トヨタ・クラウン発表会 [クルマ]
トヨタ・クラウンがマイナーチェンジするというので(もうフルモデルチェンジするの? と勘違いして現地に向かったことは内緒にしておきたい)、10月1日にメガウェブ(東京都江東区青海)に行ってきました。
1灯の光源でロービームとハイビームの切り替えが可能なBi-Beam LEDヘッドランプの採用(従来はHID)やフロントグリルのメッシュ形状の変更などで、表情が変わっています(写真は「アスリート」シリーズ)。
ハイライトのひとつは2L・直4直噴ターボエンジン(8AR-FTS型)搭載車がラインアップに加わったこと。トヨタ/レクサスの過給ダウンサイジング路線、拡大まっしぐらです。
過給ダウンサイジングエンジンの最新技術をまんべんなく網羅。直噴/ポート噴射併用。
ボンネットフードの裏、ターボチャージャーの位置に遮熱板が配してあります。「高級車にふさわしい余裕の走りと気持ちいい加速」が身上。8速ATとの組み合わせ。
マイナーチェンジにもかかわらず、ボディの剛性強化にも取り組んでいます(リヤ・トーコントロールアームのブッシュなども仕様変更)。力入っています。
乗って確かめたくなる技術満載ですが、世界初採用の路車間通信/車車間通信も確かめてみたい技術のひとつ。インフラ側の整備がどの程度進んでいるのかも気になるところです。
フォーマルな「ロイヤル」とスポーティな「アスリート」の2本立てなのは従来どおりですが、アスリート系には「日本の色」をコンセプトにした「ジャパンカラーセレクションパッケージ」が設定されました。外板色は12色。
こちらは、天空(そら)。
茜色(あかねいろ)。
常磐色(ときわいろ)。自然光の下で眺めてみたいですね。
帰り際にメガウェブ内を少し回遊しました。こちらは量産仕様のMIRAIになる前のFCVコンセプト。近くにあった北米仕様のカローラが人気でした(ので、なかなか近づけず)。
レーシングカーも見ておきます。気になりますので。
最新の車両も置いてあると、もっと楽しめそう。
http://www.facebook.com/serakota
1灯の光源でロービームとハイビームの切り替えが可能なBi-Beam LEDヘッドランプの採用(従来はHID)やフロントグリルのメッシュ形状の変更などで、表情が変わっています(写真は「アスリート」シリーズ)。
ハイライトのひとつは2L・直4直噴ターボエンジン(8AR-FTS型)搭載車がラインアップに加わったこと。トヨタ/レクサスの過給ダウンサイジング路線、拡大まっしぐらです。
過給ダウンサイジングエンジンの最新技術をまんべんなく網羅。直噴/ポート噴射併用。
ボンネットフードの裏、ターボチャージャーの位置に遮熱板が配してあります。「高級車にふさわしい余裕の走りと気持ちいい加速」が身上。8速ATとの組み合わせ。
マイナーチェンジにもかかわらず、ボディの剛性強化にも取り組んでいます(リヤ・トーコントロールアームのブッシュなども仕様変更)。力入っています。
乗って確かめたくなる技術満載ですが、世界初採用の路車間通信/車車間通信も確かめてみたい技術のひとつ。インフラ側の整備がどの程度進んでいるのかも気になるところです。
フォーマルな「ロイヤル」とスポーティな「アスリート」の2本立てなのは従来どおりですが、アスリート系には「日本の色」をコンセプトにした「ジャパンカラーセレクションパッケージ」が設定されました。外板色は12色。
こちらは、天空(そら)。
茜色(あかねいろ)。
常磐色(ときわいろ)。自然光の下で眺めてみたいですね。
帰り際にメガウェブ内を少し回遊しました。こちらは量産仕様のMIRAIになる前のFCVコンセプト。近くにあった北米仕様のカローラが人気でした(ので、なかなか近づけず)。
レーシングカーも見ておきます。気になりますので。
最新の車両も置いてあると、もっと楽しめそう。
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テールパイプが2本になる2016年のF1 [F1]
F1関連では2016年暫定カレンダーのアップデート版が公開されたり、WECは2016年から総合出力の上限が1000hpに規制されたり、フォーミュラEはミシュランのタイヤ供給がシーズン5(2018-2019年)まで延長される発表があったりしました。
F1の技術面における大きな変更は、ウエイストゲート専用テールパイプが全車義務づけになることです。現在のところ、ウエイストゲートを通過した排気はタービンを通過した排気と合流しています。つまり、テールパイプは1本。「テールパイプはシングル」とレギュレーションで定められているので、1本にする以外選択肢はありません。
2016年は、ウエイストゲートを通過した排気専用の独立したテールパイプを設けることが義務づけられます。つまり、タービンを通過した排気が通るテールパイプと合わせて2本になります。狙いは、音を大きくするため。タービンを通過した排気の流れと合流させると、そこで音のエネルギーが減衰されてしまうので、ダイレクトに大気に開放しようというのでしょう。
ウエイストゲートは、排気の持つ熱エネルギーをタービンによる過給やMGU-Hによる回生に使用してもなお、余った分を逃がす際に開きます(ターボやエンジン保護などのため)。独立したテールパイプを設けることで音がどれほど大きくなるのか(そもそも、どれほどの頻度でバルブを開いているのか)、気になりますね。
ちなみに量産エンジンのウエイストゲートはタービンハウジングに組み込まれています。吸気負圧を利用したアクチュエーター(写真)、または電動モーターで制御するのが一般的。
レーシングエンジンへの適用例を見てみましょう。TMGがWRC車両向けに開発した1.6L・直4直噴ターボです。レーシングエンジンの場合、ウエイストゲートは独立して設けるのが一般的。ウエイストゲートでバイパスした排気が、タービンを通過したメインのテールパイプに合流しているのがわかります。
(クリックで拡大)
こちらはスーパーフォーミュラ向けに開発された、トヨタの2L・直4直噴ターボエンジン。やはりウエイストゲートは独立しており、排気はメインのテールパイプに合流しています。
(クリックで拡大)
市販のウエイストゲートを使っています。
