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メルセデス・ベンツのKERS搭載エンジン初優勝から10年 [F1]

10年前の2009年第10戦ハンガリーGPでは、メルセデス・ベンツ製エンジンを搭載するマクラーレンMP4-24をドライブしたL・ハミルトンが優勝しました。これが、ハイブリッドシステムを搭載した車両での初めての優勝だとして、メルセデスAMGペトロナス・モータースポーツがプレスリリースを発行しました。

8月1日にインディカー・シリーズが「2022年からハイブリッドを導入」と発表しました。まさか当てつけではないと思いますが……。「こっちは10年前からやっているんだけど」と。

M207020.jpg

上の写真は、2009年第10戦ハンガリーGPのフィニッシュシーン。すっかりワイドボディに目が慣れてしまって、縦横比がおかしく見えます。

F1は2009年にKERS(Kinetic Energy Recovery System)と呼ぶハイブリッドシステムを導入しました。出力60kWのモーターとKERSコントロールユニット(KCU)、エネルギー貯蔵装置の組み合わせです。1周あたりに放出できるエネルギー量は400kJ。ステアリング上のボタンを操作するとアシストがききました(1周あたり約6.7秒)。

KERSの搭載/非搭載は自由でした。マクラーレンはKERSを搭載したチームのひとつ(他にBMW、ルノー、フェラーリが搭載)。この年タイトルを獲得したブラウンGPもメルセデス製エンジンを搭載していましたが、KERSは非搭載。レッドブルはルノー製エンジンを積んでいましたが、やはりKERSは非搭載だったので、第9戦ドイツGPまではKERS非搭載車両の優勝が続きました。

なので、第10戦ハンガリーGPが、KERS搭載車両による初めての勝利になったわけです。

2011年のメルセデス・ベンツ製KERSシステムが、2013年のフランクフルト・ショーに展示されていました。左がモーター、右はバッテリーとコントロールユニットが一体化したユニットです。

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メルセデスAMG製パワーユニットの開発拠点、メルセデスAMGハイパフォーマンスパワートレーンズ(HPP)には、ハンガリーGPで優勝したエンジン(実機)、FO108Wが展示してありました(撮影は2014年)。

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エンジン前面、クランク軸の脇にモーターが固定されています。

DSCN5852.jpg

現地の説明パネルです。

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(クリックで拡大)

HPPのマネージングディレクター、アンディ・コーウェル氏がF1ハイブリッドシステムの進化について解説しています。



2019年のハイブリッドシステムが搭載するエネルギー貯蔵装置(リチウムイオンバッテリー)は、2011年のユニットより少し大きい程度で、容量は2倍、出力は3倍(200kW)と説明しています。

また、2007年にテストしたバッテリー(107kg!)に対し、2019年のバッテリーは12倍のエネルギー密度を備えていると話しています。

MercedesAMG_Evolution_of_Batteries.jpg

https://www.facebook.com/serakota/

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