メルセデスHPP訪問 [F1]
F1イギリスGPの翌日、ブリックスワース(Brixworth)にあるメルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレーンズ(以下HPP)を訪問しました。スペースの大小と設備の新旧がパフォーマンスを決定的に支配するわけではないでしょうが、立派な施設でしたし、きれいで、何もかも整っています。ここで500人が働いているそう。
当然のことながら、要所は撮影禁止です。「あなたたちをタックルして組み伏せたくないから、カメラは間違っても取り出さないでください」と言われました(涙)。
ミーティングスペース脇の廊下はこんな感じ。
V8時代のピストンやらバルブやら、シリンダーブロック&ヘッドやらオイルタンクやらスカベンジポンプやらを見せていただきましたが、他(ホンダやトヨタやコスワースやルノーなど)とこんなにも違うのか(とくにピストン)と、感心しました。近々、展示用サンプルをV6に入れ替えるそう。
ガラス張りのエンジンアッセンブリー室の脇を通ったときはちょうど、MGU一体のターボチャージャーをVバンク間にセットするところでした。ウワサどおりのユニークな形状でした。コンプレッサーはエンジン前側に位置。タービンは後ろ側。MGUはコンプレッサーと一体です。
エントランスホールには、V8時代のエンジンを中心に複数が展示してありました。そのうちの1台がこれ。
2009年、ブラウンGP BGP001が積んだ2.4L・V8ユニットです。ジェンソン・バトンがドライバーズとコンストラクターズの両タイトルを決めたレースで積んでいた実物だというので、第16戦ブラジルGPで使用したエンジンでしょう。
こちらは2009年のKERS仕様(エンジン番号58)。
いやぁ、本当に立派な施設でした。
http://www.facebook.com/serakota
当然のことながら、要所は撮影禁止です。「あなたたちをタックルして組み伏せたくないから、カメラは間違っても取り出さないでください」と言われました(涙)。
ミーティングスペース脇の廊下はこんな感じ。
V8時代のピストンやらバルブやら、シリンダーブロック&ヘッドやらオイルタンクやらスカベンジポンプやらを見せていただきましたが、他(ホンダやトヨタやコスワースやルノーなど)とこんなにも違うのか(とくにピストン)と、感心しました。近々、展示用サンプルをV6に入れ替えるそう。
ガラス張りのエンジンアッセンブリー室の脇を通ったときはちょうど、MGU一体のターボチャージャーをVバンク間にセットするところでした。ウワサどおりのユニークな形状でした。コンプレッサーはエンジン前側に位置。タービンは後ろ側。MGUはコンプレッサーと一体です。
エントランスホールには、V8時代のエンジンを中心に複数が展示してありました。そのうちの1台がこれ。
2009年、ブラウンGP BGP001が積んだ2.4L・V8ユニットです。ジェンソン・バトンがドライバーズとコンストラクターズの両タイトルを決めたレースで積んでいた実物だというので、第16戦ブラジルGPで使用したエンジンでしょう。
こちらは2009年のKERS仕様(エンジン番号58)。
いやぁ、本当に立派な施設でした。
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F1イギリスGPの決勝レース日いろいろ [F1]
少しピットレーンを歩いたので、目に留まったものを見ていきましょう。メルセデスAMGのフロントウイングです。間近で見ると凝り具合が半端ないですね。裏も見せていただきましたが、凝り凝りです。
いわゆるカスケードウイングに付いている繭型をしたケースの中には、タイヤ表面温度を計測する赤外線センサーが入っています。なんでも、8つのセグメントに分割して計測しているのだとか。
トロロッソのフロントウイング裏面です。すっきりしているウイングの代表格ですね。
そのフロントウイング、レース直前にフラップの角度を調整していました。ミツトヨのデジタル角度計を使っています。前傾した状態でラックに載っていたので、実際の角度はもっと浅いでしょう。
トロロッソのリヤウイング翼端板を見ます。角度調整用ホールの上に透明テープを貼っていますね。小さな空気の乱れも嫌っているのでしょう。
ピットストップでは0秒1を争うので、停止位置の位置決めが細かいです。
レース開始1時間前にはレッドアローズ(イギリス空軍のアクロバットチーム)がやってきて、空にいろんな模様を描きました。おや、一体何を描くつもり?
