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【デイトナ24時間2018】GTLMとGTDが気をつけるべきこと [モータースポーツ]

GTLM(GTE)とGTD(GT3)はスチールブレーキを装着しています(プロトタイプはカーボン)。デイトナでは、バスストップを抜けてオーバル部分を半周ほどする間にブレーキが冷え切り、1コーナーでハードブレーキングします。

「冷えた状態から一気に高温になる」を1分47秒〜50秒間隔で繰り返すので、熱応力の繰り返しによる疲労によりディスクにクラックが入ることがあるそう。ブレーキの状態やクルマによりけりですが、予防的措置として24時間のレース中、1〜2回、ブレーキディスクの交換を予定しています(写真はイメージ。以下同)。

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M8 GTEのデビュー戦を迎えるBMWのモータースポーツ・ディレクター、イエンス・マークアートは「フロントのディスクを1回替えるつもりでいる」とレース前に話していました。

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次は冷却。全長3.56マイル(約5.7km)の(ル・マンに比べれば)短いコースに 50台が走るので、なかなか過密な状況です。前走車に接近して走る状況が多く、そのぶんタイヤかすを拾いやすい。ラジエターに詰まってオーバーヒートに至るケースが多いらしく、水温管理に注意が必要です。

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冷却水の循環量を重視してサーモスタット・レスで臨む場合、温度管理はテープで行います。冷やしすぎにも注意が必要。

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(追記)
5時間ほど走るとこれくらいタイヤかすが付着します(BMW M8 GTE)。

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GTLMはミシュラン、プロトタイプ(DPi/LMP2)とGTDはコンチネンタル製のタイヤを履きます。そのコンチネンタルですが、2017年はウェット時に右リヤタイヤのバーストが多発しました。

通常のオーバル部分のバンク角は31度(ターン7と12)、スタート/フィニッシュラインがあるトリオーバル部分のバンク角は18度です。

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スピードが乗る最終ターンでは1.8〜2.0Gの縦Gが発生するそう。右リヤタイヤに最も過酷で、ショルダー部分の強度が足りずバーストに至ったというわけです。

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2017年の出来事を受け、2018年は対策を施した新しいウェットタイヤを投入しています。今年は大丈夫でしょうか。というか、レース開始後5時間が経過しましたが、大丈夫なはずのドライタイヤのバーストが相次いでいますね(とくにプロトタイプ)。

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