GR)FT-Seのエアロスタビライジングブレードライト [クルマ]

TOYOTA GAZOO Racingの直系であることを示す「GR」のバッジを付けた、「カーボンニュートラル時代にクルマ好きを虜にする高性能電動スポーツカー」がトヨタFT-Seです。

2シーターで、前後にモーターを搭載する想定。

FT-Se
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ここでは、レクサスUXとの共通性について触れます。

FT-Se
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こちらがレクサスUX。

Lexus UX
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共通性って、どこが?

という感じでしょう。

リヤに共通項を見つけることができます。

FT-Se
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Lexus UX
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リヤコンビランプ後端の発光部を縦フィン形状とし、整流効果を持たせた「エアロスタビライジングブレードライト」を採用しているのが、レクサスUXの特徴。

その特徴をFT-Seも受け継いでいます。

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担当したデザイナーさんが同じなのです。

「機能(ランプ)と機能(空力)を合わせることによる新しい形」だそう。

FT-Se
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Lexus UX
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個人的にこの部分好きで、食い入るように眺めてしまいました。

公式CG動画はこちら↓



https://twitter.com/serakota

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【JMS2023】上から眺めると心のメーターが振れるマツダICONIC SP [クルマ]

2ローターRotary-EVシステムを搭載するコンパクトスポーツカーコンセプトのマツダICONIC SPが、「ジャパンモビリティショー2023(JMS2023)」で世界初公開されました。

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デザイン本部 本部長の中山雅さんは、「上から見たときにときめきが復活する」と教えてくれました。心のメーターがビーーーーーーンと振れると。

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いかがでしょう。

インタビュー記事はこちら↓



JMS2023のマツダブースには、ICONIC SPが上から眺められるよう、展望デッキが設けられています。

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インテリアもいいですね。

高いセンタートンネルの中には何が入るのでしょう。

バッテリー? プロペラシャフト?

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マセラティ・グレカーレ・モデナのエンジンルームなど [クルマ]

マセラティ・グレカーレのモデナとGTは2.0L直列4気筒直噴ターボエンジンと48Vハイブリッドシステムを組み合わせたパワーユニットを搭載しています。

トランスミッションはZFの8速AT(8HP)。

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レポートはこちら↓



エンジンルームを見てみましょう。

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48Vで駆動するeブースター(電動コンプレッサー)の位置はかろうじて特定できたのですが、eブースターが加圧した空気がどこで吸気系と合流するのか、その合流地点は配管類などにさえぎられて確認することはできませんでした。

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(クリックで拡大)

公式画像から、eブースターの位置はエンジン前方で間違いなさそうです。

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排気駆動のターボチャージャー(コンプレッサー+タービン)はエンジン左サイドにあります。

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コンプレッサーにBorgWarnerのロゴ(の一部)が確認できます。

eブースターもボルグワーナー製でしょうか。

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排気管には切り替えバルブがついており、SPORTモードを選択するとバルブが切り替わって勇ましいサウンドに変化します。

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テールパイプはこんなふう。

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ソニー・ホンダモビリティのAFEELA Prototype [クルマ]

2023年1月のCES2023で世界初公開されたソニー・ホンダモビリティの電気自動車(BEV)、AFEELA Prototype(アフィーラ・プロトタイプ)がJAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー2023、JMS2023)で国内で初めて公開されます。

一般公開日は10月28日〜11月5日(東京ビッグサイト)。

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JMS2023での一般展示に先駆けて、メディアに公開されました。

AFEELAのメインマーケットは北米。2025年前半に先行受注を開始し、同年中に発売を予定。

デリバリーは2026年春に北米から開始し、日本での発売も2026年中に予定されています。

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すでに他車で採用例ありですが、クルマに近づくと自動でドアが開きます。

ヨーク型のステアリングですね。

ということは、ステアリング・バイ・ワイヤ。

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電磁施錠・解錠式で、室内からはボタン(矢印)操作でも開閉が可能。

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これも採用例ありですが、側後方はサイドミラーではなく、カメラで捉えた映像をディスプレイに表示する方式。

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ダッシュボードには「パノラミックスクリーン」と呼ぶディスプレイが広がっています。

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アプリの動作環境はAndroid OSを予定。

エクステリア前後のメディアバーに表示するコンテンツや、パノラミックスクリーンのテーマ、アクセルペダル操作などと連動するeモーターサウンド、ナビアプリの地図上に独自の付加情報を重畳する機能などは、社外のクリエイターやデベロッパーが自由に開発し、提供できる環境を用意するそう。

フロントのメディアバー↓

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リヤのメディアバー↓

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前席と後席の乗員がそれぞれ別のコンテンツを楽しむこともできるし、(充電中などに)同じコンテンツを楽しむことも可能。

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AFEELAが提案する機能やサービスが2026年の断面で魅力的なのかどうかが気になりますが……。

隠し球ありますよね、きっと。

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発表会場は開業したばかりの虎ノ門ヒルズステーションタワーTOKYO NODE HALL(49階だての46階)でした。

最高の眺望が楽しめます。

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マセラティ・グレカーレ・トロフェオのエンジンルームなど [クルマ]

プレチャンバーイグニッション(PCI)を適用した3.0L・V6ターボエンジンを搭載するマセラティ・グレカーレ・トロフェオのエンジンルームなどを見ていきましょう。

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レポートはこちら↓



化粧カバーを外した状態です。

手前に水冷インタークーラーが搭載されています。

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覗き込んでみると、こんな感じ。

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サスペンショントップはアルミダイキャスト。

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フロントバンパー〜ホイールハウス部に、ドラッグ(空気抵抗)低減を狙うエアカーテン(矢印)を確認することができます。

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排気管は2系統のままサイレンサーにつながっています。

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テールパイプは左右各2本出し。

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トロフェオはエアサスペンション(空気ばね)を標準装備。

リヤバンパー後方から覗き込むと、リザーバータンク(エアタンク)が確認できます。

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