あ、そうでしたか。
レースの半分くらいはスタンド(ピットレーン出口付近)で観戦しました。暑からず、寒からずで心地よかったです。確かに、エキゾーストノートのボリュームは小さくなっていますが、いい音です。イヤープラグの助けを借りず、ずっと生音聴いていられるのもいいですね。
レース後、メルセデスAMGのピット前にたむろう群衆。
レースの運営に携わった人々への感謝の気持ちを伝えるメッセージ。
http://www.facebook.com/serakota
いわゆるカスケードウイングに付いている繭型をしたケースの中には、タイヤ表面温度を計測する赤外線センサーが入っています。なんでも、8つのセグメントに分割して計測しているのだとか。
トロロッソのフロントウイング裏面です。すっきりしているウイングの代表格ですね。
そのフロントウイング、レース直前にフラップの角度を調整していました。ミツトヨのデジタル角度計を使っています。前傾した状態でラックに載っていたので、実際の角度はもっと浅いでしょう。
トロロッソのリヤウイング翼端板を見ます。角度調整用ホールの上に透明テープを貼っていますね。小さな空気の乱れも嫌っているのでしょう。
ピットストップでは0秒1を争うので、停止位置の位置決めが細かいです。
レース開始1時間前にはレッドアローズ(イギリス空軍のアクロバットチーム)がやってきて、空にいろんな模様を描きました。おや、一体何を描くつもり?
あ、そうでしたか。
レースの半分くらいはスタンド(ピットレーン出口付近)で観戦しました。暑からず、寒からずで心地よかったです。確かに、エキゾーストノートのボリュームは小さくなっていますが、いい音です。イヤープラグの助けを借りず、ずっと生音聴いていられるのもいいですね。
レース後、メルセデスAMGのピット前にたむろう群衆。
レースの運営に携わった人々への感謝の気持ちを伝えるメッセージ。
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ペトロナス×ストウハウス(領主の邸宅) [F1]
ペトロナス主催の夕食会場はストウハウスでした。シルバーストンサーキットのコーナー名にもなっていますが、あの「Stowe」です。
広大な敷地のなかにマナーハウス(領主の邸宅)があります。1677年に建設が始まり、いくたびかの拡張を経て現在に至っています。一時は荒れるに任せていたそうですが、1997年に保全基金が設けられ、レストア作業が始まりました。と同時に一般公開されるようになったそう。
粋な演出です。
広大な庭を眺めるテラスでシャンパンなどをたしなんでいると、インドから来たご同輩が興奮した面持ちでやってきて、「おい、目の前がクリケット場だよ」と話し始めます。「え? あの池の向こう?」「違うよ。すぐ目の前。ほら」「はぁ」
それがここ。絶景ではあります。
ムンバイからやってきたそのご同輩、「知ってるか? シルバーストンは冬に2℃まで気温が下がるんだぜ」とやはり興奮気味。それを聞いた北京出身のご同輩が「北京はマイナス15℃まで下がるけど」と返すと、絶句しておりました。
夕食のテーブルで近くに座ったドイツのご同輩は、「アウディは2017年にF1に参戦すると思うよ」と話していました。
「なぜかって? 今年からポルシェがル・マンに参戦して、同じグループに属する2つのブランドが競争することになった。グループとしてはポルシェに勝たせたい。一方、アウディと競合するメルセデスベンツがF1で成功しているのを見て、グループはF1に目を向け始めている」と。
宝物が埋まっていそうな地下室。
すっかり夜も更けました。
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広大な敷地のなかにマナーハウス(領主の邸宅)があります。1677年に建設が始まり、いくたびかの拡張を経て現在に至っています。一時は荒れるに任せていたそうですが、1997年に保全基金が設けられ、レストア作業が始まりました。と同時に一般公開されるようになったそう。
粋な演出です。
広大な庭を眺めるテラスでシャンパンなどをたしなんでいると、インドから来たご同輩が興奮した面持ちでやってきて、「おい、目の前がクリケット場だよ」と話し始めます。「え? あの池の向こう?」「違うよ。すぐ目の前。ほら」「はぁ」
それがここ。絶景ではあります。
ムンバイからやってきたそのご同輩、「知ってるか? シルバーストンは冬に2℃まで気温が下がるんだぜ」とやはり興奮気味。それを聞いた北京出身のご同輩が「北京はマイナス15℃まで下がるけど」と返すと、絶句しておりました。
夕食のテーブルで近くに座ったドイツのご同輩は、「アウディは2017年にF1に参戦すると思うよ」と話していました。
「なぜかって? 今年からポルシェがル・マンに参戦して、同じグループに属する2つのブランドが競争することになった。グループとしてはポルシェに勝たせたい。一方、アウディと競合するメルセデスベンツがF1で成功しているのを見て、グループはF1に目を向け始めている」と。
