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『人テク』で見かけたイギリスのモータースポーツ関連展示 [モータースポーツ]

今年も『人とくるまのテクノロジー展2016』(パシフィコ横浜)に行ってきました。スケジュールの都合で最終日の3日目しか訪問することができませんでした。「3日目だから空いているだろう」とたかをくくって出かけてみたところ、予想に反する大混雑で面食らいました。

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自動運転やら48V化やら電動スーパーチャージャーやら熱エネルギー回生やら水冷インタークーラーやら、気になる技術はいくつもありましたが、モータースポーツに特化して追いかけてみましょう。展示物、例年に比べて少ない印象でした。

が、イギリス関連のブースが集まった「英国パビリオン」は安定の充実ぶり。 2015年までGT300クラスに参戦していたMUGEN CR-Z GTが展示してありました。

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車両の前には4毎のパネルが置いてあって、そのうちコスワース(Cosworth)のパネルには、エンジンコントロール管理システム(MQ12 ECU)とカードロガー(DB1)、データロガー(Omega L2)が搭載されていると説明しています。

エネルギー回生システムのZPH-1と電気機械式ギヤシステム(EGS)のMKIIは、コンチネンタル・エンジニアリング・サービス(Continental Engineering Service)の傘下にあるザイテック・オートモーティブ(Zytek Automotive)製。リカルド(Ricardo)のパネルは、GT500車両が搭載するギヤボックスが同社製であることを説明していましたが、これは2013年までの話。2014年以降はヒューランド製ですね。

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CR-Zが積んでいたのとは別仕様のようですが、ザイテックのブースには、60kWのモーター/ジェネレーターユニットが展示してありました。

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左下から時計回りに、シフト&クラッチパドル(LMP2/スーパーフォーミュラなどに適用)、電動油圧クラッチアクチュエーター(スーパーフォーミュラ)、ギヤシフトコントロールユニット(LMP2/スーパーフォーミュラ/スーパーGT)、シフトアクチュエーター(LMP2/スーパーフォーミュラ/スーパーGT)です。

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ザイテックは相変わらず充実しているな、と感心しながら裏のブースに回ってみたら、マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ(McLaren Applied Technologies)のブースでした。初出展でしょうか。少なくとも、この10年は見覚えがありません。

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これは見ごたえありますねぇ。現行F1マシンにも搭載されているセンサー類がたくさん並んでいます。

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さりげなく展示されているコレは、フォーミュラEの共通マシン(2014/15のシーズン1は全チームが使用。シーズン2はアンドレッティとチーム・アグリが使用)が搭載するモーター(E-Motor)です。最高出力は200kWのはずですが、MATのカタログには120kWと書いてあります。

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こちらはインバーター。MATの呼称ではモーター・コントロール・ユニット(MCU-520)です。どこのチームと組むのかは明かしてくれませんでしたが、2016/17年のシーズン3向けにSiC(シリコンカーバイト)を使用した小型軽量のインバーターを開発中だと、説明員氏は教えてくれました。

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思わぬ収穫があるものです。

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