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【2018 F1第1戦】ザウバーC37の空力設計上のポイント(一部) [F1]

ザウバーC37です。開発チームを率いるテクニカルディレクターのヨルグ・ザンダーは、「基礎ができたにすぎない。パフォーマンスを上げるためにやるべきことはたくさん残っている」と説明してくれました。

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ホイールベースの延長なども含め、設計上のポイントはいくつかありますが(ホイールベースを延長した理由も含めて、いずれ誌面で解説しましょう)、そのうちのひとつがノーズのダクトです。

先端に開口部がふたつあるのは容易に確認できますが、下面にも開口部があります。「ジェットファイターみたいだろ」とザンダーが言うように、なかなか派手な開口部が設けてあります(丸囲み)。

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どうです?

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ノーズの後方上面、モノコックとの接続部のあたりに前方で取り込んだエアの出口があります。ノーズ先端で取り込んだエアは前側のアウトレットダクト(緑のライン)、ノーズ下の大きな開口部から取り入れたエアは、後ろ側のアウトレッドダクトから排出されます(青のライン)。

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前下がりになったノーズの形状から、このエリアで局所的にリフト(揚力)を発生させるのが問題だとザンダーは説明してくれました。ノーズ下面の流れを促進することでリフトを減らすのが、ダクトアレンジメントの狙いのひとつ。

ノーズ下の大開口には狙いがもうひとつあり、ここで渦を発生させているそう。ボルテックスジェネレーターとしても機能しているわけです。フロントタイヤが発生する乱流をコントロールし、クリーンなエアをフロアに導く役目を果たしています。その結果、フロントウイングの……いや、つづきは誌面(Motor Fan illustrated)で。掲載号が決まったらお知らせします。

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