SSブログ

アロンソの依頼がきっかけで生まれたアストンマーティン・ヴァリアント [クルマ]

アストンマーティン・ヴァリアント(Aston Martin Valiant)が公開されました。

5.2L・V12ツインターボエンジン(最高出力745ps)と6速MT(トランスアクスル)の組み合わせです。

38台の限定生産で、デリバリー開始は2024年第4四半期を予定。

Aston Martin Valiant_01.jpg

公道仕様でありながらサーキット走行を強く意識したスペシャルエディションで、アストンマーティンF1チームに所属するフェルナンド・アロンソの個人的な依頼がきっかけで誕生したそう。

Aston Martin Valiant_03.jpg

「軽量で過激さを増した、レーシングカーの要素を取り入れたValour(ヴァラー)が欲しい」というのが依頼の内容。

ヴァラーはこちら↓ 5.2L・V12ツインターボエンジンと6速MTの組み合わせは共通しています。

Aston_Martin_Valour_01.jpg

ヴァラーのテールパイプは3本出しですが、ヴァリアントは4本出し(チタン製)です。

Aston Martin Valiant_06.jpg

ステアリングホイールは真円でグリップは細く、現代のステアリングホイールに一般的なスイッチ類は一切ありません。

アロンソのこだわりでしょうか。

Aston Martin Valiant_10.jpg

Hパターンのシフトはリンク機構が一部見える仕掛け。

Aston Martin Valiant_11.jpg

ホコリが溜まりそうですが、そういうことを気にしてはいけない?

実際に手元を見るのは、1速に入れるときくらいでしょうか。

でもまあ、メカが見えるだけでグッときますね。

Aston Martin Valiant_12.jpg

空力的な処理に「レーシングカーの要素」が見られます。

こちら(↓)はフロントバンパーコーナー部。

Aston Martin Valiant_04.jpg
Aston Martin Valiant_19.jpg

リヤタイヤ前の処理は、F1マシンのフロア処理を彷彿とさせます。

Aston Martin Valiant_02_1.jpg
Aston Martin Valiant_02_2.jpg

上から見るとこんなふう。

Aston Martin Valiant_23.jpg

凝ってますね。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【人テク2024】JMIAの「次世代フォーミュラ」プロジェクト [モータースポーツ]

いつも展示物が高密度なJMIA(日本自動車レース工業会)のブースです(ブース全体の写真、撮り忘れました)。

ゆえに、この写真(↓)も斜めから。

IMG_8977.jpg

JMIAは『人とくるまのテクノロジー展2024YOKOHAMA』の開催に合わせ、2024年5月22日(気づいたら1ヵ月前)に、次世代フォーミュラの開発、すなわち「NEXT- FORMULA-PROJECT」の始動について発表しました。

「TOP FORMULA」に位置づけられるカテゴリーを目指しているとの説明ですが、具体的な名称については触れていません。

ごくフツーに想像すれば、スーパーフォーミュラですね。

フォーミュラのトップカテゴリーが国産化できれば、量産効果により、下のカテゴリーも質の高い部品を安価に使えるようになる──ことまで見込んだ上でのプロジェクトのよう。

プロジェクトの主体は、2024年シーズンから導入されている第2世代FIA-F4車両の開発・製造を務める東レ・カーボンマジック(ブースにモノコックが展示されていました)。

こちら(↓)は検討中のイメージで、車両は2025年8月の予定。

JMIA_1.jpg

壁面パネル全体像はこちら↓

JMIA_2.jpg
(クリックで拡大)

人テク展へのJMIA出展社は下記の18社。どうりで超圧縮陳列になるわけですw

・SCT
・イケヤフォーミュラ
・ARJ
・KED
・新興工業
・JHI
・芝ライニングジャパン
・大和ラヂヱーター工業
・タマチ工業
・童夢
・東レ・カーボンマジック
・戸田レーシング
・トムス
・トヨタカスタマイジング&ディベロップメント
・パンクルジャパン
・ブリッド
・ムーンクラフト
・米島フエルト産業

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【MFi】電動化に最適化したトヨタ、マツダ、スバルの新開発エンジン [クルマ]

スバル、トヨタ、マツダが都内で『マルチパスウェイ・ワークショップ』を開き、電動化に適合する新開発のエンジン/パワートレーンを発表したのは、2024年5月28日のことでした。

