マツダの「花紋折り」はあの新型車を暗示? [クルマ]
広島のマツダ本社(Mazda Motor Corporation)から関係各所に封書が届いているようです。
中にはカードが入っています。「ワールドプレミア」と書いてありますね。世界初公開のモデルが出るようです。ニューヨーク・インターナショナル・オート・ショー(プレスプレビュー:2016年3月23日〜24日/一般公開日:3月25日〜4月3日)で。
封筒からは六角形の赤い物体が転がり出てきました。「何だ?」と思いつつカードを裏返してみると、「花紋折り」の日本語表記が目に飛び込んできました。折り紙のパターンのひとつ、のようですね。数学的なルールにのっとって内側に折り込んでいくと、幾何学的な造形が「花」を表現するというわけです。
「開け方」に従って花を開くと、「ニューヨークショーでの公開に力を貸してください」とあります。ここで公開することで、すでに力を貸したことになりますね……。
「数学的な(計算された)ルールにのっとって折りたたむ」といったワード/動きが世界初公開の新車を暗示するキーワードなのでしょう。ロードスター(MX-5)? リトラクタブルハードトップ? と期待してしまいますね。
http://www.facebook.com/serakota
中にはカードが入っています。「ワールドプレミア」と書いてありますね。世界初公開のモデルが出るようです。ニューヨーク・インターナショナル・オート・ショー(プレスプレビュー:2016年3月23日〜24日/一般公開日:3月25日〜4月3日)で。
封筒からは六角形の赤い物体が転がり出てきました。「何だ?」と思いつつカードを裏返してみると、「花紋折り」の日本語表記が目に飛び込んできました。折り紙のパターンのひとつ、のようですね。数学的なルールにのっとって内側に折り込んでいくと、幾何学的な造形が「花」を表現するというわけです。
「開け方」に従って花を開くと、「ニューヨークショーでの公開に力を貸してください」とあります。ここで公開することで、すでに力を貸したことになりますね……。
「数学的な(計算された)ルールにのっとって折りたたむ」といったワード/動きが世界初公開の新車を暗示するキーワードなのでしょう。ロードスター(MX-5)? リトラクタブルハードトップ? と期待してしまいますね。
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カルソニックカンセイの熱交換器をマクラーレン・ホンダが搭載(の詳細) [F1]
カルソニックカンセイは3月9日、マクラーレン・ホンダと複数年にわたるオフィシャルサプライヤー契約を結んだと発表しました。(ホンダと直接やりとりをするのではなく)マクラーレンと協力しながら熱交換器を開発し、供給していきます。2016年のF1シーズンを戦うマクラーレン・ホンダMP4-31のカウルの下に、カルソニックカンセイが開発した熱交換器が隠れている、と思いながら観戦しましょう。
現代のF1マシンは7種類もの熱交換器を積んでいるそうですが、カルソニックカンセイがどの熱交換器を受け持っているのかは、機密保持上の理由で発表されませんでした。が、基幹熱交換器のひとつ、エンジン用ラジエターを供給していることは、まず間違いないでしょう。残念ながら、「CALSONIC」のロゴはマシンに掲出されていません。
カルソニックカンセイ本社内に設けられた発表会場には、マクラーレンMP4-21(2006年)が展示してありました。この当時はメルセデス・ベンツ製2.4L・V8自然吸気エンジンを搭載。
その頃のラジエターです。単純な直方体から異形ラジエターに変わり始めた頃ですね。
実は、カルソニックカンセイとマクラーレンの付き合いは古く、1992年までさかのぼることができます(当時の社名は「カルソニック」)。会場には、車載状態のラジエターを写した写真パネルがありました。CALSONICのロゴが確認できます。
ところで、「カルソニック」と聞くと「懐かしい」という反応があったり、「日産系なのにホンダと?」という疑問が浮かんだり、「何の会社?」という反応があったりするようです。
国内レースを席巻したグループA仕様の「カルソニック・スカイライン」、懐かしいですねぇ。写真の展示車両は1993年版。東京・銀座にあった日産本社ギャラリーで展示されていたときの写真(2007年撮影)。
こちらも銀座時代の写真で、「シルビア・スーパーシルエット」(1983年)。カルソニックの旧社名である日本ラヂヱーターのアルファベット表記がチンスポイラーにあります。
プロトタイプを思い出す人もいるでしょう。日産R92CP(1992年)です。
詳しくはこちら。「カルソニックのインタークーラー(日産R92CPなど)」↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2013-10-22
