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バーチャル・ル・マン24時間でセーフティカーを務めるLMPH2G [モータースポーツ]

バーチャル・ル・マン24時間レースでセーフティカーを務めているのは、H24レーシングチームのLMPH2Gという車両です。

LMPH2Gは、2024年に燃料電池プロトタイプ車の専用カテゴリー開始を目指す「MissionH24」プログラムのテスト車両です。

ミッションH24は、ル・マン24時間レースを主催するACOが主体となって進めているプログラムです。

バーチャル・ル・マン24時間レースでは、オーストリアの水処理技術企業「BWT(Best Water Technology)」がH24レーシングをスポンサードしています。レーシングポイント(F1)のメインスポンサーとしておなじみですね。

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バーチャル・ル・マン24時間レースでは、リアルな環境でテストドライバーを務めるオリビエ・ロンバールとシムレーサーが運転を任されています。

リアルなLMPH2Gはこんなふう。

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2019年のル・マン24時間では、スタート前にデモンストレーション走行を行いました。

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LMPH2GはLMP3のシャシーがベース。8.6kgの水素(Hydrogen)を3本のタンクに分けて搭載します。エンジンの代わりに燃料電池を搭載。水素と空気中の酸素を反応させて発電した電気でリヤのモーターを駆動し、走行します。

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減速時に回生したエネルギーを蓄えるリチウムイオンバッテリー(2.4kWh)も搭載しており、蓄えたエネルギーはブースト(250kW×20秒間)に使います。

パワートレーン最高出力は480kW。0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は300km/h以上と発表されています。

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車両製作は、スイスのグリーンGTが担当。2019年のル・マン24時間ではトタル(Total)のパートナーシップが発表されましたが、2020年6月10日に、ミシュラン(Michelin)とシンビオ(Symbio)のパートナーシップが発表されました。

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シンビオはミシュランとフォルシア(Faurecia:自動車部品メーカー)の合弁会社で、燃料電池スタックの開発・製造を手がけています。フランスの自動車関連企業が、MissionH24に続々と集結しています。

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MissionH24とLMPH2Gについては、『モータースポーツ の テクノロジー 2019 - 2020 (モーターファンイラストレーテッド 特別編集 モーターファン別冊)』でチラッと紹介しています。



https://www.facebook.com/serakota/

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