タービン内蔵型のバルブはフラップ式ですが、独立型は吸排気バルブのようなポペットバルブを用います。バルブの作動は吸気負圧を利用。
ホンダのインディカー用2.2L・V6ツインターボエンジンは別体式のウエイストゲートを持ち、専用テールパイプを設けています。F1の場合、ターボはシングルですが、テールパイプの形態はこのようになるでしょう。
2015年のル・マン24時間に参戦したNISSAN GT-R LM NISMOの例。3L・V6直噴ツインターボを搭載。
(クリックで拡大)
ウエイストゲートの排気は独立しています。
WECに参戦するリベリオン(AER製V6直噴ツインターボを搭載)のテールパイプを見ます。径の小さい方がウエイストゲート専用テールパイプ。
ずいぶん時代をさかのぼって、ルノーF1(1980年頃?)の1.5L・V6ツインターボのダイアグラムです。ウエイストゲート専用の独立したテールパイプを持っています(ツインターボなのでテールパイプは計4本)。コンプレッサーのインレット(1)からテールパイプ(10)まで、数字を順番にたどると、上流から下流まで、空気(ガス)の流れがよくわかります。
(クリックで拡大)
立体的に見ると、こんな感じ。
(クリックで拡大)
写真で見ると、こんなふう。
ホンダのF1パワーユニット(RA615H/1.6L・V6直噴シングルターボ)です。ウエイストゲートをタービンハウジングに組み込んだ、凝ったつくりになっているよう。ウエイストゲート独立〜排気合流式を採用しているコンストラクターのパワーユニットに比べてコンパクトにまとまっています。F1の場合、アクチュエーターの作動は「油圧」も考えられますね。
(クリックで拡大)
2016年に向けて大がかりな設計変更を強いられそう。
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F1の技術面における大きな変更は、ウエイストゲート専用テールパイプが全車義務づけになることです。現在のところ、ウエイストゲートを通過した排気はタービンを通過した排気と合流しています。つまり、テールパイプは1本。「テールパイプはシングル」とレギュレーションで定められているので、1本にする以外選択肢はありません。
2016年は、ウエイストゲートを通過した排気専用の独立したテールパイプを設けることが義務づけられます。つまり、タービンを通過した排気が通るテールパイプと合わせて2本になります。狙いは、音を大きくするため。タービンを通過した排気の流れと合流させると、そこで音のエネルギーが減衰されてしまうので、ダイレクトに大気に開放しようというのでしょう。
ウエイストゲートは、排気の持つ熱エネルギーをタービンによる過給やMGU-Hによる回生に使用してもなお、余った分を逃がす際に開きます(ターボやエンジン保護などのため)。独立したテールパイプを設けることで音がどれほど大きくなるのか(そもそも、どれほどの頻度でバルブを開いているのか)、気になりますね。
ちなみに量産エンジンのウエイストゲートはタービンハウジングに組み込まれています。吸気負圧を利用したアクチュエーター(写真)、または電動モーターで制御するのが一般的。
レーシングエンジンへの適用例を見てみましょう。TMGがWRC車両向けに開発した1.6L・直4直噴ターボです。レーシングエンジンの場合、ウエイストゲートは独立して設けるのが一般的。ウエイストゲートでバイパスした排気が、タービンを通過したメインのテールパイプに合流しているのがわかります。
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こちらはスーパーフォーミュラ向けに開発された、トヨタの2L・直4直噴ターボエンジン。やはりウエイストゲートは独立しており、排気はメインのテールパイプに合流しています。
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市販のウエイストゲートを使っています。
タービン内蔵型のバルブはフラップ式ですが、独立型は吸排気バルブのようなポペットバルブを用います。バルブの作動は吸気負圧を利用。
ホンダのインディカー用2.2L・V6ツインターボエンジンは別体式のウエイストゲートを持ち、専用テールパイプを設けています。F1の場合、ターボはシングルですが、テールパイプの形態はこのようになるでしょう。
2015年のル・マン24時間に参戦したNISSAN GT-R LM NISMOの例。3L・V6直噴ツインターボを搭載。
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ウエイストゲートの排気は独立しています。
WECに参戦するリベリオン(AER製V6直噴ツインターボを搭載)のテールパイプを見ます。径の小さい方がウエイストゲート専用テールパイプ。
ずいぶん時代をさかのぼって、ルノーF1(1980年頃?)の1.5L・V6ツインターボのダイアグラムです。ウエイストゲート専用の独立したテールパイプを持っています(ツインターボなのでテールパイプは計4本)。コンプレッサーのインレット(1)からテールパイプ(10)まで、数字を順番にたどると、上流から下流まで、空気(ガス)の流れがよくわかります。
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立体的に見ると、こんな感じ。
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写真で見ると、こんなふう。
ホンダのF1パワーユニット(RA615H/1.6L・V6直噴シングルターボ)です。ウエイストゲートをタービンハウジングに組み込んだ、凝ったつくりになっているよう。ウエイストゲート独立〜排気合流式を採用しているコンストラクターのパワーユニットに比べてコンパクトにまとまっています。F1の場合、アクチュエーターの作動は「油圧」も考えられますね。
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2016年に向けて大がかりな設計変更を強いられそう。
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