WS_01_38.jpg

『Motor Fan illustrated』の最新号はAD/ADAS系の特集を組んでいますが、巻頭(P008-017)で、トヨタ、マツダ、スバルの各社が発表したエンジン/パワートレーンについて概要をまとめています。

MFi213_Multi_1_s.jpg
MFi213_Multi_2_s.jpg
MFi213_Multi_3_s.jpg
MFi213_Multi_4_s.jpg
MFi213_Multi_5_s.jpg

ENGINE RE:BORNの中身、詳しくは誌面でご確認ください。

MFi213_cover.jpg

Morot Fan illustrated Vol.213
https://amzn.to/3z9xHJO
https://www.as-books.jp

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【人テク2024】NIPPOの低μタイル - 圧雪路面の再現は難しい? [クルマ]

散発的で恐縮です。今回は路面のスペシャリスト、NIPPO(ニッポ)のブースから。

自動車メーカーや部品メーカーのテストコースの路面づくりを行っています。

IMG_8870.jpg

鈴鹿サーキットの「NIPPOコーナー」(逆バンクのつぎ)でもおなじみですね。

富士スピードウェイやモビリティリゾートもてぎのレーシングコース建設にも携わっています。

IMG_8868.jpg

人テク展では、テストコースの低μ路(テイ・ミュー・ロ)に敷く低μタイルが展示されていました。

IMG_8851.jpg

「300」や「500」などの数字はμ(ミュー:路面抵抗)を表しています。

300はμ=0.3、500は0.5相当です。

IMG_8878.jpg
IMG_8864.jpg

タイルの上に水を撒くと、0.3だったり、0.5だったりのμになります。

氷雪路相当の100(0.1)や150(0.15)の表面は、浴室タイルのようにツルツルです。

IMG_8873.jpg
IMG_8871.jpg

溝や突起はμを調節するため。

IMG_8875.jpg

引き合いが多いのは、圧雪路相当の350(μ=0.35)だそう。

ツルツルではなく適度なμを必要とするので、つくりが難しいのだそう。

IMG_8865.jpg

国内自動車メーカー、部品メーカーの採用例多し、だそうです。

低μ路に水を撒くノズルも手がけています。

IMG_8858.jpg

あまり高く飛ぶとフロントガラスに当たって視界を遮ってしまうので、低く、(μが安定するよう)まんべんなく飛ばすのがポイント。

話の奥が深いです。

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

【人テク2024】スバルのS耐使用エンジン部品と再生カーボン材 [モータースポーツ]

『人とくるまのテクノロジー展2024YOKOHAMA』で見かけたモータースポーツ関連部品、スバルのブースからお届けします。

今回の人テクから自動車メーカー系ブース、すべてパシフィコ横浜の北ホールに集まっていました。

スバルのブースには、スーパー耐久シリーズに参戦するBRZが搭載するFA24型、2.4L水平対向4気筒自然吸気エンジンの部品が展示されていました。

IMG_8802.jpg

2023年第5戦もてぎで約2000kmを走ったピストンとピストンピン、コンロッドです。

直噴インジェクターの噴霧がぶつかるところだけ扇状に色が違いますね。

IMG_8819.jpg

カーボンニュートラル燃料を使っても、従来のエンジンそのままですよ、という意図だそう。

IMG_8828.jpg
IMG_8812.jpg

こちらは2022年第3戦SUGOから使用する、カーボンボンネットフード。

それまでのアルミ製ボンネットに対し、2.0kgの軽量化を実現したそう。

IMG_8799.jpg

ただのカーボン(CFRP:炭素繊維強化プラスチック)ではなく、再生カーボン材を使っています。

IMG_8789.jpg

SUBARU航空宇宙カンパニーで航空機製造時に出る端材(「みなさんが想像するよりだいぶ大きい」のだそう)を再生し、使用。

端材のプリプレグ(炭素繊維に樹脂を含浸させたシート)から樹脂のみを焼き飛ばし、炭素繊維に戻して、再度プリプレグにしてCFRP材をつくります。

炭素繊維をイチから作る工程に比べ、製造エネルギーを10分の1程度に抑えることができ、そのぶんCO2排出量の低減につながるというわけです。

IMG_8794.jpg

再生カーボン材、いいですね。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車