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シボレー・コルベットZR-1のLT7とZ06のLT6 V8エンジン [クルマ]

C8型シボレー・コルベットのラインアップに、高出力&高トルクなエンジンを積んだZR-1が追加されました。

以下、Xにポストした内容に画像を追加して構成。

Chevrolet Corvette ZR-1
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エンジンはC8コルベットZ06が車両ミッドに搭載する5.5LフラットプレーンV8 DOHCのLT6をベースにツインターボ化した「LT7」を積んでいます。

最高出力は873kW(1064hp)、最大トルクは1123Nmを発生。

高出力を発生させるのに必要な燃料噴射量を確保するため、ポート噴射のインジェクターを追加しています。

LT7
chevrolet-corvette-zr1-lt7_front.jpg
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こちらはシボレー・コルベットZ06が搭載する「LT6」、5.5LフラットプレーンV8 DOHC自然吸気エンジン。

当然のことながら、LT7とは吸排気系の取り回しが異なります。

高圧燃料ポンプはオルタネーターの背後に2基搭載(各バンクあたり1基)。

最高出力670hp、最大トルク623Nm。

LT6
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サイドビューで見比べてみましょう。

LT7
chevrolet-corvette-zr1-lt7_side.jpg

LT6
2023-Chevrolet-Corvette-Z06-LT6_side.jpg

LT6のフラットプレーンクランクシャフト+コンロッド+ピストン。

ボア×ストロークは104.25×80mm、ボアピッチは111.76mm(4.4in)、点火順序は1-4-3-8-7-6-5-2。

ピストン冠面は機械加工されているように見えます。

LT6
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プロトタイプ車御用達のカヤバ(KYB)のEPS [モータースポーツ]

Xにポストした画像に、いくつか写真を追加してまとめます。

『Motor Fan illustrated』のVol.214(2024年7月12日発売)では、カヤバ(KYB)のLMH、LMDh向け電動パワーステアリング(EPS)について解説しています(全4ページ)。

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WEC LMH向けはこんな姿をしています↓

写真の仕様はフェラーリ499Pが搭載。

KYB S-EPS for LMH
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2023年のWEC富士6時間で撮ったフェラーリ499P↓

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モノコックのフロントバルクヘッドはこんなふう。

矢印の先にKYBのロゴ(モーター)が見えます。

Ferrari 499P(LMH)
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LMHのヴァンウォール・ヴァンダーヴェル680もKYBのEPSを搭載していたのですね。

ラックケースはカスタマイズが可能。

矢印の先は減速機。

Vanwall Vandervell 680(LMH)
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こちら(↓)はIMSA LMDh向けEPS。

誌面ではアルピーヌA424の写真を載せています。

まんま、下の写真の状態で搭載されています。

KYB S-EPS for LMDh
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オレカ(アルピーヌ、アキュラ)のほか、ダラーラ(BMW、キャデラック)、リジェ(ランボルギーニ)もカヤバユーザー。

マルチマチック(ポルシェ)は油圧アシストです。

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レクサスLBX MORIZO RRのスポット溶接打点と熱硬化性樹脂 [クルマ]

例によってXにポストした情報のまとめです。

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レクサスLBX MORIZO RRは、ベースのLBXに対してスポット溶接の打点数をドア開口部まわりを中心に10%強、469打点増やしています(構造用接着材の塗布範囲も12.8m追加)。

写真左がMORIZO RR、右がベース車。

ここだけ見てもMORIZO RR、ただ者ではないことが伝わってきます。

Lexus_LBX_Morizo_RR_Spot.jpg
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次はフロントロワーアーム。

レクサスLBX MORIZO RRのフロントロワーアームは、ベース車に対して大幅な投資を避けつつ剛性を向上させるため、熱硬化性樹脂を塗布して焼き付けるREDS(Response-Enhancing Damping Structure)を開発し適用(特許取得済み)。

断面変形が抑制されるため、転舵時の初期応答に改善効果あり、との説明。

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レクサスLBX MORIZO RRの、熱硬化性樹脂塗布&焼き付け処理を施したフロントロワーアーム車載状態。

質量は片側150g。パッチ溶接(鉄)の場合は片側350g増になるそう。

断面変形の抑制による初期応答性向上効果に加え、高周波のビリビリ、ザラザラ感を減らす減衰効果も確認できているそう。

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レクサスLBX MORIZO RRがコの字型断面を持つスチールのフロントロワーアームに適用した熱硬化性樹脂(REDS)は、ゴム、充填剤、付加剤、発泡剤、加硫系で構成。

うちゴムが40%(重量比)を占めます。

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レクサスLBX MORIZO RRの概要をまとめた記事はこちら↓

https://motor-fan.jp/mf/article/247185/

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ニューマチックバルブリターンシステム(PVRS)画像まとめ [F1]