至極簡単に説明すると、カルソニックカンセイはラジエターやオイルクーラー、インタークーラー、EGRクーラーにトランスミッションオイルクーラー、エアコン用コンデンサーなどなど、熱交換器のスペシャリストです。でも、それだけではなくて、熱交換器やヘッドランプなどを保持するラジコアサポートと呼ばれる部品も開発・製造していたりします。
例えば日産スカイラインGT-Rがそう。
上から覗き込んでみると、こんな感じ。ラジコアサポートはPP樹脂に長繊維カーボンを配合したコンポジット製。フロントエンドのスペシャリストとも言えそうですね。
ラジコアサポートの裏、電動ファンが収まる部位はこんなふう(写真はV35スカイライン)。
内装材も手がけています。写真は日産GT-R。
2005年に日産自動車の連結子会社となっていますので、カルソニックカンセイ=日産のイメージが強いのかもしれませんが、日本のみならず世界各国の自動車メーカー/サプライヤーと取り引きがあります。
例えば、トランスミッションオイルクーラー/ウォーマー。
日産自動車グループのジヤトコにも供給していますが、アイシン・エィ・ダブリュやマツダ、富士重工業にも供給しています。ひとことで言って、グローバルです。
http://www.facebook.com/serakota
現代のF1マシンは7種類もの熱交換器を積んでいるそうですが、カルソニックカンセイがどの熱交換器を受け持っているのかは、機密保持上の理由で発表されませんでした。が、基幹熱交換器のひとつ、エンジン用ラジエターを供給していることは、まず間違いないでしょう。残念ながら、「CALSONIC」のロゴはマシンに掲出されていません。
カルソニックカンセイ本社内に設けられた発表会場には、マクラーレンMP4-21(2006年)が展示してありました。この当時はメルセデス・ベンツ製2.4L・V8自然吸気エンジンを搭載。
その頃のラジエターです。単純な直方体から異形ラジエターに変わり始めた頃ですね。
実は、カルソニックカンセイとマクラーレンの付き合いは古く、1992年までさかのぼることができます(当時の社名は「カルソニック」)。会場には、車載状態のラジエターを写した写真パネルがありました。CALSONICのロゴが確認できます。
ところで、「カルソニック」と聞くと「懐かしい」という反応があったり、「日産系なのにホンダと?」という疑問が浮かんだり、「何の会社?」という反応があったりするようです。
国内レースを席巻したグループA仕様の「カルソニック・スカイライン」、懐かしいですねぇ。写真の展示車両は1993年版。東京・銀座にあった日産本社ギャラリーで展示されていたときの写真(2007年撮影)。
こちらも銀座時代の写真で、「シルビア・スーパーシルエット」(1983年)。カルソニックの旧社名である日本ラヂヱーターのアルファベット表記がチンスポイラーにあります。
プロトタイプを思い出す人もいるでしょう。日産R92CP(1992年)です。
詳しくはこちら。「カルソニックのインタークーラー(日産R92CPなど)」↓
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至極簡単に説明すると、カルソニックカンセイはラジエターやオイルクーラー、インタークーラー、EGRクーラーにトランスミッションオイルクーラー、エアコン用コンデンサーなどなど、熱交換器のスペシャリストです。でも、それだけではなくて、熱交換器やヘッドランプなどを保持するラジコアサポートと呼ばれる部品も開発・製造していたりします。
例えば日産スカイラインGT-Rがそう。
上から覗き込んでみると、こんな感じ。ラジコアサポートはPP樹脂に長繊維カーボンを配合したコンポジット製。フロントエンドのスペシャリストとも言えそうですね。
ラジコアサポートの裏、電動ファンが収まる部位はこんなふう(写真はV35スカイライン)。
内装材も手がけています。写真は日産GT-R。
2005年に日産自動車の連結子会社となっていますので、カルソニックカンセイ=日産のイメージが強いのかもしれませんが、日本のみならず世界各国の自動車メーカー/サプライヤーと取り引きがあります。
例えば、トランスミッションオイルクーラー/ウォーマー。
日産自動車グループのジヤトコにも供給していますが、アイシン・エィ・ダブリュやマツダ、富士重工業にも供給しています。ひとことで言って、グローバルです。
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4〜5秒速くするための2017年F1ボディワーク [F1]
1998年に車幅を2000mmから1800mmに狭くしたのはスピードを抑制するため(安全性向上が狙い)だったのですが、2017年には現状より4〜5秒速くするために車幅を1800mmから2000mmに戻します。一体、どうしちゃったのでしょう。F1はチームの不断の努力によって、放っておいても毎年2秒は速くなるのに……。
2016年型F1マシン(マクラーレン・ホンダMP4-31)
