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ポルシェ919ハイブリッド2017年仕様のハイダウンフォース・エアロキット [モータースポーツ]

WEC(FIA世界耐久選手権)の後半戦が始まりました。2017年のLMP1はエアロキットが年間2仕様に制限されています(詳しくはル・マン/WECのテクノロジー 2017 (モーターファン別冊)をご参照ください)。トヨタは4月の開幕戦シルバーストンですでにハイダウンフォースキットを投入。第3戦ル・マンはロードラッグキットで臨みました。

一方、ポルシェは開幕戦から第3戦ル・マンまでロードラッグキットで臨んでおり、第4戦ニュルブルクリンク(7月16日決勝)で初めてハイダウンフォースキットを投入しました。

こちらです。

Porsche 919 Hybrid 2017 - High Downforce Aerokit
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Porsche 919 Hybrid 2017 - Low Drag Aerokit
919_2017_low_front.jpg

フロントフェンダーの幅が狭くなると同時にボリュームが小さくなっています。ノーズとフェンダーの間隔が広がっているのがわかります。

多眼式LEDヘッドライトを用いていることに変わりはありませんが、4×2だったセグメントは3×2になっているよう。

サイドビューで「ハイ」と「ロー」を比較してみましょう。

Porsche 919 Hybrid 2017 - High Downforce Aerokit
919_2017_high_side.jpg

Porsche 919 Hybrid 2017 - Low Drag Aerokit
919_2017_low_side.jpg

フロントフェンダーの前方へのせり出し具合が明らかに違います。

Porsche 919 Hybrid 2017 - High Downforce Aerokit
919_2017_high_side2.jpg

Porsche 919 Hybrid 2017 - Low Drag Aerokit
919_2017_low_side2.jpg

俯瞰で見てみましょう。ハイダウンフォース・エアロキットは「隅切り」の度合いが強いですね。モノコック〜ノーズとフェンダーをつなぐパネルの仕様も異なっており、ハイダウンフォースキットの方が後方までカバーしています。

サイドポンツーン前端開口部の仕様は、「ハイ」の方が「大」で、「ロー」は「小」になっています。それにしても、フロントとリヤのセクション、大胆に分離しています。

Porsche 919 Hybrid 2017 - High Downforce Aerokit
919_2017_high_top.jpg

Porsche 919 Hybrid 2017 - Low Drag Aerokit
919_2017_low_top.jpg

リヤです。エンジンカウル後端を跳ね上げるのは、ダウンフォース増大を狙う際の常套手段。リヤフェンダーと一体化したアーチ状の造形が目を引きます。

トヨタTS050ハイブリッドの2017年仕様は、フロアに開口部を設けて実質的にダブルディフューザーとしえ機能する処理を施してきました。ポルシェ919ハイブリッドのハイダウンフォース・エアロキットも、ホモロゲーション申請のタイミング的にはトヨタに追随することが可能なのですが、実際のところどうなのでしょう。気になるところです。

Porsche 919 Hybrid 2017 - High Downforce Aerokit
919_2017_high_rear.jpg

Porsche 919 Hybrid 2017 - Low Drag Aerokit
919_2017_low_rear.jpg



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