アウディ(?)の軽トラック [クルマ]
2014年のル・マン24時間レースを取材した際、目に付いたクルマです。
R18 e-tronクワトロを走らせていたアウディ・スポーツ・チーム・ヨーストがパドックで機材を運搬するのに使っていた車両。
なんの軽トラか気になりまして……。
顔の真ん中にフォーリングスが描かれていますが、初代ホンダ・アクティ(1977年)ですね。
Honda Acty
写真は1980年にマイナーチェンジした際のもの。
1982年のマイナーチェンジでは内外装が大きく変更されるので、ル・マンで見かけた個体はそれ以前の年式だと思われます。
それにしても、撮影当時でゆうに30年超え。
こちら↓はインテリア。
凹型のシートが目を引きます。
Honda Acty
アウディ・スポーツ・チーム・ヨースト版はインパネやステアリングのスポークがカーボンに置き換わっています。
左端のチョークレバーのところには、「始動時は真ん中の位置」までレバーを引くよう指示が書いてあります。
まったく脈絡ありませんが、スズキ・キャリイにご興味がおありの方は、こちら↓をどうぞ(かなり強引なもっていきかた)。
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マクラーレンがシーズン9からフォーミュラEに参戦 [モータースポーツ]
マクラーレン・フォーミュラEチームは、シーズン8(2022年)に参戦中のメルセデスEQフォーミュラEチームを買収する形で誕生します。
パワートレーン・サプライヤーやドライバー、商業的なパートナーに関する発表は後日行うそう。
メルセデスでチーム代表を務めるイアン・ジェームスはそのまま、マクラーレン・フォーミュラEチームのチーム代表を務めます。
5月13日にはアヴァランチ・アンドレッティ・フォーミュラEが、シーズン9からポルシェのパワートレーンを搭載して走ると発表しています。
BMW(チームとしてはシーズン7限りで撤退)からスイッチすることになります。
Avalanche Andretti Formula E and @PorscheFormulaE announced today that Avalanche Andretti FE will be powered by Porsche from 2023 under a long-term agreement. #AllAndretti #LetsRace@avalancheavax pic.twitter.com/g3z1AtoQh2
— Avalanche Andretti Formula E (@AVAXAndrettiFE) May 13, 2022
ポルシェ側の情報発信↓
Porsche and Andretti look back on a long motorsport history. We gathered the most important milestones for you. #TAGHeuerPorsche #PorscheFormulaE @FIAFormulaE #MakeItMatter @AVAXAndrettiFE pic.twitter.com/nhL6YvNtaN
— TAG Heuer Porsche FE Team (@PorscheFormulaE) May 13, 2022
1983年のル・マン24時間(ポルシェ956+マリオ&マイケル・アンドレッティ)を引き合いに出していますね。
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S耐のテストで見たGR86(カーボンニュートラル燃料) [モータースポーツ]
こちら(↓)が、ROOKIE Racingが走らせているGR86(カーボンニュートラル燃料)です。参戦車両名は「ORC ROOKIE GR86 CNF Concept」。
カーボンニュートラル燃料のことも大変気になるのですが、エンジンが気になってしまいまして。
3気筒ターボを縦置きに搭載していると聞くだけで(見せてもいただきましたが)、ワクワクします。
ベース車は2.4L水平対向4気筒自然吸気エンジンを積んでいますが、ORC ROOKIE GR86 CNF Conceptは「水素エンジンカローラのエンジンをベースに開発した」1.4L直列3気筒ターボエンジンを搭載しています。
GRヤリスのG16E-GTSをベースに1.4L化し、横置きだったのを縦置きにして搭載しているということです。
詳細は近々、紙媒体でレポートします。
水平対向エンジンから直列3気筒エンジンへの載せ替えにともなう構造変更は、外観からでも一部判別できます。
こちら(↓)は市販のGR86。
写真が小さくてわかりづらいですかね。
フロントのタイヤ&ホイール部分を拡大してみましょう。
ORC ROOKIE GR86 CNF Concept
GR86
ブレーキキャリパーの位置が違いますね。ということは……。
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S耐のテストで見たNissan Zのレースカー [モータースポーツ]
