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2022年から投入されるNASCARのNext Genレースカー [モータースポーツ]

2022年からNASCARの最上位カテゴリーであるカップシリーズに投入される、Next Gen(次世代)モデルが発表されました。

2022年2月のデイトナ500でデビューする予定。

Chevrolet Camaro ZL1- 2022 Next Gen
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第7世代(Gen-7)に分類されるNext Genは当初2021年から投入される予定で計画が進んでいましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、1年先送りになっています。

第7世代Next Genの特徴は、量産モデルのエクステリアデザインとの共通性がより高まったこと。

第6世代は左右非対称な形状でしたが、第7世代は左右対称になっています。

Chevrolet Camaro ZL1- 2022 Next Gen
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グリーンハウス(キャビン)は低く、コンパクトになり、リヤデッキは短くなって、よりクーペらしいスタイルになっています。

Chevrolet Camaro ZL1- 2022 Next Gen
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技術上の違いをいくつか拾い上げておきましょう(カッコ内は第6世代)。

・リヤサスペンションは独立(リジッド)
・5速シーケンシャルギヤボックス(4速Hパターン・マニュアル)
・トランスアクスル(フロント縦置きエンジンと一体化)
・18インチ鍛造アルミホイール(15インチ・スチール)
・ホイールはセンターロック(5穴ナット締め)
・ブレーキディスク大型化

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・ボンネットフードにルーバーを新設
・ドライバーはより内側に低く着座
・ステアリングシステムはラック&ピニオン(リサーキュレーティングボール)
・カーボンファイバー・コンポジットボディ(フランジフィット・コンポジットボディ)
・コイルオーバー・サスペンション(スプリング・イン・バケット)

車体底面部分の空力は強化されています。

Chevrolet Camaro ZL1- 2022 Next Gen
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こちらはフォード・マスタングのNext Gen車両。

Ford - NASCAR Next Gen Mustang
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フォードのレース部門であるフォード・パフォーマンスと量産車のデザインチームが協力してスタイリングしたそう。

Ford - NASCAR Next Gen Mustang
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ティーザー動画です↓



技術上のハイライトをまとめたイラスト↓

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(クリックで拡大)

トヨタはカムリがベースなので、ベース車は4ドア。

これを2ドア化。

Toyota TRD Camry Next Gen
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北米トヨタとTRD(TRD USA)、キャルティデザイン(カルフォルニア州ニューポートビーチにあるトヨタのデザイン拠点)が協力してスタイリング。

トヨタのカップカー史上、最も量産車に近いデザインだと説明しています。

Toyota TRD Camry Next Gen
Toyota-TRD-Camry-1.jpg
Toyota-TRD-Camry-4.jpg

ティーザー動画↓



車両を構成する技術は一気に近代化され、ルックスはモダンになりましたが、5.8L・V8OHV自然吸気エンジンは相変わらず野蛮な音をしていて、いいですねぇ。

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【LMDh】ポルシェ、ペンスキーと組んでIMSAとWECに参戦 [モータースポーツ]

ポルシェは2020年12月16日に、LMDhカテゴリーを選択し、2023年からIMSAとWECに参戦すると発表しています。

2021年5月4日、ポルシェ・モータースポーツはチーム・ペンスキーと組んでファクトリー(ワークス)参戦することを発表しました。

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ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ(Porsche Penske Motorsport)の名のもとに、IMSAに2台、WECに2台のワークスマシンを投入します。

さらに、早ければ2023年から、両シリーズのカスタマーチームにも車両を供給するそう。

Porsche_Penske_3.jpg

下の写真は2008年のセブリング戦で、ペンスキーと組んでアメリカン・ル・マン・シリーズに参戦していたときのも。車両はポルシェRSスパイダー(LMP2)です。

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ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの目標は、「ル・マン24時間で20回目の総合優勝を飾ること」だそう。

2023年といえば、ル・マン24時間が100周年を迎える年ですね。そりゃ、気合い入りますよね(ポルシェに限らず)。

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【WEC】アルピーヌのラピエールが説くシートの重要性 [モータースポーツ]

2021年シーズンから最上位カテゴリーのLMHにステップアップしたアルピーヌ(車両は旧LMP1がベース)は、「TAKE A SEAT」と題した公式動画を公開しました。