コスワースはエアバルブスプリング(AVS)と呼んでいますが、ハイパーカーのレッドブルRB17が搭載するコスワース製4.5L・V10自然吸気エンジンがAVS、F1でいうところのニューマチックバルブリターンシステム(PVRS)を積んでいると聞いて、手持ちの画像をXにポストしました。

Red Bull RB17
RedBull_RB17.jpg

そのまとめに、いくつかカットを追加しました。

カムで押し出した吸排気バルブを、金属ばねではなく、充填した空気の圧力で元の位置に戻すPVRSは、1986年のルノーEF15B(1.5L・V6ターボ)が初めて適用しました。

Renault EF15B(1986)
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ホンダが初めてPVRSを適用したのは、1992年シーズン途中で投入したRA122E/B(バンク角75度、3.5L・V12自然吸気)でした。

Honda RA122E/B(1992)
Honda_RA122E_B_1992.jpg
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全体像かつアングル違いはこちら。

いまでもHRC Sakuraに保管されていると思います。

台座の「H」がいいですね。

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ホンダF1第3期では、2005年にフリクション低減やエア消費量低減、軽量化を実現する新機構のPVRSを導入。

写真は2008年のRA808E(2.4L・V8自然吸気)。

Honda RA808E(2008)
Honda_RA808E_2008.jpg
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こちらがカットモデルの全体像。

他にもある見どころについては、機会があったらポストします。

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1997年のヤマハOX11AもPVRSを適用していました。

PVRSに不可避なエア漏れをなくすにはコストがかかるので、「漏れるなら供給すればいい」と考え方を切り替え、エアを供給するコンプレッサーを搭載。

模型用エンジンのピストンを転用。

PVRS初適用は94年。

Yamaha OX11A(1997)
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OX11Aはヤマハ・コミュニケーションプラザ(静岡県磐田市)で撮影しました。

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トヨタはF1に参戦した2002年からPVRSを適用。

写真は2009年のRVX-09。

PVRSの空気室はシリンダーヘッド一体で(トヨタ明知工場で)鋳造。

ツインバレルスロットルは高回転化のためにポートを短くしつつ可変トランペットのストローク長を稼ぐためのアイデア。

Toyota RVX-09(2009)
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引いて見るとこんな感じです。

レーシングエンジンのカットモデル、いいですねぇ。

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【東京〜琵琶湖】BMW i5とiX1でドライブ-5-伊吹山ドライブウェイ編 [旅(国内)]

前日は悪天候だったので見送った伊吹山ドライブウェイを再訪しました。

料金所(岐阜県・関ヶ原)のあたりは天気良かったのですが……。

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1泊2日で行ったロングドライブのレポートは、『BMW 電気自動車のすべて』に掲載しています(8ページ)。

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伊吹山ドライブウェイ、開通60周年なのですね。

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山頂駐車場(標高1260m、滋賀県米原市)にたどり着いてみれば、一面霧でした。

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天気が良ければ、湖北方面のこんな景色が望めたはず。

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霧もまた良し。

売店でクラフトジンとクラフトジントニックを買って、折り返しました。

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ちょっと降りても、やっぱりガスってます。

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一路、新東名・浜松SA(上り)へ。

充分もつのは分かっていたのですが(このときはiX1を運転)、エンジン車でいえば燃料の残量警告灯が点灯した状態と同じなので、バッテリー残量がたっぷりある状態と同じ気分ではいられません。

航続可能距離が60kmを切ると、20km減るごとにお知らせが表示される模様。

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帰路も150kWの急速充電器が運良く空いていました(月曜日14時頃)。iX1は90kW急速充電器で充電。

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150kWの急速充電器はABB製。

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2台同時に充電すると、最大出力は90kWになると書いてあります。

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おわり。

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【東京〜琵琶湖】BMW i5とiX1でドライブ-4-メタセコイア並木〜白鬚神社編 [旅(国内)]

近江八幡を後にし、ホテルルートイン長浜インターに投宿しました。

2基ある普通充電器は2基とも空いており、ラッキー。

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1泊2日のレポートは、『BMW 電気自動車のすべて』に掲載しています(8ページ)。

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暗くなって初めてわかる機能もあります。

ドアミラーに仕込んだライトが路面にグラフィックを投影。

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日中に撮った写真なのでわかりづらいかもしれませんが、i5のアンビエントライト、当方、この手の機能に好意的なのもありますが、上質なムードの盛り立て役としてうまく機能しているように感じました。