5月10日、同サーキットで公式テストが行われました。
目玉のひとつは新型Nissan Z(日本名フェアレディZ)のレースカーでしょう。
日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズは富士24時間に、新型Nissan Zをベースとしたレースカーで“テスト参戦”すると発表しています。
フェアレディZではなく、Nissan Zなので(?)、左ハンドル。
NISMO(230号車)とMax Racing(244号車)からエントリーします。
写真はすべて244号車。
テールパイプは右側1本出しですね。
VR30DDTT型3.0L V6ツインターボ、超絶いい音していました。
ホームストレートを駆け抜けて1コーナーに進入していくときの快音、そこだけ音データとしてとっておきたい。そして、繰り返し再生したい。
富士24時間行かれる方、必聴です。
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【WEC】スパ・フランコルシャン6時間のタイヤ [モータースポーツ]
photo:Jan Patrick Wagner/focuspackmedia.com
ハイパーカーカテゴリーのポールポジションはグリッケンハウス007 LMHが獲得しました。
レースではどのような展開になるでしょうか。
フロントに29/71-18、リヤに34/71-18サイズのミシュランタイヤを履くグリッケンハウスとトヨタGR010ハイブリッドは、「ソフト・ホット」「ミディアム」のスリックタイヤを選択。
一方、前後とも31/71-18サイズのタイヤを履くアルピーヌA480は、「ソフト・コールド」「ソフト・ホット」を選択しています。
(クリックで拡大)
LM GTE Proでは、シボレー・コルベットC8.Rがソフト寄りの選択です(LMP2はグッドイヤーが供給)。
トヨタGR010ハイブリッドの「ハイブリッドシステム開発」のレポート、後編はこちら↓
“190km/h”という足かせの余波。LMH時代のハイブリッドは「したたかに使う」【トヨタGR010開発の裏側(2)】https://t.co/NShobYtyjX#WECjp #ToyotaGAZOORacing #GR010ハイブリッド pic.twitter.com/cWr5YweGGT
— autosport web/オートスポーツweb (@AUTOSPORT_web) May 7, 2022
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【WEC】トヨタGR010ハイブリッドのハイブリッドシステム開発 [モータースポーツ]
先日、TOYOTA GAZOO Racing GR010ハイブリッドの開発に携わる技術者に話を伺う機会を得ました。
GR010ハイブリッドが搭載する「ハイブリッドシステムの開発」がテーマです。
記事はauto sport Webで公開されていますので、ご確認ください。
エンジン屋が「やきもきする」LMH規定。重要度高まる“ドライバビリティ”【トヨタGR010開発秘話(1)】https://t.co/6moKuGu4hS#ToyotaGAZOORacing #WECjp #トヨタGR010 pic.twitter.com/O01KoARMV0
— autosport web/オートスポーツweb (@AUTOSPORT_web) May 6, 2022
エンジンの開発は「熱効率」から「ドライバビリティ」に軸足が移っているようです。
下の写真は、ル・マン24時間(6月11日〜12日決勝)で使用するハイブリッドシステムを送り出す『出荷式』(4月11日、トヨタ東富士研究所)でのひとコマ。
ぼかし部分をじーっと見つめて想像力を働かせてください。
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【WEC】プジョー9X8のデジタル開発 [モータースポーツ]
実走テストを行う前にデジタル環境でいろんなことが検証できるし設計できるので、時間と費用が節約できるという内容なのですが、リアルな環境で試してみたら問題がボロボロ出て参戦が遅れているわけ? と、嫌味のひとつも言いたくなります。
参戦延期に関するエントリー↓
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2022-02-25
現在も開発が行われているようで、まずはなによりです。
ところで、9X8は駆動用モーターに使う900Vの高電圧のほかに、車載機器に使う48Vと12Vの電源系を搭載しているそうですが、48V系で使うモーター(用途は未公表)は開発効率の向上とコスト低減のために量産ドローンのそれを使っているという小ネタを明かしています。
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FIA ETCRのテクノロジー [モータースポーツ]
筆者もすっかり気に留めていませんでしたが、電動ツーリングカーのシリーズ、始まっていました。
