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【F1】鈴鹿サーキット好きが改修設計したザントフールト・サーキット [F1]

オランダのザントフールト・サーキットで1985年以来、36年ぶりにF1が開催されます。

開催にあたって改修工事が行われましたが、改修にあたって設計を任されたのは、イタリアのドローモ(Dromo)社で、指揮を執ったのはCEOにして創業者のヤルノ・ザフェッリ(Jarno Zafelli)氏です。

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左がザフェッリ氏、右はFIAでF1のレースディレクターを務めるマイケル・マシ(Michael Masi)氏。

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鈴鹿サーキットが好きだというザフェッリ氏は、ザントフールト・サーキットと鈴鹿の結びつきを意識したそう。

なぜなら、鈴鹿サーキットを設計したジョン・フーゲンホルツは当時、ザントフールト・サーキットの責任者を務めていたからです。

ザントフールトの改修にあたっては、最新のF1トラックのようにモダンにせず、「オールドスクール(昔ながらのスタイル)」であることにこだわったといいます。

ドキュメンタリー動画↓


改修にあたり、FIAからはストレートを延長するよう求められたそうですが(ストレートエンドでの追い越し機会を設けるため)、周辺の環境がそれを許しませんでした。

導き出した解決策は、最終コーナー(ターン14)にバンクをつけること。これにより、678mのストレートと340mのコーナーが合わさり、約1kmの全開区間になるというわけです。

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もともとは、コーナー通過時にもDRSを作動させるのが、バンクを設けた狙いでした。DRSを作動させるには、横Gを2.5G以下に抑える必要があったからです。

バンクを設けることで、横Gは規定値以下に抑えることができます(引き換えに縦Gが発生)。

最終コーナーには、18度のバンク角が付けられました。

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オランダGPのDRSアクティベーションポイントは最終コーナー(ターン14)を立ち上がってストレートに入った地点に設けられたので、それを見込んで設計したにもかかわらず、高速バンク通過中のDRS作動は実現しないことになります。

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(クリックで拡大)

バンクがついているのは最終コーナーだけではありません。

なんと、14のコーナーのうち、フラットといえるのは2つだけ。つまり、12のコーナーがバンク付き。

最大のバンク角を持つのはターン3で、コーナーの内側は4.5度、外側には19度の角度が付いています。

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こうして見ると、鈴鹿よりも海に近い立地ですね(行ったことあるのに、気づいていなかった……)。

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さて、どんな展開になることやら。楽しみです。

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