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【WEC】ノンハイブリッドにテコ入れしたEoT見直し(表組あり) [モータースポーツ]

WEC(FIA世界耐久選手権)の2018-2019スーパーシーズン第3戦シルバーストン6時間(8月19日決勝)を前に、LMP1ハイブリッド(すなわちトヨタTS050ハイブリッド)とLMP1ノンハイブリッドの改訂版EoT(技術均衡調整)が発表されました。

第2戦ル・マン24時間での両者のパフォーマンスを振り返ったうえで、再調整を図ろうというわけです。結果として、ノンハイブリッドに手心を加える内容となっています。

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これまで、ハイブリッドとノンハイブリッドの性能差は意図的に0.25%(ル・マンのラップタイムで0.5秒に相当)設けられていましたが、ギャップを0%にすべく調整が図られています。今回の調整が意図通りに機能すると、トヨタの優位性は失われ、ノンハイブリッド勢といい勝負をすることになるはずです。

ル・マン24時間(1周13.626km)でのEoT(Equivalence of Technology)はこちら。

2018-2019 Super Season EoT Rd.2 Le Mans 24 Hours
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シルバーストン6時間(1周5.901km)のEoTはこちら。

2018-2019 Super Season EoT Rd.3 Silverstone 6 Hours
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ノンハイブリッドに対しては、最高出力に効く最大燃料流量が7kg/h上乗せされました。ル・マンではハイブリッドに対して35%多い流量が設定されていましたが、シルバーストンでは43.75%多い流量が設定されています。

最大燃料流量の変更に合わせ、1周あたりエネルギー量と1スティントあたり燃料使用量が調整されています(給油リグの径も)。基本的には、パワーはもっと出せるようになるけれども、調子に乗って使いすぎると足りなくなる設定。ただし、自然吸気エンジン搭載車に対しては、ターボエンジン搭載車(バイコレス=ニスモ、CEFC TRSM=メカクローム、SMP=AER)よりも緩く設定されています。

自然吸気エンジン搭載車の最低重量は、ターボエンジン搭載車よりも15 kg軽い818kgに変更されました。該当するのは、ギブソン製4.5L・V8を搭載するレベリオンの2台(シャシーはオレカ製/1号車、3号車)とドラゴンスピード(BRエンジニアリングBR1/10号車)です。

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これまでの実績からすると、レベリオンに大きな効果のある変更のように感じられます。さて、どんな展開になるでしょう。





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