過去エントリーはこちら↓
https://serakota.blog.ss-blog.jp/2019-09-29
2021年からPURE ETCRとして始まっており、2021年にはFIA ETCR - eTouring Car World Cupに名称を改めて行なわれます。
参戦する自動車ブランドは前年同様、Hyundai(ヒョンデ)、Cupra(クプラ:セアトのハイパフォーマンス版)、Romeo Ferraris(ロメオ・フェラーリ)の3つです。
HyundaiはVeloster N ETCR(下の画像)で参戦。CupraはCupra eRacer、Romeo FerrarisはGiulia ETCRで参戦します。
2022年シーズンは13台がエントリー。
車両は、WSCグループが提供するスタンダードキットを使用。
つまり、中身は共通。
シリーズパートナーを務めるMagelec Propulsion製のモーター(アキシャル型?)を4基搭載。といって前輪駆動というわけではなく、リヤ各輪に2基をあてがう構成。
シングルスピードのトランスミッションもMagelec Propulsion製です。同社はフォーミュラEで開発実績がある模様。
(クリックで拡大)
65kWhの容量を持つバッテリーもフォーミュラEで実績のあるWilliams Advanced Engineering製。システム電圧は800V。
モーターの出力は300kWが基本で、プラス200kW(すなわちピークパワーは500kW)のブーストが設定されています。
20分レースなこともあり、エネルギーマネジメントとは無縁です。
タイヤはグッドイヤーのワンメイク。
公式ホームメージはこちら↓
https://www.fia-etcr.com
(クリックで拡大)
走行に使用する電気エネルギーは開催拠点で発電します。
現地で調達したグリーン水素を300kg、250bar(25MPa)のタンクに詰めて開催拠点に運び込み、シリーズパートナーを務めるHTWO製の燃料電池で発電。
60kWの出力で、6台の車両を同時に充電することが可能(0→90%充電するのに1時間15分)と説明しています。
(クリックで拡大)
高電圧のシステムを搭載しているので、安全性には当然配慮しており、各車両はウインドスクリーンの上部とサイドウインドウ後端にセーフティライトを搭載しています。
FIA ETCRは5月6日〜8日のポー(フランス)戦で開幕。イスタンブール(トルコ)、ハンガロリンク(ハンガリー)、ハラマ(スペイン)にインジェ(韓国)など、全7ラウンドが予定されています。
2021年のポー・アルノ戦の様子はこちら↓
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マツダCX-60のエンジンルーム [クルマ]
カモフラージュされたCX-60です。マツダのラージ商品群の第1弾で、パワートレーン縦置きレイアウトを採用。
残念ながら、取材時はじっくり観察する時間がありませんでした(涙)。
こちらは、3.3L・直列6気筒ディーゼルエンジンと48Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた「e-Skyactive-D」のエンジンルーム。
ガソリン圧縮着火のSKYACTIV-Xよろしく、エンジン全体がカバーされています(カプセルになってる?)。
e-SKYACTIV D
photo:MAZDA
カバーを開けて、中を覗き込んでみます。
直列6気筒エンジンを縦置き搭載(前後方向に搭載)しているはずなのに、フロントバンパー側との間にずいぶん隙間があるように見えます。
それだけ、エンジンが車室寄りに搭載されているということでしょう。
ダンパートップは(スチールのプレス成形ではなく)アルミダイキャスト製。
取材時は振動や静粛性への効果がある旨の説明がありましたが、局部剛性の向上により、運動性能面でもポジティブな効果があるものと想像できます。
こちら(↓)は、2.5L・直列4気筒自然吸気エンジン(ガソリン)と、高出力のモーターを組み合わせた「e-SKYACTIV PHEV」のエンジンルーム。
触媒暖機時間短縮のための保温性の確保もあるでしょうが、エンジン始動後の音の侵入を抑えるためか、やはり、厳重にカバーされています。
e-SKYACTIV PHEV
photo:MAZDA
カーバーを開けてみるとこんな感じ(カバーの裏、吸音材たっぷりですね)。
フロントバンパー側、スッカスカです。
おかげでステアリングギヤボックスがよく見えます(前引きですね)。
試乗車は左ハンドル仕様だったので、向かって右にラックバーと交差するピニオンギヤがあります。
左側に、アシストモーターとリダクションギヤを収めたケースが見えています。
つまり、デュアルピニオンアシスト式。
いいクルマをつくるのに欠かせない技術をひとつひとつ押さえて選択しつつ配置し、組み上げている。そんなふうに見えます。
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