2016年と2017年のボディワーク関連の変更点を一覧表にまとめました。
2017年の主要ボディワーク変更点(2016年との比較)
前後のタイヤ幅が広くなって接地面積が増えるので、グリップのポテンシャルが上がります。前後のウイングは大きくなるし、ディフューザーの容積も大きくなるので、ウイングやフロアで発生するダウンフォースは増えて、グリップ力は格段に大きくなるでしょう。ウイングやサイドポッドに後退角をつけるのは、見栄え重視でしょうか。
サスペンションアーム類は角度の自由度が大きくなるので、これまで以上に空力的な効果を引き出せるようになります。
Formula1.comで新旧をわかりやすく比較しています↓
http://www.formula1.com/content/fom-website/en/latest/technical/2016/2/analysis---the-2017-bodywork-proposals-explained.html
現在のリヤタイヤをフロントにつけるようなものなので、それだけでもずいぶん迫力は違うでしょうね。
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2016年型F1マシン(マクラーレン・ホンダMP4-31)
2016年と2017年のボディワーク関連の変更点を一覧表にまとめました。
2017年の主要ボディワーク変更点(2016年との比較)
前後のタイヤ幅が広くなって接地面積が増えるので、グリップのポテンシャルが上がります。前後のウイングは大きくなるし、ディフューザーの容積も大きくなるので、ウイングやフロアで発生するダウンフォースは増えて、グリップ力は格段に大きくなるでしょう。ウイングやサイドポッドに後退角をつけるのは、見栄え重視でしょうか。
サスペンションアーム類は角度の自由度が大きくなるので、これまで以上に空力的な効果を引き出せるようになります。
Formula1.comで新旧をわかりやすく比較しています↓
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ボルボXC90ちょい乗り [クルマ]
大きなSUVが増えていますね。ボルボXC90は全長4950mm、全幅1960mm、全高1760-1775mmで、試乗車(T6 AWD Inscription)の車重は2100kgでした。
面や線を多用するエクステリアデザインが増えていますが、ボルボはフォルムで勝負、ということでしょうか。ただし、前後ランプのグラフィックは凝っています。
そのうちiPadのようなタッチパッド式ディスプレイがセンターコンソールに収まる日が来る……とは思っていましたが、その日が来ました。XC90には縦型9インチディスプレイが収まっています。前後左右のフリックでページ切り換えやメニュー選択などを行います。メータークラスターに収まるのは12.3インチのフル液晶ディスプレイ。こうした最新のインターフェイスを目にすると、従来のインターフェイスが途端に古くさく見えてしまいます。
ボルボお得意の縁なしルームミラー。運転中よく視線を向ける部位だけに、縁なし化効果は大きいですね。
ケブラーを採用したB&Wのスピーカーが、メッシュのカバー越しに見えます。
エンジン始動の手順も含め、操作系は一新されています。XC90はSPAと呼ぶ新しいプラットフォームを採用したモデルの第1号。ガソリンもディーゼルも最大2L・4気筒に統一したDrive-Eパワートレーン専用に開発されたプラットフォームで、90シリーズに加え60シリーズの刷新も計画されています。40シリーズはCMAと呼ぶ別の新プラットフォームを利用。4年以内にすべてのシリーズが刷新するそうで、今後の展開も楽しみ。
XC90 T6 AWD Inscriptionが搭載するのは、ガソリンエンジンのラインアップで最上位に位置する、ターボとスーパーチャージャーの2つの過給機を備えた2L・直4ユニット。最高出力235kW/5700rpm、最大トルク400N/2200-5400rpmというスペック。これにアイシン・エィ・ダブリュ製8速ATを組み合わせます。 2Lのエンジンで2100kgのクルマを走らせるって? まったく問題ありません。
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面や線を多用するエクステリアデザインが増えていますが、ボルボはフォルムで勝負、ということでしょうか。ただし、前後ランプのグラフィックは凝っています。
そのうちiPadのようなタッチパッド式ディスプレイがセンターコンソールに収まる日が来る……とは思っていましたが、その日が来ました。XC90には縦型9インチディスプレイが収まっています。前後左右のフリックでページ切り換えやメニュー選択などを行います。メータークラスターに収まるのは12.3インチのフル液晶ディスプレイ。こうした最新のインターフェイスを目にすると、従来のインターフェイスが途端に古くさく見えてしまいます。
