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ウィリアムズの2012年型排気ソリューション(仮) [F1]

第18戦アブダビGP後、ヤス・マリーナ・サーキットではヤング・ドライバー・テストが行われていますが、若手ドライバーに経験を積ませる表向きのプログラムと並行して、2012年型マシンに投入する技術の確認作業が行われています。

ウィリアムズはさっそく、2012年フォーマットの排気処理を試しました。規則の詳細は明らかになっていませんが、フロア後端の低い位置に置くことができたテールパイプ出口は、後車軸のはるか前方、高い位置に置かなければいけない規則になる模様。いわゆるペリスコープ(潜望鏡)型を強いるわけです。

ディフューザーやリヤタイヤから離して、排気の影響をなくすのが規則変更の狙いなのでしょう。高速の排気がもたらす空力性能の向上効果が激減するのは間違いなさそうですが、排気の影響力を知ってしまったチームがみすみす諦めるとは思えません。ウィリアムズが試しているソリューションを見ると、「これは何か狙っているゾ」と疑いたくなりますね。テールパイプ出口がリヤウイング上面を向いています(写真はすべてWilliams F1 Team)。

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上に向いているだけでなく、内側にも向いている。出口の角度にはある程度の自由度が設けられる予定で、ウィリアムズはその範囲で、どこが空力的においしいのか、探っているのでしょう。エンジンカウルの陰に隠れて空気の流れが弱いところに高速の排気を吹きつけ、リヤウイングの性能を引き上げようと狙っているのでしょうか。

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リヤウィング翼端板の外側に(おそらく)センサー類を収納したボックスを取り付けています。

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2012年の開幕戦に向けて、いや、開幕してからも、試行錯誤が続いていくのでしょう。他のチームがどんなソリューションを試すのか、今後が楽しみです。

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