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【香港電動方程式】バッテリーの上を見てみる(インバーターの搭載位置を検証) [モータースポーツ]

フォーミュラEはシーズン2(2015/16年)からパワートレーンの独自開発が認められるようになりました。パワートレーンはモーター(プラクティス/予選時200kW、レース時180kW)、インバーター、ギヤボックス(1速から6速まで任意に選択可)を指します。シーズン1は共通のパワートレーンで走っていましたので、この領域での開発競争はありませんでした。

シーズン1車両のパワートレーンを見てみましょう。28kWhの使用可能エネルギーを備えたバッテリーは、シーズン2以降も共通です(非競争領域)。

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大きく重たいインバーター(約15kg)を小さく軽くし、低い位置に搭載するのがトレンドです。アウディ・スポーツ・アプト・シェフラーがシーズン2〜3で搭載していたインバーターはモーターと一体構造で、ベルハウジングの中に収まっていました。

こんなふう。

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という構造ですので、バッテリーの上はすっきりしています(写真はシーズン4の車両。以下同)。

Audi Sport Abt Shaeffler
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こちらはルノーe.ダムス。やはり、すっきりしています。

Renault e.dams
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ドラゴンもテチーターもすっきりしています。

Dragon
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Techeetah
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マヒンドラは上に何か載っていますね。

Mahindra Racing
IMG_2662.JPG

ヴェンチュリーのバッテリーにも何か載っていますが、インバーターではなさそう。シーズン3までは約13kgのインバーターが上に載っていました。日本のロームはシーズン3(2016/17年)からヴェンチュリー・フォーミュラEチームとオフィシャル・テクノロジー・パートナーシップ契約を締結し、インバーターの中核を担うSiCパワーデバイスを提供しています。

シーズン3までの情報はこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2017-05-27

シーズン3はいわばハイブリッドな状態でしたが、シーズン4向けはフルSiCパワーモジュールに進化。インバーターのさらなる小型・軽量化(約9kg)を実現しています。搭載場所は特定できませんが、ニュースリリースを見ると、低い位置に搭載してあるよう。

ダンパー&コイルスプリングがギヤボックス上面に見当たらない点にも注目。搭載場所が他とは異なります。

Venturi Formula E Team
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ローム株式会社のニュースリリースはこちら↓
http://www.rohm.co.jp/web/japan/news-detail?news-title=2017-12-01_news_formula-e&defaultGroupId=false

小林可夢偉選手が乗るMS&ADアンドレッティです。大きなインバーターがデンと載っていますね(矢印)。

MS&AD Andretti
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http://www.facebook.com/serakota

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