宝物が埋まっていそうな地下室。
すっかり夜も更けました。
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イギリスに着きました [F1]
いつもはひとり旅なのに今回は団体行動なので、とても新鮮です。まず、空港に着いてレンタカーを借りなくていい(ま、それはそれで楽しみではあるのですが)。
到着したのはヒースロー空港のターミナル5。待ち合わせ場所はターミナル4だったので、空港内を循環するバスを拾います。行き先を確認して乗り込むと、「どこまで?」と運転手。「ヒルトン」「どこの?」「ターミナル4の」「往復? 片道?」「片道」「じゃあ5ポンドね」「は?」
てっきり無料のシャトルバスだと思い込んでいたので、慌てふためきました。さて、手持ちのポンドをどこにしまったのかとシャツのポケットとズボンのポケット前後左右、カバンのポケット、メインの収納部とがさごそやって5ポンドを用意しました(これこそ汗)。
「ペトロナスの潤滑油がメルセデスAMG F1 W05ハイブリッドのパフォーマンスにどのように貢献しているのか」を探るのが、今回の旅の目的です。マレーシア・クアラルンプールに本拠を置くペトロナス・ルブリカンツ・インターナショナルが主催するプレスツアーに混ぜてもらいました(ヒースローで合流)。
中国、ドイツ、インド、イタリア、日本、マレーシア、ロシア、スペイン、トルコの取材陣(といっても各国ひとりかふたり)が集まっているようですが、まだ全貌を把握しきれておりません。とりあえずこれから、レストランに向かうバスに乗り込みます。
詳細は後ほど。
http://www.facebook.com/serakota
到着したのはヒースロー空港のターミナル5。待ち合わせ場所はターミナル4だったので、空港内を循環するバスを拾います。行き先を確認して乗り込むと、「どこまで?」と運転手。「ヒルトン」「どこの?」「ターミナル4の」「往復? 片道?」「片道」「じゃあ5ポンドね」「は?」
てっきり無料のシャトルバスだと思い込んでいたので、慌てふためきました。さて、手持ちのポンドをどこにしまったのかとシャツのポケットとズボンのポケット前後左右、カバンのポケット、メインの収納部とがさごそやって5ポンドを用意しました(これこそ汗)。
「ペトロナスの潤滑油がメルセデスAMG F1 W05ハイブリッドのパフォーマンスにどのように貢献しているのか」を探るのが、今回の旅の目的です。マレーシア・クアラルンプールに本拠を置くペトロナス・ルブリカンツ・インターナショナルが主催するプレスツアーに混ぜてもらいました(ヒースローで合流)。
中国、ドイツ、インド、イタリア、日本、マレーシア、ロシア、スペイン、トルコの取材陣(といっても各国ひとりかふたり)が集まっているようですが、まだ全貌を把握しきれておりません。とりあえずこれから、レストランに向かうバスに乗り込みます。
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日産GT-R2014年モデルちょい乗り [クルマ]
日産が2015年のル・マン/WECに投入するLMP1カーの名称が「NISSAN GT-R LM NISMO」だと知って以来、量産GT-Rを見ると、LMP1と関連づけて見るようになってしまいました。どんな姿になるのでしょうか。「LMP1プロジェクトを通じて開発した技術を次期GT-Rに移植する」と明言していますが、どんな技術を移植するのか、も楽しみです。
関連情報はこちら↓
http://engineer.typemag.jp/article/nissan-dumans
ル・マン/WECのテクノロジー (Motor Fan illustrated Special Edition)は好評発売中です。
GT-Rの2011年モデルでは「遠乗り」していました↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2011-05-29
こちらが2014年モデル。
たびたびお伝えしているように、基本的には「快楽志向」の持ち主ですので、この手のクルマ、好きです。3年ぶりにきちんと(短時間ですが)乗ってみると、いろんなところがもう少し洗練されているといいなぁと思うところもあります(微低速時、減速時のトランスミッションのしつけ、入力のオン/オフにともなうガタなど)。「快適性の声」を重視するあまり、ダイレクト感が失われているのでは? と感じる部分もあります(ステアリングのフィールや不整路面での入力のいなしかたなど)。あっちの人の要求に応えたらこっちの人は不満を言うので、落としどころは難しいでしょうが。
デビューから7年目を迎えているのに、街中での(郊外でも)注目度は相変わらずでした。
http://www.facebook.com/serakota