ボルボお得意の縁なしルームミラー。運転中よく視線を向ける部位だけに、縁なし化効果は大きいですね。
ケブラーを採用したB&Wのスピーカーが、メッシュのカバー越しに見えます。
エンジン始動の手順も含め、操作系は一新されています。XC90はSPAと呼ぶ新しいプラットフォームを採用したモデルの第1号。ガソリンもディーゼルも最大2L・4気筒に統一したDrive-Eパワートレーン専用に開発されたプラットフォームで、90シリーズに加え60シリーズの刷新も計画されています。40シリーズはCMAと呼ぶ別の新プラットフォームを利用。4年以内にすべてのシリーズが刷新するそうで、今後の展開も楽しみ。
XC90 T6 AWD Inscriptionが搭載するのは、ガソリンエンジンのラインアップで最上位に位置する、ターボとスーパーチャージャーの2つの過給機を備えた2L・直4ユニット。最高出力235kW/5700rpm、最大トルク400N/2200-5400rpmというスペック。これにアイシン・エィ・ダブリュ製8速ATを組み合わせます。 2Lのエンジンで2100kgのクルマを走らせるって? まったく問題ありません。
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ポルシェとスバルのシリンダーの数え方 [クルマ]
ポルシェ718ボクスターが搭載する4気筒・水平対向直噴ターボエンジンの説明をしてくれたラルフ・シュミット博士は、点火順序について「1-4-3-2」だと教えてくれました。この順序だと「ブンブン・ベンベン」と、バンクごとに交互に爆発すると。
なんだかモヤモヤしたのでシリンダーの数え方について確認してみると、前を向いたエンジンに向かって左側が手前から奥に向かって1-2、右側の手前から奥に3-4と数えると説明してくれました。「学生のときにそう習った。スバルも同じだと思うぞ」と。
ポルシェ水平対向4気筒のシリンダーの数え方
ところが違うのですねぇ。スバルの水平対向4気筒は前側の2気筒が1-2、後ろ側を3-4と数えます。クランクシャフトにつながるコンロッド〜ピストンを前から順番に数える方式で、こちらが一般的なように思いますが……。
スバル水平対向4気筒のシリンダーの数え方
上の写真はBRZが搭載するFA20型2L自然吸気エンジンです。FB16DIT(1.6L)とFA20DIT(2.0L)の直噴ターボユニットは1-3-2-4の点火順序で、1-2番、3-4番を集合してツインスクロールターボに導いています。では、ポルシェは……
正解は誌面展開時のお楽しみにとっておくとして、番号を振ってあるスバルのエンジンを見て、唐突にシュミット博士の説明を思い出した次第。毎年恒例のシンポジウム『モータースポーツ技術と文化』にお邪魔したのですが、会場にSUPER GT GT300に投入しているEJ20型ベースの2.0L・水平対向4気筒ターボエンジンが展示してありました。
シリンダーヘッドカバー(上の写真丸囲み)を見るとほら、イグニッションコイルの頂部側面に番号が振ってあります。
話どんどんそれちゃいますが、このエンジンの開発ストーリーも大いに興味を引きました。
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なんだかモヤモヤしたのでシリンダーの数え方について確認してみると、前を向いたエンジンに向かって左側が手前から奥に向かって1-2、右側の手前から奥に3-4と数えると説明してくれました。「学生のときにそう習った。スバルも同じだと思うぞ」と。
ポルシェ水平対向4気筒のシリンダーの数え方
ところが違うのですねぇ。スバルの水平対向4気筒は前側の2気筒が1-2、後ろ側を3-4と数えます。クランクシャフトにつながるコンロッド〜ピストンを前から順番に数える方式で、こちらが一般的なように思いますが……。
スバル水平対向4気筒のシリンダーの数え方
上の写真はBRZが搭載するFA20型2L自然吸気エンジンです。FB16DIT(1.6L)とFA20DIT(2.0L)の直噴ターボユニットは1-3-2-4の点火順序で、1-2番、3-4番を集合してツインスクロールターボに導いています。では、ポルシェは……
正解は誌面展開時のお楽しみにとっておくとして、番号を振ってあるスバルのエンジンを見て、唐突にシュミット博士の説明を思い出した次第。毎年恒例のシンポジウム『モータースポーツ技術と文化』にお邪魔したのですが、会場にSUPER GT GT300に投入しているEJ20型ベースの2.0L・水平対向4気筒ターボエンジンが展示してありました。
シリンダーヘッドカバー(上の写真丸囲み)を見るとほら、イグニッションコイルの頂部側面に番号が振ってあります。
話どんどんそれちゃいますが、このエンジンの開発ストーリーも大いに興味を引きました。
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