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第1回日本ヴィークルダイナミシスト・オブ・ザ・イヤーとラジコンカーのヨーレートフィードバック制御 [クルマ]

『人とクルマのテクノロジー展2019横浜』と『自動車技術会2019年春季大会』は5月22日から24日まで、パシフィコ横浜で開催されました。初日の晩、例年どおり横浜中華街(の中華料理店)でSVD総会が開かれました。

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SVDはシニア・ヴィークル・ダイナミシストの略で、車両運動の研究開発に携わる技術者・研究者の会合です。今回は40名余りが集まりました。

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(差し障りがあるといけないので、画像処理してみました)

会長を務めるのは、安部正人・神奈川工科大学名誉教授・工学博士。

安部先生の発案で、『日本ヴィークルダイナミシスト・オブ・ザ・イヤー』が創設され、先のSVD総会で第1回受賞者による講演が行われました。

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受賞者はトヨタ自動車の勝山悦生氏です。2018年の自動車技術会春季大会学術講演会で発表した、『トリプルスカイフック制御による乗り心地の研究』により、受賞しました。その内容についてはいずれ、Motor Fan illustrated誌に掲載されることでしょう。

ちなみに、単位を特集した最新号の『MOTOR FAN illustrated - モーターファンイラストレーテッド - Vol.152 (モーターファン別冊)』でも、安部正人先生(と、山門誠 神奈川工科大学教授・工学博士 創造工学部 自動車システム開発工学科 ヴィークルダイナミシスト)にご登場願っています。

次号の特集はマルチリンク式サスペンションなのですが、当然のことながら、そこでもご登場いただきます。

受賞の様子。後ろ姿が阿部先生。

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勝山SVDによる講演では、論文の説明に入る前に自己紹介のパートがありました。その内容の一部が「最近はまっている」というラジコンカーに関するエピソードでした。

「リヤ駆動のラジコンをハイパワーにしていったら、オーバーステアでスピンして操作できない」と。そこでヨーレートセンサーを載せ、計算値をフロントステアにフィードバックして挙動を安定させてやろうと考え、実行に移したわけです。

要は、リヤがお尻を振ると、フロントが修正舵を当てる仕組み。百聞は一見にしかずで、勝山SVDがYouTubeで公開した動画を御覧ください。

制御のあり・なしの比較映像ですが、「あり」のスタビリティの高さ、半端ないです。



プロの趣味はレベルが違いますね。

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