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新型スバル・インプレッサ:内装のこだわり編 [クルマ]

スバルの新型「インプレッサ」です。

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新世代プラットフォームの話題が前面に出ていますが、内外装の質感が大幅に上がっているのもウリです。たまたま内装設計を担当したエンジニアに話をうかがうことができたので、ポイントを伝授いたしましょう(受け売りです)。

質感上がっているように見えますか? 実際、見えました。視界の良さは相変わらずです。前方だけでなく、側方も。

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ステアリングは前型に対してやや小径になり、グリップ形状も見直しています。骨格から新規に設計したシートは、より立体的な造形になっています。表皮の下にあるラミネートウレタン層の厚みを倍にしたそう。立体表現に深みを出すだけでなく、触感やフィット性の向上を狙った設計。短時間の試乗でも素性の良さは感じられましたが、長時間乗って確かめたいところです。

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リヤシートに座ってみます。足がすっぽり、前席の下に入ります。高さで前型比+12mm、幅は66mm広くなっています。新しいプラットフォームと歩調を合わせて開発した効果のひとつ。ホイールベースの延長分(+25mm)はすべて後席レッグスペースの拡大に使ったと説明していますが、後席乗員のひざまわりにあたる前席シートバックを削って、数字以上の広さをもたらしています。

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プラットフォームを一新したからこそ実現したのがシートの固定で、車両中心寄りはスライドレールをボディに直接ボルト(矢印)で固定しています。

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インナーベルトに荷重が掛かったときにボディに最も力が入る側をしっかり留めて、剛性を上げているわけです。乗り味や乗り心地にも効きます。

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外側はブラケットを介してボディに固定。

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リヤシートは外側をボディに直付け。軽量化を図ることができるし、振動の面でもレベルアップしています。それは一目瞭然ならぬ、ひと乗り歴然です。

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コストはずいぶん掛けていますが、無尽蔵に掛けられるわけではありません。前後のドアにカーボン調の加飾が施されていますが、フロントドアが別パーツなのに対し、リヤドアはシボの入ったドアトリムと一体成形です。断面を見ると、一体成形なのがわかります。実車でお確かめください。

別パーツにすると「のりしろ」が要るのですが、一体なら不要。で、軽量化にもつながるというわけです。

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前型のルーフは不織布でしたが、新型インプレッサはトリコット(織物)にし、質感を上げています。さらに、ラミネートを入れていますので、雨音の響きが違うはず。

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そこまでやる? と感心したのはサンバイザーのシール面で、指の引っかかりをなくしています。そう聞いて他車をいくつか確かめてみましたが、バリのようなものが指に引っかかるクルマ、確かにありますね。

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2.0Lエンジン搭載車のダッシュボードは手縫いのステッチが入っているのですが、1.6Lエンジン搭載車はコストの関係から手縫いを採用できません。でも、質感は確保したい。というわけで、本物の糸から反転型を取ったフェイクステッチを施しています。

下側の白いステッチは本物。ダッシュボードに置いたサンプルは糸の「より」まで再現したフェイク。いやぁ、よくできています。

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内装だけでこれだけのこだわりがあるのだから(紹介したのは一部ですが)、その他の領域にもたんまりとこだわりが詰まっていそうなこと、容易に想像できますね。

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