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ロータスP1/01(T129) [モータースポーツ]

ずーっと原稿を書いていてまだル・マンを脱し切れていないこともあり、さらにル・マンねたです。あ、ル・マン/WECのテクノロジー (Motor Fan illustrated Special Edition)は7月2日発売です。

当初、LMP1-LカテゴリーにはロータスT129(コデワ)が参戦する予定でしたが、アウディ製V8NAからAER(Advanced Engine Research)製V6直噴ツインターボユニットへの換装が間に合わず、ル・マン24時間への参戦を直前になってキャンセルしたのでした。

が、お披露目だけは行ったのですね。ポルシェの「スピリット・オブ・ル・マン」のとなりのテントに展示してありました。車名はP1/01に変わったのでしょうか。ナゾだらけです。

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LMP2だった2013年のT128と大差ないだろうと高をくくっていたのですが、比較してみると、そうでもない様子……。

P1/01(LMP1-L_2014)
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T128(LMP2_2013)
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オープンカウルであることに変わりはありませんが、モノコック〜ノーズがシャープになっています。

フロントアンダーパネルはフラップ付きのようですね(トヨタやポルシェはフラップなしのようですが)。

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フロントタイヤの内側に整流目的のパネルが確認でいますが、フロア前端キール周辺は手つかずです。

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P1/01(LMP1-L_2014)
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T128(LMP2_2013)
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LEDを多用した他眼式のヘッドランプを受け継いではいますが、フロントフェンダーのつくりはずいぶん変更を受けています。フロントオーバーハングは規定最大長(1000mm)を使い切っているよう。

P1/01(LMP1-L_2014)
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T128(LMP2_2013)
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P1/01のフェンダー後部に段差がついているのは規則由来ですが、角度のせいなのか、P1/01はだいぶすっきりしているように見えます。

P1/01(LMP1-L_2014)
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T128(LMP2_2013)
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P1/01はリヤのオーバーハングを規定いっぱい(最大750mm)まで使っていないようですね。リヤフェンダー後方のボリュームは増えていますが、考え方は踏襲しているようです。

テールパイプが2本見えますが、細い方はウェイストゲートでバイパスした排気用でしょう。

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なかなかグッドルッキング。WEC後半戦で出てくるといいのですが。

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『ル・マン/WECのテクノロジー』は7月2日発売 [モータースポーツ]

本づくりの楽しさを味わいました(強がり)。Motor Fan illustrated特別編集『ル・マン/WECのテクノロジー』(三栄書房)は7月2日発売です。

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「熱効率」を軸に展開する最新ル・マンカー図鑑です(2014年ル・マン24時間のリザルト付き)。オットーサイクルの理論熱効率を求める式も飾りで出てきますが、間口広めです。

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目を凝らしても文字は読めませんので、(ご購入後)お手にとってお確かめください。

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さあ、次ぎ(涙)。

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ポルシェの「スピリット・オブ・ル・マン」 [モータースポーツ]

しつこくル・マンねたをつづけます。1コーナーの内側にはブティック(売店)がたくさん並んだエリアがありますが、そのエリアのちょっと外れに、例年大きなテントが建ちます。2つあるテントのうち、ひとつはACOとポルシェが共催する「スピリット・オブ・ル・マン」でした。

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ポルシェの16年ぶりの復帰を記念し、「有名なポルシェのル・マンカーを発見、もしくは再発見してほしい」という趣旨です。

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では、パンフレット片手に見学してみましょう。

ポルシェ550
「---1953年から翌年まで、550は1500ccから1100ccで傑出していました---」「---このクルマはとくにアメリカのマーケットで人気がありました---」

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ポルシェ904
「---新しい904GTSはラダーシャシーとファイバーグラスボディを備えていました。その実力は1964年のル・マンで証明されました---」

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ポルシェ909 - カメラカー
「---1967年の新しいレギュレーションを受け、ポルシェは907を進化させました---」「---このクルマはフイルム交換のために何度もピットに入りました。スティーブ・マックイーンが出演する映画『ル・マン』のためです---」

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ポルシェ917 LH
「---1971年4月18日のテストで、ジャッキー・イクスは3分13秒6で走り、250km/hを超える平均速度記録を打ち立てました。これは現在でもル・マン24時間の最短ラップタイムです---」

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ポルシェ911カレラRSRターボ
「---ターボチャージャーにより、RSRのエンジンは500hpを発生しました。車重は830kgでしたが、マトラ(・シムカ)より150kgも重かったのです---」

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ポルシェ936
「---世界選手権のために開発されたポルシェ936は、908からの派生であり、トランスミッションやシャシーなど、有名な917からいくつかのエレメントを与えられていました---」

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ポルシェ935
「---ワインディングロードではその重量が不利に働いていましたし、燃料消費が多いため12周ごとに給油しなければならなかったため、935はグループ6“スポーツプロトタイプ”勢の敵ではありませんでした---」

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ポルシェ962C
「---1984年に初めて登場すると、962は大変な成功を収めました---」「---1987年、ポルシェ962Cはレース序盤において困難に直面します。4台持ち込んだうちの2台がスタートすらできなかったのです---」