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たびたびお伝えしているように、基本的には「快楽志向」の持ち主ですので、この手のクルマ、好きです。3年ぶりにきちんと(短時間ですが)乗ってみると、いろんなところがもう少し洗練されているといいなぁと思うところもあります(微低速時、減速時のトランスミッションのしつけ、入力のオン/オフにともなうガタなど)。「快適性の声」を重視するあまり、ダイレクト感が失われているのでは? と感じる部分もあります(ステアリングのフィールや不整路面での入力のいなしかたなど)。あっちの人の要求に応えたらこっちの人は不満を言うので、落としどころは難しいでしょうが。
デビューから7年目を迎えているのに、街中での(郊外でも)注目度は相変わらずでした。
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『ル・マン/WECのテクノロジー』発売 [モータースポーツ]
もたもたしているうちにル・マン/WECのテクノロジー (Motor Fan illustrated Special Edition)の発売日が終わろうとしています(発売が終わるわけではありません)。
しかしあれですね、中身を全部知っているものだから、書店で手に取ってぱらぱらめくるときのワクワク感を味わえないのは残念です。仕方ないんですが。
でも、このメッセージは知りませんでした。
WEC富士6時間までの3ヵ月間、ル・マン/WECのテクノロジー (Motor Fan illustrated Special Edition)で盛り上がってください。
http://www.facebook.com/serakota
しかしあれですね、中身を全部知っているものだから、書店で手に取ってぱらぱらめくるときのワクワク感を味わえないのは残念です。仕方ないんですが。
でも、このメッセージは知りませんでした。
WEC富士6時間までの3ヵ月間、ル・マン/WECのテクノロジー (Motor Fan illustrated Special Edition)で盛り上がってください。
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ル・マン24時間2014雑感 [モータースポーツ]
ル・マン/WECのテクノロジー (Motor Fan illustrated Special Edition)の発売日が近い(7月2日)ので、無理矢理(?)ル・マンねたで引っ張ります。
今年から場所が変わったメディア受付(そこから?)
スタート/フィニッシュライン。
スタート/フィニッシュライン近くのアスファルト。
以前のエントリーでは日産ガレージ前のウォールにペイントされたNISSAN/NISMOロゴをお知らせしたので、今回はポルシェ。
そしてアウディ。
さらにトヨタ。
シボレー・コルベットC7.Rのポリカーボネート製ウインドシールドです。アメリカのFIVESTAR BODIES製。大ざっぱに言って5〜6万円のよう。
Nissan ZEOD RCのディフューザー部分です。「TEST」(矢印)と書いてありますが、実戦に投入した仕様はDRSのフラップが付いていますので、容易に判別可能。
LMP1のリヤビューミラーは面積が100cm2以上なければなりません。
LMP2は150cm2以上。ずいぶん大きさ違いますね。
ケーターハム・レーシング(ザイテックZ11SN日産)のライトスイッチです。ピクトグラムがかわいいですね。
アウディR18 e-tronクワトロは、ドアが閉まるときに「バチャン」と金属質のいい音をさせます。ロック側とストライカーをまじまじと見ます。
ドアの裏には「2041g」と書いてありました。
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スタート/フィニッシュライン。
スタート/フィニッシュライン近くのアスファルト。
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そしてアウディ。
さらにトヨタ。
シボレー・コルベットC7.Rのポリカーボネート製ウインドシールドです。アメリカのFIVESTAR BODIES製。大ざっぱに言って5〜6万円のよう。
Nissan ZEOD RCのディフューザー部分です。「TEST」(矢印)と書いてありますが、実戦に投入した仕様はDRSのフラップが付いていますので、容易に判別可能。
LMP1のリヤビューミラーは面積が100cm2以上なければなりません。
LMP2は150cm2以上。ずいぶん大きさ違いますね。
ケーターハム・レーシング(ザイテックZ11SN日産)のライトスイッチです。ピクトグラムがかわいいですね。
アウディR18 e-tronクワトロは、ドアが閉まるときに「バチャン」と金属質のいい音をさせます。ロック側とストライカーをまじまじと見ます。
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