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【ル・マン24h2018】市販ハイパーカーベースになる(?)2020-2024年のトップカテゴリー [モータースポーツ]

6月15日金曜日の午前10時(現地)に始まったACO(ル・マン24時間レースの主催者)のプレスコンファレンスで、WEC(FIA世界耐久選手権)で2020年から2024年に適用されるトップカテゴリーのレギュレーション案が発表されました。

現行LMP1にかわるトップカテゴリーのルックスは、市販ハイパーカーがベースになります。

こんなイメージだそう。

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カテゴリーの名称はファン投票によって決めるそうで、スーパー・スポーツカー(Super Sportscar)やGTプロトタイプ(GTPrototype)、ル・マン・スーパーカーズ(Le Mans Supercars)、ル・マン・ハーパーカーズ(Le Mans Hypercars)が候補に挙がっています。

資料には、2020/2021シーズンの開幕が2020年9月になることが、しらっと書いてありました。ということは現行2018/2019スーパーシーズンの後に、2019/2020シーズンがあるということですね。9月に開幕して、翌年6月のル・マンで閉幕するスケジュールでしょう。

年間8レースのうち、ル・マン24時間とセブリング(1000マイルを継続?)の長時間レースを含む想定。

総合自動車メーカーやスポーツカー専業メーカー、コンストラクター、プライベートチームらの参戦を見込んでいます。

エンジンの排気量、気筒数、過給/非過給はこれまでどおり自由。最高出力の上限は520kW(707ps)。最大燃料流量と燃費率(BSFC)は規制されます。

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会場で流れたイメージ映像の車両は、V6NAエンジンを搭載しているよう。ギヤボックスは8速(現行規則では最大7速)となり、レシオは固定となります。

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ハイブリッドシステムは義務づけ。フロントにモーターを搭載し、前輪を駆動するレイアウト。モーターの最高出力は200kW(272ps)です。バッテリー容量や1周あたりの放出エネルギー量などは発表されていません。この点も含め、規則の詳細は2018年11月までに詰める予定だそう。

ハイブリッドシステムは自社で開発してもいいし、市販システム(コスト規定あり)を選択しても可。

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エンジンとモーターの出力を合わせると 720kW(約980ps)になります。車重は現行LMP1(ハイブリッド878kg、ノンハイブリッド833kg)よりだいぶ重くなって、980kgになる予定。

それでも、ル・マンでの想定ラップタイム(予選)は3分20秒を見込んでいます。

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前述したように、次世代の最上位カテゴリーは、市販ハイパーカーのルックスになります。寸法や空力性能を座標軸や数値で管理しながらも、一定の範囲で設計の自由度を認める方向。

ボディワークは年間1仕様に規制されますが、その代わり、(量産技術と共通性のある)可変空力デバイスが認められます。

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年間予算は現行LMP1の4分の1、2500〜3000万ユーロ(33億〜40億円)に抑える目標を掲げています。

イメージ映像のシルエットが何かに似ていますね。気のせいでしょうか。

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ACOの記者会見から3時間後、GRスーパースポーツコンセプトをヨーロッパで初めて公開したTOYOTA GAZOO Racingは、このクルマで新レギュレーションに対応する可能性があることを示唆しました。

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さて、どうなるでしょうか。

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