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ダウアー・ポルシェ
「---62回目のル・マンで、ダウナー・ポルシェ36号車はフィニッシュから90分前まで、トヨタ94CV1号車とバトルを演じていました---」「---そして、勝ったのです---」

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ポルシェGT1
「---すでに1996年に登場していましたが、ポルシェGT1がル・マン24時間で勝利を収めるには、1998年まで待つ必要がありました---」「---3ヵ月前に亡くなったフェルディナンド・ポルシェへの弔いになりました---」

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発見・再発見はありましたでしょうか。

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「FUSE ON」なキア・ソウル [クルマ]

フランスでの相棒(レンタカー)はキア・ソウルでした。最近人気のBセグ・クロスオーバーですね。ホテルに置いてあった自動車雑誌には、プジョー2008との比較記事が載っていました。

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なかなか個性的なスタイリングです。

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エンジンを始動すると「FUSE ON」のワーニングが明滅。降車後に再び乗り込もうとした際は、リモコンキーのドアロック解除ができなくなる症状に見舞われていたことを報告しました。

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ヒューズ関連であることは間違いなさそうなので、とりあえず、室内のヒューズボックスを確認してみることにしました。と、足元を見ればアクセルペダルがオルガン式。

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で、ヒューズボックスのカバーです。

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開けて見ると、ON/OFFボタンがあり、OFFになっていました。このスイッチをONにすることで万事解決。リモコンキーだけでなく、トリップメーターや平均燃費計も機能を取り戻しました。次ぎに乗る人が当惑するようないたずらだったのでしょうか(と、勘ぐりたくなります)。

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見た目もヨーロッパ車風ですが、乗り味もヨーロッパ車風で、基本的にしっかりしています(ちょっと固めなきらいはありますが)。ホテルとサーキットの行き帰りに制限速度50km/hの道路から90km/hの道路へ、270度のループを経て乗り換えるセクションがあるのですが、そこでの踏ん張り具合といったらたまりません。「もっと攻めていんだよ」と語りかけてくるような心地良さと安心感です。

6速MTの感触、申し分なしです。

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エンジンは1.6L・直4ディーゼルです。親会社のヒュンダイと共用するユニットでしょう。可変容量ターボとの情報もありますが、なんだかスカッとしない味わいでした。燃費もあまり良くありません。滞在中、662km走って燃費は13.6km/L。ちなみに昨年の相棒はルノー・クリオのディーゼルで、20km/Lでした。

昨年の様子↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2013-06-28

一昨年はソウルと同カテゴリーのジューク・ディーゼル(このカテゴリーの火付け役ですね)に乗りましたが、ジュークにも負けている印象。走りがまずまずなだけに残念です。

一昨年の様子↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2012-06-25

軽油(Gazole)の価格は昨年よりわずかに下がっていました。

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いつものスーツケース(特大)がぎりぎり収まる荷室スペースなのは、ジュークと同様。

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アウディR18 e-tronクワトロの特徴を解説した動画 [モータースポーツ]

アウディはル・マン24時間に合わせて動画を公開しておりました。音声はいっさいなし(BGMはあります)。文字による説明は最小限。グラフィックのみでR18 e-tronクワトロの特徴を解説しています。

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フロントにモーター/ジェネレーターユニットを置き(すなわち四輪駆動)、助手席側(左側)に電動フライホイールを置くハイブリッドシステムの構成や、二股に分かれたエキゾーストマニフォールド、大きなディーゼルエンジン、縮小した全幅(タイヤが片側50mm狭くなっています)、LEDマトリクスヘッドライトがコーナリングライト機能を備えていることなどがわかります。



こちらは空気の流れを視覚化した動画。フロントフェンダーにあたった空気がフロア向かって流れて行く様子などがわかります。



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ル・マン:24時間定点観測(簡易版) [モータースポーツ]

メディアセンター(ピットビル3階)では昨年とほぼ同じ場所(ピットレーン入り口、コントロールタワー寄り。トヨタのピットの上あたり)に陣取り、レース中、不定期にコース上を確認しました。

スタート直後、トヨタ8号車がポルシェ14号車をホームストレートで追い抜き、2番手に上がるところです。

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24時間後、アウディが2号車〜1号車の順でワンツーフィニッシュを飾ったシーン。

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はしょりすぎですが、風景としては昨年とあまり変わりません。

2013年の様子はこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2013-06-26

スタートから1時間44分後、フロントセクションを大破したトヨタ8号車がピットに戻ってきました。ここで戻ってこられたからこそ、3位になることができたわけです。復帰1年目の2012年は痛い目を見ましたので、翌年のマシンからは、クラッシュしてもサスペンションアーム類がモノコックにダメージを与えないような工夫を施したそう。同時に、短い時間で部品交換が行えるような配慮もされています。それが奏功して、生き残ることができたというわけです(新たな課題も見つかったでしょうが)。

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夜風に吹かれながらの観戦、病みつきになります。テールランプの赤い光とエグゾーストノートを引きずりつつ、ホームストレートから緩い1コーナーに向けて進入し、消えていく様子を眺めるのが、たまりません。写真よりももっと1コーナー寄りに陣取り、ダンロップブリッジ手前のS字を駆け抜けていく様子を眺めるのも、捨てがたい魅力があります。

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朝日を浴びるグランドスタンド裏、ポルシェのビルボード(薄膜ですが)。

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おや、これウェバー?