カーナンバー36のアルピーヌA480、開幕戦スパ・フランコルシャン6時間では一時トップを走り、総合2位で終えました。

1-2021 - Alpine A480 - Tests Sessions on the Motorland circuit.jpg

ニコラ・ラピエールが案内役で、シートの重要性を説いています。

実際にはシートに載せる調整パッドの重要性についてですが。

2021 - Alpine A480 - Tests Sessions on the Motorland circuit.jpg

安全性の面からも快適性の面からも、体にフィットしていることが重要だと。

動画には、「バケット」と呼ぶ調整パッドの製作風景が収められています。

ビニールバッグ越しにベースとなるシートに座ってドライビングポジションをとり、ポリウレタンを流し込みます。

15分で固まるそう。

Story Alpine Take a seat.jpg

硬化したポリウレタン製のバケットをトリミングし、軽量化を図ります。

また、必要な部分にやすりをかけて滑らかにします。

テスト走行で試し、カットしたり、肉を足したりして微調整。形状がフィックスしたら、耐火処理を施し、取っ手を付けて完成。

Story Alpine Take a seat-2.jpg

ラピエールのバケットは1.3kgだそう。



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【WEC】ミシュランのハイパーカー用タイヤ [モータースポーツ]

これまでLMP1に対して独占的にタイヤを供給していたミシュランは、ル・マン・ハイパーカー(LMH)にも独占的にタイヤを供給することになりました(これまでと同様、LMGTE Pro/Amに対してもタイヤを供給)。

TOYOTA GAZOO Racing GR010 HYBRIDが装着するタイヤサイズは前後とも31/71R18(幅31cm、外径71cm、内径18インチ)で、LMP1-H規定にのっとって開発された2020年までのTS050 HYBRIDと同じサイズです。

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しかし、求められる性能は異なるので、新たに開発しています(主にバーチャルな環境で)。

LMH(GR010 HYBRID)はLMP1-H(TS050 HYBRID)に比べて、

・重たい(燃料搭載量も多い)
・後輪を駆動するエンジン単体の出力が大きい
・ダウンフォースが小さい(コーナーで苦しい)

といった特徴があり、タイヤへの負担が増えて摩耗は激しくなる方向だと、ミシュランは説明しています。

サイドウォールのデザインはアップデートされ、白地にPILOT SPORTの文字が追加されました。

Michelin Tyre for LMH
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Michelin Tyre for LMP1
Michelin_LMP1_1.jpg

ドライ路面用のスリック(溝なし)にソフト、ミディアム、ハードのコンパウンドを設定する点に変わりはありませんが、LMP1時代にあったハイブリッドタイヤ(湿った路面向けのスリック。親水性の高いコンパウンドを適用)は廃止されました。

ウエットは2種類で変更なし。従来は溝深さの違いで「ウエット」と「フルウエット」に分けていましたが、2021年シーズンからは「ドライングウエット(Drying Wet)」と「フルウエット」の2種類になります。

ドライングウエットは従来ハイブリッドが受け持っていた、湿った(ダンプ、Damp)、あるいは乾きつつあるコンディションも受け持つことになります。

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(クリックで拡大)

TOYOTA GAZOO Racingと行ったタイヤテストの様子はこちら↓



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【WEC】トヨタGR010とTS050のオンボード映像 [モータースポーツ]

WEC(FIA世界耐久選手権)シーズン9の開幕戦、スパ・フランコルシャン6時間の予選が行われました。

ポールポジションを獲得したのは今季から新設されたル・マン・ハイパーカー(LMH)カテゴリーのトヨタGR010 HYBRID 7号車(小林可夢偉)でした。

ラップタイムは2分0秒747でした。

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開幕前に行われた合同テストでのトップタイムは2分4秒669(8号車)で、LMP2車両の後塵を拝していた格好でしたが、本領を発揮した格好です(軽タンでは走っていなかったそうなので)。

フリープラクティス走行前のドライバーふたり(小林可夢偉+中嶋一貴)のコメントは、こちら(↓)をご参照ください。



GR010 HYBRIDのオンボード映像(↓)です。

なぜか8号車。



小林可夢偉選手が運転する7号車のオンボード映像はこちら。



こちら(↓)は2018年のオンボード映像(8号車)です。

この年の予選で最速タイムを記録したのはトヨタTS050 HYBRID 8号車で、1分54秒781でした。

オンボード映像はフリープラクティス1回目(1分58秒392)時の模様。

この年は1周あたりのエネルギー量(燃料使用量)が規定されていたので、ストレート(全開区間)終盤でリフト&コーストしています。



こちら(↓)は予選アタック時(7号車:小林可夢偉)のオンボード映像。



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