モードを切り換えると、カラーが変わります(写真はデフォルトのブルー)。

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翌朝は朝5時に出発。

iX1は100%、i5は89%までバッテリー残量は回復していました。

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朝5時41分の琵琶湖です(長浜市)。

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琵琶湖の北西側、高島市に移動。

お目当ては約2.4kmにわたって続くメタセコイアの並木です。

マキノピックランドにて。

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絶景は誌面でご確認いただくとして、メタセコイア並木(矢印)と高島市マキノ農業公園マキノピックランド、次回じっくり散策してみたいと思いました(再訪希望リストの上位にランク)。

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琵琶湖西岸を南下し、白鬚神社(高島市)に向かいました。

湖中の大鳥居が見どころだと聞いていたのですが、想像の上をいく絶景でした。

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つづく。

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【東京〜琵琶湖】BMW i5とiX1でドライブ-3-近江八幡編 [旅(国内)]

今回はBMWの写真、1枚も出てきません。

きちんとした(?)レポートは、『BMW 電気自動車のすべて』に掲載(8ページ)。

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振り返ってみると、近江八幡にヴォーリズ建築を訪ねるのは2003年以来21年ぶりで、当時の記憶がまったくない……。

初訪問の気分で楽しめました(前向き)。

スパニッシュと和風の要素が折衷した旧八幡郵便局(1921年)。

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2003年に訪れた際は、なかなか痛々しい状態でした。

玄関まわりは原形を失っています(それにしても、カプチーノ!)。

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ヴォーリズ建築保存再生「一粒の会」の尽力によって2004年に復元されたそう。

すばらしい。

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アンドリュース記念館(旧近江八幡YMCA会館、1935年)。

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近江八幡教会牧師館(旧近江兄弟社地塩寮、1940年)。

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近江八幡教会(1983年再建)。

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ウィリアム・メレル・ヴォーリズとの関わりが深い近江兄弟社・本社も近くにあります。

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本社1階ロビーの「メンターム資料館」は無料開放されています(平日9時〜17時)。

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残念ながら、開館時間に間に合いませんでした(涙)。

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【東京〜琵琶湖】BMW i5とiX1でドライブ-2-彦根〜近江八幡編 [旅(国内)]

醒井(さめがい)の次の立ち寄り地は、彦根城でした。

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きちんとした(?)レポートは、『BMW 電気自動車のすべて』に掲載(8ページ)。

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撮影はカメラマンさんと編集さんにお任せし、当方は付近を散策。

味わい深い眺めです。

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井伊直弼が若い日を過ごした埋木舎(うもれぎのや)。

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近くの民家。

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彦根を発ち、途中で琵琶湖をちょっと見て、

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近江八幡に向かいました。

個人的な目的はヴォーリズ建築の見学です。

例によって撮影はカメラマンさんと編集さんにお任せし、当方は散策……。

ヴォーリズ建築は次回お見せするとして、日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう)。

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こちらは擬洋風建築の白雲館(八幡東学校として建てられ、現在は観光案内所)。

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八幡堀です。

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さて、近江商人の町を歩きますか。

ヴォーリズ建築以外も、見どころたっぷり。

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風情があります。

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【東京〜琵琶湖】BMW i5とiX1でドライブ-1-醒井宿編 [旅(国内)]

電気自動車(BEV)のBMW i5とiX1を乗り換えながら、東京を出発し、琵琶湖をぐるっと回りつつ途中で伊吹山ドライブウェイ(岐阜県・関ヶ原)に立ち寄ったりし、1泊2日でドライブしました。

そのときの模様は『BMW 電気自動車のすべて』に掲載されています(8ページ)。

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新東名・浜松SA(下り)で最初の充電を行いました。

ここ、充電器がたくさんあっていいですね。運良く(?)空いていました(日曜日朝9時頃)。

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i5は最大出力150kWの急速充電器で充電。

充電量がみるみる増えていくのを眺めるの、なんと気持ちいいことか。

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iX1は90kWの急速充電器で充電しました(6基あります)。

種明かしになってしまうので、充電性能などは誌面でご確認ください(2台とも極めて良好でした)。

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関ヶ原ICで高速を降り、伊吹山ドライブウェイに向かったのですが、上の方は悪天候との情報を受け、通行は断念。

料金所でUターンし、翌日再挑戦することにします。

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中山道61番目の宿場、醒井(さめがい)宿(滋賀県米原市)に立ち寄りました。

お目当ては旧醒井郵便局局舎(現醒井宿史料館)です。

ウイリアム・メレル・ヴォーリズが設計に携わったと伝わっています。

木造二階建ての擬洋風建築。

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内部も見どころたっぷりです。

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2階は醒井宿にまつわる資料室。

街道側の出っ張り部分、室内はこんなふうになっています。

和風です。

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上げ下げ窓の下窓は、上げたところ(任意の位置)で止まる仕組み(史料館の方に見せていただきました)。

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階段も味わいがあります(踏み板の中央部分がすり減っています)。

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写真奥が宿場の「古い街並み」方向(大垣方面)。

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つづく。

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