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メディアセンターの一角に大面積の紙が貼ってあり、そこに出走各マシンのピットストップ時の作業内容を順次記していく様子を、昨年お知らせしました。

こちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2013-06-25

巨大なボードは残っていたものの、昨年までのサービスはなくなりました。ネット上で更新するので、そちらを参照するように、とのことです。

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便利にはなりましたが、情緒がなくなったようで、なんだか寂しい……。

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夜のル・マン [モータースポーツ]

眠気覚ましに(覚めませんでしたが)外を歩いてみました。午前3時の気温は14℃です。遠くで花火を上げている人がいます。

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最終シケイン寄りにあるアウディスタンド。

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裏にまわってみると、アウディR18 e-tronクワトロがどーん。「革新的なレーザーライト」をPRしています。

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グランドスタンド裏は深夜だというのに活気にあふれています。

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酔っ払い率高し。

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射的に興じる大人たち。

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模型屋がたくさんあって飽きません。本屋もグッズ屋も食べ物屋もあります。

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最終シケイン近くの金網にかぶりつく人たち。

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観覧車。いくら背が低いとはいえ、オープンなかごなので一向に乗る気になりません。

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トヨタのチーム&メディアホスピタリティです。深夜、って感じですね。

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ル・マン:ピットレーンを疾走する日産GT-R(ただし小型) [モータースポーツ]

トヨタTS040ハイブリッドのピットストップシーンを撮ろうとカメラを構えていたら、視界を「何か」が横切りました。

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よく見たら日産GT-Rのミニチュアカー。移動カメラの上に取り付けられています。ピットレーン出口方向から移動する際は、高速でバックします。

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ル・マン:Nissan ZEOD RCのエンジンとテールランプのからくり [モータースポーツ]

ホテルからサーキットまで、普段なら20〜30分で着く(約10km)のですが、今日は1時間45分かかりました。サーキットに着くまでが耐久レース(かな?)。

Nissan ZEOD RCが積む1.5L・直3直噴ターボエンジン(横置き)が日産/ニスモの物販ブースに展示してあると聞き、見に行ってきました。

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グランツーリスモを体験できるコーナーは大行列でした。

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エンジンを抱えるようにして記念撮影できるよう、背景を仕立ててありましたが。人気薄でした。

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40kgの軽量エンジンについてはこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2014-01-27

ピットに戻ってみると、小さくても力持ちなエンジン(というか、ギヤボックスとMGUが一体化したパワートレーン)が表に出ていました。でも、集まっている観客の視線は作業中のメカニックに向かっています。ここでも人気薄。

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せっかくなので、じっくり眺めます。

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Nissan ZEOD RCはモーターのみで走行するモードとエンジンのみで走行するモードの2種類のモードを使い分けながら走ります。バッテリーの温度管理の関係で、モーターのみの走行は夜間になりそうだと、ニスモのダレン・コックス氏は説明してくれました。

モーターのみの動力で走行している際は、シャークフィン後端がブルーに点灯します。エンジンで走行している際はレッド。ライブストリーミングなどで観戦する際、確認してみてください。

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ル・マン:金曜日は記者会見三昧 [モータースポーツ]

走行プログラムがないにもかかわらず、サーキットに大勢の人が集まっていたのにはびっくりしました。Nissan ZEOD RCのガレージ裏風景です。

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クルマは走らないのになぜサーキットに向かったかというと、LMP1-Hに参戦するワークス勢の記者会見が集中的に開催されたからです。12時からはトヨタ。会場はVIPエリアのホスピタリティです。

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建物前にTS010(1993年)、TS020(1998年)、TS030(2013年)の歴代ル・マンカーが展示してありました。

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2階からコース方向の眺めです。最終シケインやピットロードへの進入が眺められます。夜は雰囲気ありそうです。

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木下美明トヨタレーシング・チーム代表は、「昨年は、私たちにとって勝利は夢でしたが、今年は現実的な目標です」と発言しました。

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13時からはポルシェ。

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マーク・ウェバーの囲みに少し耳を傾けたほかは、偶然顔を合わせたイギリスの同業者とポルシェのサスペンションについて情報交換をしておりました(ので、巨大スクリーンに上映された手の込んだ映像は見逃しました)。

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14時からはアウディです。建物前に展示してあったA3クラブスポーツ・クワトロコンセプトに吸い寄せられます。

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2.5L・直5直噴ターボを搭載。

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アラン・マクニッシュが進行役を務めたプレゼンテーションは見応えがありました(写真はセッション開始前)。

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「(予選での)1周は速くなかったが、レースは別」と2号車のブノワ・トレルイエ選手は語っておりました。

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トヨタ8号車のセバスチャン・ブエミ選手は、「ポルシェは速い。アウディはいつもそこにいる。だからミスはできない」と話しました。さて、レースではどんな展開が待ち受けているのでしょう。

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